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インド人のアドバイスを一切無視した「インド人完全無視カレー」や、頭の悪い人向けの保険入門、ケンタッキーに割れたスマホを持っていくと「クラッシャーズ」が無料になるキャンペーン......そんな独特な広告・企画をつくる会社、バーグハンバーグバーグ(以下、バーグ)をご存じだろうか? なんとこの会社、就業中に2時間までなら昼寝がOKだったり、仕事のかたわら銭湯に足を運ぶことも良いんだとか。そんな不思議な文化は一体どうやって作られたのか? 代表取締役、シモダテツヤに話を聞いてみた。

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 シモダテツヤ)


■インド人を完全に無視しても炎上しなかった

「『インド人完全無視カレー』はその名の通り、インド人のアドバイスを全く無視してトムヤンクンをぶちこんだりしたカレーなんです。それからYahoo!ショッピングの15周年にあたって、値段はそのままで質量が50パーセントオフになるセールをやったりしました。縦に半分に切ったスーツをそのままの値段で売るっていう。
そんなことばかりしているので、炎上しないか心配されますが、僕らが作るものって炎上しないように作っているので炎上しませんね。クレームもほぼこないです。それでもたまにバーグの作るものは『とんがっている』とか『いじめだ』みたいなことを言われることもあるんですよ。だけど『炎上しないためにはどこをおさえておくべきか』というところから逆算していて、何かあっても必ず言い訳できるように石橋をたたきながら作っています。

例えば、車椅子って面白くかつグレーなものだと思うんです。車椅子を見たらみんな『その表現、大丈夫?』って心配するじゃないですか。でも足に、しかも両足にギプスがついてたらOKになる。なぜなら『ギプスがついている=そのけがは治る』と言わずとも人は連想するわけだから。しかもギプスが両足についているだけで、とたんに『両足折るってどんだけ間抜けでドジなんだ』って笑えちゃったりするじゃないですか。でもギプスがなくて車椅子に乗っている人をイジるのは駄目でしょう? 言い訳をつくるっていうのは、表現の中でギプスをどうつけてあげるか、ということだと思うんですね。見る側、受け取る側は、ギプスがあるだけで勝手に情報処理してくれて『ああこれは笑ってOKなんだ』と思えるようになる。そういう要素をちゃんと入れれば、炎上させずに車椅子をちょっと笑える表現として扱えるんだと思うんです。

うちって営業がないんですよ。依頼をくださる方たちも、バーグハンバーグバーグがちょっと独特なふざけたコンテンツを作っているっていうのをわかってて、僕たちがどういうことをするのか知っている状態で依頼してくれることが多いです。
でも、たまに守ることしか考えていないガチガチで真面目! みたいなクライアントから依頼がくることもあります。そうなった場合はストレス感じたくないし、『ヤバイな、面白くなさそうだな......』と思ったら潔く撤退するようにしています。こういう場合、最初から仕事をやらないのがいちばんの正解なんじゃないかなと思うので。それを我慢してやったらものすごくお金がもらえる! としても、どうせそのお金を僕たちはストレス発散に使うわけじゃないですか。そんな不毛なループに陥るなら、ストレスを作らないように引く勇気も大事だなあと思っています」

■就業中に銭湯OK、昼寝は2時間までという"文化"

「前に働いていた会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)で、すごく眠かったときに『もうこんな眠いんじゃ仕事にならないから、いっそ寝てやろう』と思ってトイレの床で寝てたことがあるんですよ。それがきっかけで、起業したバーグでは『2時間までなら昼寝OK』っていうルールみたいなものを作りました。あともうひとつ、『就業中に銭湯に行ってOK』って文化もあります。これは、その当時......いや、いまだに社員も含めて週2、3回、みんなで飲みにいくことが多いんですけど、結局オールで飲み明かしてそのまま仕事に行くなんてことも多くて、そうしたらやっぱり風呂入りたいと思うわけですね。だから就業中に皆で銭湯に行った。そこからできた文化です。厳密に言えば『銭湯行ってもいいよ!』ってOKを出したわけじゃないんですけど、知らない間にみんな何食わぬ顔して銭湯に行くようになってたので、もう今さら駄目って言い出せないんですよ......。

だから、昼寝&銭湯コンボをやられた日なんかは......スタッフのみんなは仕事どうしてるんでしょうね。バーグは残業もあんまりないんで。ということは仕事受けたつもりで実は受けてなかったりするのかな。ちょっと真相を知りたくないですね。

