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ビートたけしさんや放送作家・高田文夫さんの「バウバウ」のものまねで一世を風靡(ふうび)した松村邦洋。数多くのものまねレパートリーを持つだけでなく、『進め!電波少年』(日本テレビ系)では自身のキャラクターも大人気に。そんな松村が体験してきた、90年代のバラエティ番組の裏側とは?

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【90sTV マンスリーインタビュー】松村邦洋


■片岡鶴太郎さんが芸能界に引き入れてくれた

「芸能界に入りたいなという意識が強くなったのは、フジテレビの『発表!日本ものまね大賞』に出させていただいたときです。僕は学生時代に、テレビ局でバイトをしていたんです。そのときに収録で俳優の片岡鶴太郎さんがやって来ました。
それで鶴太郎さんに『どーも、ビートたけしです。バカヤロー!』ってビートたけしさんのものまねを見せたんです。そうしたら鶴太郎さんが『お前、ものまね番組に出てたやつじゃないか。ものまねうまいよ。こいつ、ものまねうまいんですよ!』ってその場にいたフジテレビの方々に言ってくれた。それが初めての出会いでした。

そのあとに、鶴太郎さんから『話を聞いてあげる』とおっしゃっていただいて、『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)の楽屋にご挨拶に行きました。そうしたら『松村、お前もこの世界どうだ?』ということを話していただきまして、それが1988年の9月のことですかね。デビューのきっかけになりました」

■どんどんエスカレートしていく電波少年のロケ

「『進め!電波少年』に出させていただけることが決まったのも、偶然のような出来事がきっかけになりました。当時やっていた『ウッチャン・ナンチャン with SHA.LA.LA.』(日本テレビ系)っていう番組が2カ月くらいお休みになるということで、その穴埋め番組として作られたのが電波少年でした。
その頃、フジテレビのものまねの番組の舞台裏を紹介する企画で、僕と松本明子さんが楽屋で楽しそうにしている様子が放送されたんです。それを日本テレビの、編成のお偉いさんの息子さんが見て『お父さん、このふたりがいいんじゃない? 面白そうだよ、明るくて、よさそうだよ』って言ってくださったのがきっかけだったそうです。

電波少年は本当に過酷なロケの連続。一回目のロケがエイズかどうかを確認するっていう、エイズ検診で(笑)2日くらいロケをしたけれど、結局放送できないということでカットになりました。あとは、渋谷のチーマーを更生させるっていうロケも......。サングラスをかけて、インカムの指示通りに動いていたら、チーマーにインカムを取られてしまって。あとはやられっぱなし。本当に怖かったです。
電波少年のロケはどんどんエスカレートしていって、もう本当にあちこちに行った。そんなことをしていたら、電波少年は意外にもヒットして、番組も大きくなりましたね。僕を選んでくれたその息子さんにはお礼が言いたいです」

■90年代は、戦国時代みたいな雰囲気だった

「あの時代はある程度自由な時代でした。まだバブルの余韻が残っていて、イケイケの時代だった。ただ、2000年代のほうが、慎重に生きていて、僕としては今がいちばん楽しいですけどね。

それから、90年代はもう、電波少年なんかでも、いろいろな人によく殴られた年代だったなと思いますね。殴る蹴るの時代だったけれど、あのときはあのときで熱くて楽しかった。いいものを作ろうと思ってみんな必死だったのだと思います。戦国時代みたいな雰囲気でした。今は平安時代みたいな感じかな? 危ないやつを受け入れないって風潮はありますよね。90年代は危ないやつを面白がっていたから」

■ものまねをしたいと思う人は、自分が好きな人

「ものまねをしたいなって思う人っていうのは、自分が好きな人ですよね。やっぱり、好きな人と出会っているときというのは本当に幸せな時間だと思います。

90年代で印象的だったのは、SMAPの木村拓哉さんと映画で共演したとき。僕がセリフをしゃべったあとに、木村さんがご飯をかっこむシーンがあったんですよ。でも、僕何度もNGを出してしまって......何度も木村さんはご飯を食べないといけない。本当にひどいことをしました。
そうしたらADの人がね、木村さんに『すみませんね、松村ってバカが何回もNG出すから、大変ですねえ』って言うんです。そうしたら木村さんが『シーッ、まっちゃんが気にするだろ。早く行って、早く行って!』ってADを追い払ったそうです。メイキング映像でそれを知って、すごくうれしかったです。

先日は、よくものまねをさせていただく俳優の堺雅人さんが、新しいドラマの撮影で僕の家の近くに撮影に来ていたんです。散歩がてら家を出たら、偶然堺さんにお会いして、
『松村さん、今度のドラマはもっとものまねしやすいと思いますよ』って言う。
ものまねに寛大でいてくれて......その心遣いがうれしかった。
堺さんが女優の菅野美穂さんと結婚したとき、小さめのお花を贈ったんです。そのお礼でね、堺さんご出身の宮崎の宮崎牛をたんまり送っていただいて。プライベートも倍返しでしたね(笑)」


【プロフィール】
松村邦洋 1967年8月11日生まれ。山口県出身。ビートたけしをはじめとするものまねで一躍有名になる。最近では人柄の良さ、独特の感性が評価され、多くの人に愛されるタレントを目指しバラエティ、ラジオなどで活躍中。

【90s TV(ナインティーズティーヴィー)】
音楽・映画・バラエティ......日本のエンタメ黄金期1990年代。当時のコンテンツと共に振り返る、大人のエンタメチャンネル。4月度は、映画史に残る感動作「ニュー・シネマ・パラダイス」(1989年)や90's J-POPを象徴するLUNA SEAのヒット曲、そしてルーズソックスなど時代を形成した90's ニュースを無料配信中。

(文/おきざきみあ@HEW
(写真:トレンドニュース)

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