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4月5日(日)午後5時より放送スタートする「アルスラーン戦記」は、今クールのアニメ最大の注目作のひとつ。『銀河英雄伝説』などで知られる作家・田中芳樹によるシリーズ累計600万部を突破する原作小説に、『鋼の錬金術師』で大ヒットを飛ばした漫画家・荒川弘がコミック版を担当。超人気作家のタッグ作品だけあって、アニメの放送時間も"アニメ界の月9"と呼ばれる堂々の"日5"(TBS系の夕方5時)枠。

原作1巻の発売は、なんと1986年というさまざまな世代に愛される大河ファンタジー。アニメ化で主人公・アルスラーン王子に見事抜擢(ばってき)されたのは、なんとデビュー2年目の新人声優・小林裕介。一度は就職もして、年齢から声優の夢を諦めていたという小林に、これまでの経歴、そして「アルスラーン戦記」の気になる見どころについて語ってもらった。

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4月5日放送スタート「アルスラーン戦記」主人公・アルスラーン王子役 小林裕介


■プロデューサーの第一声は「日5枠だよ」

「初めてプロデューサーにお会いしたときに、まず「日5枠だよ。全国の人に見てもらえるよ!」って言われたんです(笑)。ずっと昔から支持されている作品ですし、アフレコが始まる前からだいぶ緊張でガチガチにはなっていたんですけど、その一方で僕としては、出演する作品ひとつひとつを大切にしたいという気持ちでいつもいるので......。確かにプレッシャーは感じますが、いつも通り頑張るだけだと思います。

僕が演じるアルスラーンは、作中でも『凡庸な王子』と言われていて、とくに際立った才能があるわけじゃない普通の少年なんです。でも、すごく心が優しい。その優しさが王族という身分や時代背景から考えるとだいぶ異質で、そこにいろんな人が興味をもって集まってくるというキャラクターです。起用の決め手については、『演技、性質、気品含めてドンピシャ』って言っていただけたんですが、気品ってどうなんでしょう!? ありますかね?(笑)

アルスラーンは14歳なんですが、1話だけは3年前のエピソードで11歳なんです。だから1話はちょっとだけ声が幼いのがポイント。『小林、アラサーなのに11歳の役を頑張ってるな』って見守ってください(笑)」

■ひょんなことから声優をまた目指すことに

「声優を目指したきっかけは、高校時代、通学中に自転車に乗りながらアニメのセリフを叫んでいたことです。もともとアニメ好きで、『幽☆遊☆白書』や『らんま1/2』のセリフをまねしていました。僕なりの言い方を試してみたり、まねしてみて、このセリフを言ったときはこんな気持ちだったのかなと理解が深まったり。自己満足でも、少しでもキャラの気持ちになれるのを楽しんでいました。

その遊びのことを当時の友人に話してみたら、『声優になればいいじゃん』って言われて。そのときに、この趣味が仕事につながるんだと気づきました。僕も単純だったので高校卒業したら専門学校に通って声優になるぞとはりきったんですけど、親の反対もあって結局普通の大学に行くことに。それでいざ大学を卒業する段階になったら今度は、就職しなきゃという気持ちになってしまって。だから僕は一度就職しているんです。しかも全然演技と関係ない理系の職業。でもそのうち仕事に物足りなさを感じてきて、気分転換のつもりで近くのボーカルスクールに通い始めました。それで講師の方に何気なく『昔、声優になりたかった』っていうことを話したら、偶然その先生が声優業界にもつながりのある方で。『ちゃんと声優の勉強をしたほうがいい』と勧められて、今度は声優の専門学校の日曜クラスに通うようになって......。そういう流れで声優の世界に入りました。

だから正直僕は、はじめから、どうしても声優になりたい! っていう熱意があったのかというとそうでもないんです。もちろん専門学校に通うようになったり、事務所に所属したら、絶対やるぞ! という気持ちになっていきました。けれど、事務所に所属できた頃にはもう20代も後半に差しかかっていて、絶対声優になってやる! という気持ちの反面、声優になる人は、若いときからいろいろレッスンしてきた人たちだけだって思いもないわけじゃなかったです。でもそう考えていた僕も28歳でデビューできたので、遅くから声優を目指す人たちの、ある種希望にはなれたのかな。少なくとも28歳の人は年齢で諦めたりしなくていいのではないでしょうか?」