前職のpaperboy&co.では本当にお世話になったし、すごくいい会社でした。居心地よかったし......でももともと自分がいちばん頑張ってやっていたお馬鹿サイト『オモコロ』があったから、辞めて起業しようと思いました。次のステップに行こうっていうか、『オモコロ』についてきている人たちや、記事を書くために上京してきたライターもいたので、さすがに囲う場所っていうか、責任取らなきゃなぁと思いました。だから『オモコロができちゃったからー』っていうできちゃった婚みたいな感じで起業するみたいなところはあったかもしれないですね(笑)」

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 シモダテツヤ)


■立ち上げメンバーとはけん怠期に陥ったことも

「バーグは元々僕ともうふたりの3名で立ち上げた会社だったんです。今でこそ社員同士仲良しですけど、はじめのころは僕が勝手に社員を増やしちゃったことでけんかになったこともありました。
その増やした社員は永田君っていうんですけど、永田君は前から『オモコロ』のスタッフをやっていてくれて。そのまま新卒で違う会社に入社していたんですね。そんなときに、たまたま僕と地獄のミサワっていう漫画家がスカイプでしゃべってて『ちょっと永田が起きてるか電話してみよう』となった。夜中の3時に。サラリーマン、夜中の3時なんて普通寝てますよね。それでも永田君にメールを送ってみたら、すぐに起きてくれたみたいで『なんですか? 何時だと思ってるんですか』って返事がきたんですよ。
そこからなぜか僕と地獄のミサワで『いつまで今の会社続けるの? 辞めたら? 絶対辞めた方がいいって!』って"どちらが先に仕事を辞めさせられるかゲーム"が始まったんです。『辞めなよー、辞めなよー』ってひたすら言い続ける。永田君は『辞められるわけないでしょ! じゃあ辞めたらバーグに入れてくれるんですか』って言うんだけど、僕は『いや、それは違う話だから』『入れない』って拒否する。『永田君が仕事を辞めるところが見たいだけなんだ』ってふざけてて。そうやって1時間くらい言い続けていたらついに永田君が『わかりました。じゃあ辞めます』って言って、次の日に本当に辞表を出したんですよ。それを見て、さすがにバーグに入れてあげないとちょっとなぁ......と思って入社させました。後日、別の社員に永田が入った経緯を話したらブチ切れて、僕に『人の人生なんだと思ってるんだお前は!』と。めちゃくちゃ正論なんですけど、でも僕もなんでか引けなくて、それでもうすっごいけんかになりました。これもずいぶん昔の話なので、今はもう落ち着いてますけどね。けん怠期終わったみたいな。

そのブチ切れてた社員には、結婚祝いに高さが160センチもある馬鹿でかいシマウマをプレゼントしたんですよ。24万円もする。さすがに僕一人じゃ出せないから、地獄のミサワと、『BLEACH』とかを描いてる久保帯人さんに『8万円ずつ出してくれ』って言ったら快諾してもらって、それで買った。けどいまだにそのときの8万円もらってないです。あのときは出してくれる流れだったんですけど、ちょっと時間過ぎたら請求しづらくなっちゃって『2年前のあの8万円......』なんて今更言えない(笑)」


自社設立のきっかけを「できちゃった婚」とあっさり言い切るシモダ。ちょっとふざけた独特な企画・広告を作る会社の社長は、これまたちょっと変わった人物だった。

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 シモダテツヤ)


◆シモダ テツヤ

1981年4月1日生まれ。京都府出身。ウェブクリエイター。企業理念は「がんばるぞ!」の、日本一「ふざけた」会社と名高い株式会社バーグハンバーグバーグの代表取締役社長。2004年に株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)に入社。グーペの「とんかつ教室」など上司に怒られるようなライティングも手がける。2006年に立ち上げたウェブサイト「オモコロ」をもとに2010年に起業。
(取材・文/おきざきみあ@HEW
(写真:トレンドニュース)

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>> シモダテツヤが出演する、GYAO配信番組「ぶるぺん」

日本一「ふざけた」会社の実績がスゴイ ぶるぺん(00:01:37)>>


話題の仕掛け人に学ぶ「炎上を防ぐ」方法 ぶるぺん(00:02:13)>>


その他の出演番組>>

・「バーグハンバーグバーグ」の由来は?
・日本一「ふざけた」会社の年商は?
・日本一「ふざけた」会社は社員もスゴイ
・日本一「ふざけた」会社社長の仕事術
・日本一「ふざけた」会社が誕生した訳
・日本一「ふざけた」会社の採用基準は?

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