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もはや社会現象といっても過言ではないNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の人気ぶり。「あまちゃん」出演陣を始めとして、この頃人気の俳優の多くが小劇場出身であることをご存じですか?

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脚本のクドカンを始めとして、北三陸駅の副駅長・吉田正義役の荒川良々、アイドル評論家・ヒビキ一郎役の村杉蝉之介(せみのすけ)、北三陸高校の教師・磯野心平役の皆川猿時、フレディ・マーキュリー姿が衝撃的だった花巻珠子役の伊勢志摩......みんな大人計画の所属。「まめぶ汁」でおなじみの"安部ちゃん"こと安部小百合役の片桐はいり、プロデューサー・"太巻"こと荒巻太一役の古田新太も、大人計画がらみの舞台に出演する常連です。そんな劇団の主宰者は、純喫茶「アイドル」店主の甲斐(かい)さんを演じている松尾スズキ。絶妙な間で朝からクスッとさせてくれるとぼけた演技で、皆とにかく大好評です。

この大人計画に限らず、堺雅人、吹越満、佐々木蔵之介......と劇団出身の俳優たちは人気。彼らの活躍を受けて、いままた劇場演劇が脚光を浴びつつあります。活躍を目指し、俳優養成学校へ入る人も増えているとか。

とくに知られているのが、東京・中野坂上にある映画・演劇、俳優養成の専門学校「ENBUゼミナール」。過去には松尾スズキが演劇コースの卒業公演を担当するなど、大人計画ともなじみのある学校です。小説「腑(ふ)抜けども、悲しみの愛を見せろ」が三島由紀夫賞候補となった劇作家/小説家の本谷有希子を輩出したのがその松尾スズキクラスだというのは有名な話。劇団はえぎわ主宰のノゾエ征爾も同じ松尾スズキクラスの同期です。ほかにも、同校の卒業生が松尾スズキの舞台に出演したりしています。

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ENBUゼミナールの最大の特徴は、松尾スズキだけでなく、ケラリーノ・サンドロヴィッチやいのうえひでのりといった、小劇場演劇の最前線で活躍する演出家が講師を務めること。同校代表の市橋浩治さんによれば、「旬な人たちと学び関わることから得られる刺激や、演劇界のネットワークが、卒業後の活動に大きくつながっている」そうです。

「小劇場出身の俳優がドラマや映画でも活躍している最大の理由は、監督やディレクターの要望にすぐ対応できる瞬発力と演技力を備えているからでしょう」(市橋さん)。確かに、舞台はナマモノ。役者としての地力を養う場としてこれ以上のものはありません。制作側にとっても舞台俳優たちは魅力的な存在といえるのです。「半沢直樹」のように重厚な内容のドラマが増えてきているので、演技力のある役者はますますニーズが高まるのではないでしょうか。

とはいえ、彼らの真価が一番発揮されるのは、やはり舞台の上。そこには、映画やテレビでは味わえない、"生"だからこそ感じる緊張感や感動があります。映画やテレビでは味わえないと思います。「また、単純に、映像でしか見たことのない役者を間近で見ることができるのも大きな魅力ですよね」(市橋さん)

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「あまちゃん」を影で支える名脇役たちの芝居をもっと見たいと思ったなら、大人計画の舞台を見に行くのが一番です。そこから小劇場演劇の世界にどっぷりハマれば、未来の"クドカン"や"荒川良々"が見つかるかもしれませんよ。

(文/原田美紗@HEW )

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