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衰えるどころか、さらに熱狂を増していくアイドルブーム。大手事務所だけでなく比較的小規模な事務所もアイドルグループを抱えるようになり、地方各地でもご当地グループが乱立。それにともない当然アイドル人口も増え、ネット上では「いつか国民全員がなにかしらのアイドルグループに属するようになるのではないか」というようなジョークも飛んでいる。

そのように裾野が広がったからか、いわゆる地下アイドル(メディアに登場する機会が少なく、主にライブで収益を挙げるアイドル)の現場では、たびたびトラブルが発生する。都内で毎週開催されるライブイベント『CANDY MAKER』の公式Twitterは3月22日、出演アイドルのひとりが暴れて警察沙汰になったことを明かした。

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ライブイメージ 写真:アフロ


■チケットノルマを達成できず......

『CANDY MAKER』は同日、東京・四谷のライブハウス・四谷LOTUSでアイドル系イベントを開いた。だが、イベント後にトラブルが起きた。公式Twitterでは、出演アイドルのひとりについて、「出演費にあたる費用(13200円)を支払わず、ライブハウスで暴れるという騒動に発展 警察が来たものの、振り切って逃げるという事態に ご迷惑おかけした、出演者様申し訳ございません」とショッキングな報告がされた。また、イベント前には、出演予定だったアイドルと連絡がとれず、急きょ出演キャンセルになったとのアナウンスもあった。

まさか1回のイベントでこれだけ問題が起こるとは......。『CANDY MAKER』に問い合わせたところ、これらのトラブルはすべて事実だとのこと。暴れたアイドルは、チケットノルマの未達成分を支払う場で、「お金がない」と泣いて暴れだしたそう。そのため1万3200円は回収できておらず、連絡がとれなくなったアイドルともその後やり取りはできていないそうだ。

■アイドルといっても本気じゃない

さらに驚いたことに、『CANDY MAKER』の担当者は、「トラブルは正直ざらにあります」と語る。

「うちのイベントでは、地下アイドルのなかでもとくに小規模に活動している子を扱っているんです。なので出演者がイベント当日に来ないなんて、1イベントにつきひとりくらいの勢いです。連絡がとれなくなっても『またか』くらいの気持ちですね。さすがに警察沙汰は今回が初めてですけど......」

トラブルが発生しがちな原因については、こう分析する。

「もちろん全員が全員ではないんですが、なかにはアイドルといってもそんなに本気じゃない子もいるんです。ファンが少ないから、やる気もいまいちというか。ファンが増えれば意識も芽生えてくるかもしれないけれど今の時点では全然......という子もいるのが現状です」

■頑張らずに愛されたい?

ファンが少ないせいでやる気を失い、やる気を失ったせいでファンがいっそう離れていくという悪循環にハマる一部のアイドルたち。「こんなはずじゃなかった」という思いが、輝いていたはずの夢をむしばんでいく。
しかし、それでも踏ん張ってみなければ、その場からずっと抜け出せないのだ。現在活躍しているグループのなかには、デビュー7年、8年以上というものも珍しくない。今年ブレイクが予想されている新潟県のご当地グループ・Negicco(ねぎっこ)に至っては、デビュー12年。AKB48の初日公演の観客がわずか7人だったというのも有名な話だ。

アイドルに限らず何事も、努力がなければ結果はともなわない。身勝手なトラブルを起こしてしまう地下アイドルたちも、そんなことは百も承知だろう。しかし、それでも目の前のことを投げ出してしまうというならば、結局のところ、彼女たちのアイドルへの憧れの根底にあるのは、「人を喜ばせたい」ではなく「頑張らずにそのままの自分で愛されたい」という愛情への飢えでしかないのかもしれない。

(文/原田美紗@HEW

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