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 バラエティタレントとして、俳優として、今や大人気の宮川大輔。ブレイクのきっかけは、フジテレビのトーク番組『人志松本のすべらない話』で彼が編み出した"擬音"だった。「ジュリ~ン!」(犬のフンを踏んだ音)、「クルクルベン!」(イノシシが山の上から転げ落ちた時の音)などのユニークな擬音語を駆使したトークが大受けし、またたく間に彼の名は全国に知れ渡ったのだ。2014年、放送10周年を記念して開催された『人志松本のすべらない話 プレミアムライブ』にも出演した彼が改めて語る、自身の出世作『すべらない話』への思い。そこには彼の芸人としての矜持(きょうじ)があった。

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写真:トレンドニュース


■"擬音マジシャン"誕生秘話

『すべらない話』の最初の頃は、擬音を面白くしようなんて、自分では特に意識してなかったんです。ただ、話の臨場感を出そうと思ってただけで。例えば、「バスに乗ってたら、隣のおっさんにゲップをかけられた」って話をするときに、そのゲップをかけられた自分の苛立ちも伝えたくて、「おっさんが"ボッコーン!"ってゲップしやがってね......」みたいに、自然と擬音語が出てくるんですよ。そしたら松本(人志)さんたちから「その音、おかしいやろ」って言われて、そこで初めて「そうか、俺の擬音って人とは違うんやな」って。

 で、それを機に"擬音マジシャン"とか"擬音師匠"なんて呼ばれて、ほかの番組にもいろいろ呼んでいただけるようになり、うれしかったですね。でも、ある番組で、どんな質問にも擬音で返すっていう企画があって。「自転車を止めるときの擬音は?」「ギュリギュリ~!」とか延々言い続けたんですけど、これがまぁ見事にすべりまして(笑)。そりゃそうですよね、実際は自転車を止めるときに「ギュリギュリ~」とは鳴らないですもん。普通はやっぱり「ガッシャン」でしょ。でも「ガッシャン」言うたら、「普通やなぁ」とか言われるわけですよ。それ以来、"擬音マジシャン"というキャラは、正直しんどいなって(笑)。視聴者のみなさんには、話の中で自然に出てくる擬音を楽しんでいただきたいなと思ってます。

■大輔が目指す究極のすべらない話とは?

 変に思われるかもしれませんけど、僕としては、擬音が面白いと言われるより、『そのオチはなんやねん』とか『なんでその話をしようと思ったん?』とか言われる方がうれしかったりするんですよ。そういう話をする人って、ほかにあんまりいないやろうし。

 この前の『プレミアムライブ』でも、僕、テレビでは絶対できない下ネタをしゃべったんですね。全会場で、同じ話を(笑)。僕としては本当に大好きな話なんで、どうしても言いたかったんです。でも、いざ話してみたら、メンバー全員からツッコまれるわ、お客さんも若干引いてるわ、もう散々で(笑)。そやけど、僕ならではのすべらない話ができたんやないかなと。要は、"もぉ~なんやねん"っていう話。それが僕の目指す、究極のすべらない話かもしれないです。

■『すべらない話』のこれから

『すべらない話』はこれから11年目に突入するわけですけど、この先も15年、20年と末長く続けられるように頑張りたいですね。そのためには、とにかく話のネタが尽きないように頑張らないと......というのはわかってるんですけど、僕にはそれが何よりも難しいんですよねぇ。ほんまに毎回、ネタがギリギリなんで。正直、話のストックが全然なくて、仮病使って休もうかなって思ったときもありましたし(笑)。

 おかげさまで今、いろんな番組に出させてもらってますけど、その中でも『すべらない話』は一番ドキドキする番組。いつも収録直前の楽屋で、緊張しすぎて「オエ~ッ」言うて、嘔吐(えづ)いてますからね(笑)。ここだけの話、本番中、「俺に順番回ってくんな!」って思うたことも、一度や二度やないですもん。サイコロにらんで、「"宮川"の目、出るなよ、出るなよ......うわっ、"宮川"出たっ! オエ~ッ!!」みたいな(笑)。それでもまぁ、なんとか話を絞り出して、ここまでやってこれたんで。もうあとは突っ走るしかないのかなと。

 そもそもこの番組がなかったら、僕は今、テレビに出られていないと思うんです。だから、"『すべらない話』の宮川大輔"が、つまらないと思われたり、飽きられたりしたら、全部が終わってまうような気がするんですよ。今の宮川大輔を作ってくれたこの番組に恩返しする意味でも、常に芸人としての牙はといでおきたいなと思いますね。


☆2014年12月、DVD『人志松本のすべらない話 プレミアムライブ』がリリース。尼崎公演(4月29日開催)、札幌公演(7月13日開催)、東京公演(8月9日開催)を収録し、東京公演ではパブリックビューイングも開催された、まさに"プレミアムライブ"とあって、ファンならずとも見たい1枚。さらに宮川大輔も出演した「人志松本のすべらない話 10周年Anniversary」も放送分+未公開トークを併せて完全版として、今年2月にDVD化。


■プロフィール
宮川大輔(みやがわ・だいすけ)
1972年9月16日生まれ、京都府出身。NSC(吉本総合芸能学院)大阪校9期生。1991年、同期のほっしゃん。こと星田英利と結成したコンビ「チュパチャップス」でデビュー。「吉本印天然素材」として一世風靡(ふうび)する。1999年よりピン芸人となり、以降、数多くのテレビバラエティに出演のほか、ドラマや映画では俳優としても活躍。現在、『世界の果てまでイッテQ!』『満天☆青空レストラン』(日本テレビ系)、『炎の体育会TV』(TBS系)などにレギュラー出演中。


独占インタビュー【宮川大輔編】動画はコチラ>>



(取材・文:泉英一)
写真:トレンドニュース

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表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通して、"情報"にとどまらない「エンタメの真髄」に迫り、読者の皆様にお届けいたします。

【バックナンバー】
 ・"浪速のエビス顔芸人"兵動大樹が明かす「すべらない話」の作り方/<視線の先>インタビュー
 ・綾部が天狗になったきっかけは「人志松本のすべらない話 」/<視線の先>インタビュー

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