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吉本新喜劇の座長として、この夏、1年ぶりに『吉本新喜劇 小籔座長公演』を開催する小籔千豊。今やバラエティタレントとしても各局から引く手あまたで、至るところで「俺もついに売れてきた」と豪語している彼に、現在の心境を率直に語ってもらった。

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『吉本新喜劇 小籔座長東京公演 2015』 池袋サンシャイン劇場=8月18日(火)~22日(土)


■「売れたい=吉本新喜劇を有名にしたい」

 これはいろんなところで言うてますけど、僕、今が人生で一番売れてるときなんですよ(笑)。ただ、芸人として認められたいと思ったことは一度もなくて。というのも、コンビを解散して新喜劇に入ったときに、僕は芸人としての欲みたいなものは一回捨ててるんですね。これからは芸人じゃなく、吉本新喜劇という企業に勤める社員のつもりでやっていこうと。そんな中で、吉本新喜劇の存在を全国にアピールしたいと思って、"新喜劇の広報部長"として東京に出てきたわけです。つまり僕の中では「売れたい」とは「吉本新喜劇を有名にしたい」と同じ意味なんです。

僕の名前を知ってもらうきっかけを作ってくれた『(人志松本の)すべらない話』にしても、必ず1回は新喜劇の話をするようにしていました。つまり言うなれば、僕にとって「笑いを獲る」という行為は、芸人としての"目的"じゃなく、新喜劇を盛り上げていくための"手段"なんですよ。......と思って、日々生きてるんですけれども、たまにお笑いの血が騒ぐ瞬間もあるんですよね(笑)。やっぱり大御所の先輩芸人の方々や他事務所の面白い芸人さんと共演させてもらうと、お笑い好きとして闘志が湧いてきてしまって。
特に憧れの松本人志さんからほめられたりなんかしたら、「俺も行けるんちゃうか?」って腕まくりしそうになるんですけど、「いやいや、身のほどをわきまえろ」と。「広報部長としての責務を忘れるなよ」と自分に言い聞かせながら、まくった袖を下ろしています(笑)。

■積年の夢だった『吉本新喜劇 小籔座長東京公演』

 『吉本新喜劇 小籔座長東京公演』は、長年の目標やったんですよ。僕は4年前から東京の吉本に籍を移したんですが、それより何年も前から、ずっと言い続けてました。「吉本の劇場ではない、東京の格式の高い劇場で新喜劇がやりたい」って。だから去年初めて実現したときは、ほんまにうれしかったです。正直、東京で公演できるというだけで僕は満足やったんで、「別にウケなくてもええわ」なんて思ってたんですけど、実際は連日たくさんの方に来ていただいて、しかも、尋常じゃないくらいウケまして(笑)。おかげで、今年またこうして東京公演を開催できる運びとなりました。

 去年は僕、ボケを担当してたんですけど、今年はツッコミに回ろうと思ってるんです。本来は、自分がボケをやったほうが安心で、なぜなら「ウケてへんな」となった時に、ボケの僕がアドリブを足したりして軌道修正できますから。ところが僕がツッコミの場合、自分で全体の方向性を変えることはできない。周りのボケ役の奴らがウケへんかったら、そこでおしまいなんです。ただし今回のメンバーに限っては、その心配はしてません。安心してツッコミに徹せます。つまり、今回はそれだけ信頼できるベストメンバーってことです。

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積年の夢だった『吉本新喜劇 小籔座長東京公演』


■小籔座長の次なる目標は、ヘキサゴンファミリー結成!?

 『小籔座長東京公演』という夢が叶(かな)った今、僕には次の目標があるんです。それは、いつか僕が『(クイズ!)ヘキサゴン』のようなゴールデンタイムのクイズ番組のMCになって、新喜劇の座員を番組のレギュラーメンバーにすること。
『ヘキサゴン』のメンバーって、各ジャンルから面白い人が集まって、ヘキサゴンファミリーというひとつのチームになってたじゃないですか。僕もあんな感じのファミリーを作って、芸人、アイドル、スポーツ選手......といる中に、新喜劇の座員を何人かねじ込みたいんですよ。そして、ゆくゆくは座員3人くらいで「羞恥心」みたいなユニットを作ってCDデビューさせたいなと(笑)。女の子の座員で「Pabo」みたいなユニットを結成するのも面白そうですね。ほんで、最後は里田まいさんのようにメジャーリーガーと結婚したりして(笑)。そうやって吉本新喜劇の名前が世界中に知れわたるようになったら、もう言うことなしなんですけどね(笑)。
あと、世界と言えば、アメリカで新喜劇の公演をするっていうのも大きな目標。台本を英語に書き換えて、英語のセリフで、アメリカに住む現地の方々に見に来てもらいたいんですよ。

 そういった目標を達成するためには、あと1ランクか2ランク......いや、5ランクぐらいタレントとしてのステータスを上げて、自分のやりたいことをやらせてもらえる環境を作っていかないとダメやろうなと思いますね。ほら、『踊る大捜査線』で、いかりや長介さん演じる和久さんが「正しいことをしたかったら偉くなれ」って言うてはったじゃないですか。今、あの言葉の意味がすごくよくわかるんですよ(笑)。

 とはいうものの、決して現状に不満があるわけではないんです。東京に出てきたばかりの頃なんか、うまく行かんかったら1年ぐらいで大阪に帰ろうと思って、ほんまに毎日震えてましたからね。その時期と比べたら、今のこの状況はもう夢のようですよ。例えるなら、1000円札1枚持ってパチンコ屋に入ったら、8万円勝ってもうた、みたいなことで。ただ、いかんせん最終目標を100万円に設定してもうてるんですよね(笑)。だから僕はこれからも「もっと売れたい」と言いつづけないとあかん、そう思ってます。

 なんにせよ、今後もずっと新喜劇に軸足を置いて活動していくつもりです。吉本をクビにならない限り、新喜劇をやめることはありえないですね。ただ、いずれは座長のポジションを若いやつに譲るべきなのかなとは思いますけど。それで一座員に戻ったら、広報部長の職も誰か若手に引き継いでもらって、僕は大阪に帰って、ひたすら新喜劇の舞台に専念したいと思います。


【インフォメーション】
☆『吉本新喜劇 小籔座長東京公演 2015』
昨年6月、六本木・俳優座劇場にて開催され、大好評を博した『吉本新喜劇 小籔座長東京公演』が今年も開催。池袋サンシャイン劇場に舞台を移し、5日間にわたり全6公演が行われる。島田一の介、浅香あき恵といったベテランから、酒井藍、松浦真也らニューフェイスまで、大阪ではおなじみの新喜劇メンバーが繰り広げる抱腹絶倒のコメディは必見。また、矢野・兵動、博多華丸・大吉、中川家ほか、日替わりゲストを迎えてのトークコーナーも。
(池袋サンシャイン劇場=8月18日(火)~22日(土))


■プロフィール
小籔千豊(こやぶ・かずとよ)
1973年9月11日生まれ、大阪府出身。NSC(吉本総合芸能学院)大阪校12期生。1993年、お笑いコンビ「ビリジアン」としてデビュー。2001年にコンビを解散し、吉本新喜劇に入団。2006年、吉本新喜劇の座長に就任し、"史上最年少座長"として注目を集める。現在、2カ月に1週の新喜劇公演のほか、『BAZOOKA!!!』(BSスカパー!)、『ざっくりハイタッチ』(テレビ東京系)、『ノンストップ!』『バイキング』(ともにフジテレビ系)などに出演中。

(取材・文:泉英一)
(写真:トレンドニュース)

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