■あるオーディションがきっかけで、夢を諦めかける

「でも声優に本腰を入れてからも、一度夢を諦めかけたことがあるんです。あるアニメのオーディションで惜しいところまで残ったんですが、その作品で役に決まった方と僕は声が似ていると言われたことがあって、そのとき年齢もすでに26くらいだったし、似た声質の若手で先駆者みたいな人がすでにいるなら......と挫折しかけました。自分の演技についても変にプライドを持ってしまった時期だったから余計ふさぎこんでしまって。これまで好きだったアニメも、なんで僕は出られないんだみたいに落ち込んでしまうので、ほとんど見なくなってしまいました。

でも、たまたま見かけたアニメですごくかっこいいなーと思える主人公がいて、そしたらその声を担当していたのが、僕があのオーディションで負けた声優さんだったんです。そのときに、芝居は同じくらいできるなんてとんだ思いあがりだったなと再認識させられて。声質うんぬんじゃない、もっと演技を磨いていかなきゃと。そこから舞台に出たり、ワークショップに行ったり、また芝居に一生懸命になれました。」

■狙うは今後も主人公

「なぜか僕は昔から、主人公に惹(ひ)かれることが多いんです。主人公といっても熱血だったり気弱だったりいろんなタイプがいますけれど、演じてみたいな、俺がやるならこうだなという目を向けてしまうのはいつも主人公。やっぱり"物語の中心にいる"というところが魅力的なのかもしれません。アルスラーンも「凡庸な王子」という紹介のされ方ですが、物語は間違いなく彼中心に進みますし。

でも、今回「アルスラーン戦記」という歴史ある大作に主人公で起用していただいたのですが、主人公でうれしいというよりも、なんだか実感がわかないというのが正直なところです。ほかのキャストさんに『小林くんは主役なんだから』って言われて、ハッとしたり。物語の中心だからこそ、いざ自分が作品に入ってしまうと台風の目みたいになってしまうんですかね? ただやっぱりかっこいいリーダーでも嫌われ役でも、僕はこれからも主人公を演じたい。今も昔も、目指すのはずっと主人公です。主役をはれる声優でいたいというのは、変わらない願いですね。

今回、大川透さんに田中敦子さん、津田英三さんを始めとしたベテランの方ぞろいで『アルスラーン戦記』のキャスティングには圧倒されてしまいますが、緊張よりもこの豪華な、ぜいたくな現場を味わい尽くしてやろう、そして絶対成長してやろうという気持ちでいっぱいです!『アルスラーン戦記』、ぜひ見てください!」

なお、「アルスラーン戦記」スタッフは、今回のキャスティングについて「小林さんのまわりを演技派の人気声優で固めることで、物語が進むにつれてアルスラーンが成長していくように、小林さんもレベルアップしていくことに期待しています」と明かしてくれた。「声優界の王になるつもりで突撃開始(ヤシャスィーン)してください!」というスタッフの大きな期待に小林は応えることができるのか!? デビュー2年、挑戦はまだ始まったばかりだ。

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4月5日放送スタート「アルスラーン戦記」主人公・アルスラーン王子役 小林裕介



◆テレビアニメ「アルスラーン戦記」
強国・パルスの王太子として生まれた気弱な少年・アルスラーンが闘いの中で成長していく様を描いた大河ファンタジーアニメ。漫画:荒川弘×原作:田中芳樹。4月5日(日)より、MBS/TBS系全国28局ネットにて毎週日曜午後5時~放送。

◆小林裕介(こばやしゆうすけ)
1985年3月25日生まれ、東京都出身。2013年に「とある化学の超電磁砲S」で声優デビュー。翌2014年1月に「ウィッチクラフトワークス」多華宮仄役で初主演を果たした。
座右の銘は、「諦めない!!!?」(がむしゃらにチャレンジするけれど引き際も肝心という思いを最後のハテナに込めているそう)。

(取材・文/原田美紗@HEW
 (c)2015 荒川弘・田中芳樹・講談社/「アルスラーン戦記」製作委員会・MBS

アルスラーン戦記 プロモーション映像


アルスラーン戦記 プロモーション映像 キャスト発表~アルスラーン&ダリューン編~



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