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"韓流第2フェーズ"として、日韓共同事業体を形成しアジア全域でのビジネスを展開するというソネットエンタテインメント。これにより、韓流のコンテンツホルダーとなるだけでなく、アーティストなどのマネジメントも手掛けることになった同社の見据える未来を、代表取締役社長の中野秀紀氏に聞いた。

<視線の先>韓流は"終わった"のか――ソネットエンタテインメントが据える"韓流第2フェーズ"戦略


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ソネットエンタテインメント株式会社 代表取締役社長 中野 秀紀氏


■まずはルートを構築するのが先決


われわれが今後進めていく事業は、ソネットエンタテインメントがまとめ役となり韓国アーティストのマネジメント会社や韓国ドラマ制作会社と共にアジア展開をしていくというものです。


韓国企業が創ってきたアジアへのルートを使うので、当初は韓流中心になります。現状は日本からみると日本色が薄いビジネスだと思われるかもしれません。ただ、われわれは中長期的な事業展開を前提とした共同プロジェクトだと考えています。


■マネジメント部門を持つということ


最近、日本のアーティストのマネジメント事業を始めました。目的は、このルートを使って日本のおもしろいものを流通させられるのではないかと考えているからなんです。


例えば、出資会社のひとつであるアーティストマネジメント会社がこれから売り出していくグループに、日本のメンバーがいたらどうなるか。彼らは"K-POP"と言っていますが、実際はグループのメンバーに中国人もいればアメリカ人もいます。その中に日本のメンバーを入れてみたらどうなるか。アーティストそのものから派生していろいろな可能性が広がると考えています。また出資会社とドラマを日韓共同で作ってみる。俳優や原作に日本のものを採用するという事にとどまらず、ドラマを一つの起点として新しいビジネス要素を入れることが可能なのではないかと考えています。


彼らがすでにアジアへ流通させている音楽のグループやドラマそのものを "メディア"と捉えて、より大きな可能性が広がるのではないかと考えています。


■アジア全域を見据えて


マネジメント事業の目標はアジアで事業をどれだけ広げられるかがポイントであると考えています。
しかしこれは、われわれ以前に日本のマネジメント会社の皆さんが以前から考えられていることだと思いますし、たやすいことではないと思っています。
この領域に関してはわれわれは後発ですので、当然アーティストの知名度などで事業を広げていくことはできません。そこでさまざまな検討を重ねていますが、ポイントはアジア共同事業体としての新しい方法論をうまく実行できるかどうかだと思っています。


共同事業体といっても違う社風、文化が混じり合うので難しい部分も多々あります。
その中でポイントとして考えているのは短期的ではなく中長期を見据えた共同体として一つの目標に向かって提携を維持できるかが重要であると考えております。


アジア全体を考えたときに、来年は日韓国交正常化50周年の年となります。その後テグ冬季オリンピック、2020年には東京でオリンピックが開催されます。地球上でみても極東のこの地域で、6年間に3つもビッグイベントが準備されています。当然注目も集まるでしょう。そこで何をしていくか。「日本のコンテンツを海外に」とか「海外のコンテンツを日本に」という感覚は捨てて、アジア全域でどうビジネスを行うかという姿勢で臨んでいきたいと考えています。

(取材・文/大木信景@HEW)
写真:トレンドニュース


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中野 秀紀(なかの ひでき)


1965年生まれ。神奈川県横浜市出身。
早稲田大学理工部卒業後、ソニー株式会社入社。2000年からソニーコミュニケーションネットワーク株式会社(現 ソネット株式会社)にてコンテンツ事業、映像事業を担当。ソネット株式会社エンタテインメント事業部長を経て2013年よりソネットエンタテインメント株式会社 代表取締役社長。


ソネットエンタテインメント株式会社


ソネット株式会社100%出資のメディア事業会社。韓流・華流コンテンツを中心としたCSチャンネル「アジアドラマチックTV」を、スカパー!やケーブルテレビ、ひかりTVなどで放送展開。そのほか韓流ドラマを主とした放送権やDVD共同事業、VOD権を販売し、近年では韓流スターをはじめとするアーティストマネジメント、日本公式FC運営、DVD企画販売にも着手している。
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表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。 それぞれの立場にスポットをあてたコーナー展開を実施。インタビューを通して、"情報"にとどまらない「エンタメの真髄」に迫る。

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