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連日のように猛暑が続いて早くも夏バテ気味という人もいるかと思いますが、ビール好きにはうれしい季節の到来ですね。まぁ、世のノンベエたちは季節を問わずビールやらサワーやらハイボールやらで喉をグビグビと鳴らしつつホロ酔い気分になっていることでしょうが......かく言う筆者も居酒屋大好き20代女子の一人。暑さになんて負けてられません、今日もバリバリ働いてうまいビール飲みに行くぞ! うまいつまみもいっぱい食べるぞ! ダイエットのことは後で考えるぞ! というわけで、ずーっと気になっていた"東京三大煮込み"なる居酒屋グルメを求めてさまよい歩いてきましたよ!

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そもそもみなさんは"東京三大煮込み"と呼ばれる煮込みをご存じでしょうか。大衆居酒屋のB級グルメなどとあなどるなかれ。「東京三大煮込み」そう呼ばれるのにはワケがあるんです。月島「岸田屋」、森下「山利喜」、そして北千住「大はし」――今回は世のノンベエたちを魅了して止まない名店の絶品煮込みを食べ歩きましょー。

■岸田屋
筆者がまず1件目に訪れたのは、「もんじゃの街」としても有名な東京・月島にある「岸田屋」。

もんじゃ焼き屋や居酒屋が軒を連ねる「月島もんじゃストリート」のほぼ端(出口)近くに位置するこの店。なんと明治後半の創業以来、100余年の歴史をもつ老舗とあって、店内は年季の入った柱時計や裸電球、そして居酒屋営業開始以来変わらないというコの字型のカウンターテーブルが当時のままの姿で並び、昭和初期のノスタルジックな風情が漂っています。なんでも創業当初は汁粉屋としてスタートして、その後に酒屋「岸田酒店」へと変わり、戦後に現在の"酒場"となったのだとか。年季を肌に感じます。開店前から行列ができ、週末のゴールデンタイムには1~2時間待ちにもなる人気店ですが、ある程度の待ち時間は我慢してでも、この名店の味はぜひとも堪能したいところです!

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酔客たちでにぎわうアットホームな雰囲気と、人情味あふれるおかみと明るくハツラツとした2人の看板娘(美人!)の笑顔にいやされつつ、注文するのはもちろん一番人気の「牛にこみ」。たっぷりの牛もつをしょうゆとみそ、砂糖で甘辛く煮込み、長年継ぎ足し続けてきた濃厚な味わい。そこへ七味唐辛子をブワッとかけて、トロトロの牛もつを口へ放る......否が応にも、酒がすすむわけです。なお、1人前(480円)では量が多すぎるという人には「ハーフ」(240円)も注文できるので女子にも安心。10年ほど前から始めた刻みネギのトッピングサービスも好評だそうですよ。

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<店舗情報>
【岸田屋】
住所:東京都中央区月島3-15-12
TEL:03-3531-1974
営業時間:17:00~21:30(ラストオーダー)
定休日:日祝


■山利喜
さて、2件目は東京下町・森下にある名店「山利喜」。

大正14年の創業から90年近く親しまれ続けている老舗大衆酒場の名物料理――と、そう思って注文すると、出された一品にビックリするかも。ココットに盛られ、グツグツと音を立てて出てきたのは、まるでアツアツのビーフシチューかのような......一口食べれば、トロトロ、フワフワになるまで煮込まれた脂を落としていない牛シロの濃厚な味わい。そして、なんとワインの香りがほのかに口中に広がるフレンチテイストの一品なんです。

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昭和30年頃に提供し始めて以来変わらぬ赤みそをベースにした秘伝の煮汁。そこに、フレンチの修行を積んだ現店主が、少量の赤ワインや数種の香草とともに新しい息吹を吹き込んだわけです。無粋ながら店主に評判を伺えば「まぁ、中には『今まで食べた煮込みとちょっと違う』と言ってくれる方もいますけど」と謙遜。いやいやどうして、伝統と革新、和と洋が折衷した、けだし絶品です。そして、残った煮込み汁がもったいない、という客の要望に応え、「ガーリックトースト」を20数年前からメニューに追加して以来、今やすっかり定番メニュー。これがまた煮込みに良く合うんです! 40年以上もの間、継ぎ足し続けてきた煮汁で、7~8時間もかけて煮込んだトロフワの牛もつ。最後の一滴まで堪能したいですね。

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<店舗情報>
【山利喜】
住所:東京都江東区森下1-14-6
TEL:03-5625-6685
営業時間:17:00~23:00(22:00ラストオーダー)
定休日:日祝


■大はし
最後に訪れるのは、東京・北千住にある「大はし」。

床屋や本屋、薬局などが並ぶごく一般的な商店街の一角。「千住で2番」と書かれた看板を掲げたその店の前には、開店前からすでに長蛇の列が。その客の大半が目当てにしているのは名物の「牛にこみ」、そして牛にこみに豆腐を足した「肉とうふ」です。

明治10年創業という老舗。戦前はすき焼きや牛めしなどを出し、好評を博したそう。その頃からずっと継ぎ足し続けているという煮汁の、昔ながらの甘辛しょうゆ味が染み込んだ牛肩ロースと豆腐。「牛にこみ」「肉とうふ」はいずれも320円という良心価格、そしてこれらをアテにキンミヤ焼酎(250円)で一杯――うーん、下町のノンベエたちがこよなく愛す至福のひと時。それを求めて各地からファンが押し寄せるんです。その気持、分かります分かります。

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平日の開店直後に訪れてもすでに満席、ということもあるんだそうで、予約の問い合わせもひっきりなし。でも、予約は受け付けていないんだとか。「せっかくお客さんが来てくれたのに、予約がないから入れないってんじゃあ、ちょっとねぇ」と気風の良い江戸っ子口調がステキな店主。それが下町人情、心意気ってやつですね。だから、閉店まで客足は絶えない。それなのに「千住で2番」とは?「1番はお客さん。お店は2番ですから。一生懸命やって、いつか1番になりたいね(笑)」店主はニッコリと笑う。その笑顔に、途切れぬ行列の理由を垣間見たような気がしました。

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<店舗情報>
【大はし】
住所:東京都足立区千住3-46
TEL:03-3881-6050
営業時間:16:30~22:30
定休日:土日祝


(取材・撮影/H14+HEW)

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