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動物と狩人が歌って踊る「ダンソン」のコントで人気を集めたお笑いコンビ・バンビーノが6月26日に都内で行われた『M-1グランプリ2015』のエントリー受付開始の会見に登壇。大会への参加を表明した......が、本音は「正直迷っている」とのこと。そのためらいの裏には、ふたりの『M-1グランプリ』への深いリスペクトがあった――。

実は過去3回出場経験があるというバンビーノが同大会の特殊さ、厳しさを明かした。

サムネイル

「M-1グランプリ2015」に参加表明したバンビーノ


「M-1グランプリ2015」審査基準や優勝賞金は......>>

■"異空間"の恐ろしさ「真剣に漫才やっていた奴らがこれだけスベんのや」

石山「正直迷ってるんです」

藤田「予選開始まであと1カ月。スケジュールがちょうど厳しい時期と重なるっていう理由ももちろんありますが、それ以上に......」

石山「付け焼き刃の漫才で行ける場所じゃないですから、『M-1』は。僕たち、これまでファイナリストになった方々へのリスペクトがすごくあるんです。NSC在学中に何度か出場(2008年~2010年)して、厳しさも理解しているつもりですし。めっちゃ真剣に漫才やっていた奴らがこれだけスベんのやっていう怖さが、あそこにはある。僕らなりに思うのは『THE MANZAI』と『M-1』にそれぞれ違いがあると思っていて、『THE MANZAI』はその場の客席にいる人たちにいかにウケたか、笑い声の大きさや反応が重要で、『M-1』はさらに審査員がどう見るか、"ネタ自体の完成度の高さ"というものが大切になってくるんじゃないでしょうか」

藤田「どれだけ芸人が自分たちのネタと向き合っているかが評価される場ですね」

石山「『M-1』で優勝するということは、お客さんだけでなく、審査員に力が認められたってこと。だから僕個人の考えでは、『M-1』は芸人誰もが憧れている大会なんじゃないかな。『M-1』って芸人にとって特別なんです。」

■「今年はいいネタできた」と出場したはずが......

石山「芸人みんな絶対勝ちたい大会だからこそ、『M-1』の会場って異空間になっているんですよ。すごくピリピリしている。大の男がボロボロ泣いているし。ネタ飛んだことない子でも急に飛びますからね。銀シャリさんなんて『今年はいいネタできた』って出場したとき、3回戦で鰻(和弘)さんがずっと噛んでしまった。いっこもウケなかったって言ってました。そんなこと今までなかったって」

藤田「そんなところで自分たちが勝ち進めるイメージがまったくない」

石山「一応僕たち今でも漫才やってはいるんですよね。でもすごくよく言って『オーソドックスな漫才』、正直に表現すると、僕らじゃなくても誰でもできるような漫才です。誰がやってもウケそうなボケで、なんの衝撃もない。僕らはお客さんにウケてもらえる漫才は持っているけど、『M-1』で勝てるような漫才はまだ持っていないです。これは絶対いけると思える漫才が作れたならいいけど、あと1カ月くらいで作れるものかな......」

藤田「僕らも『M-1』絶対出場します! 優勝します!って言ってみせれば盛り上がるってことはわかっているんですよ。メディア向けのコメントをしなきゃって。でもこの賞レースに関しては嘘つけないんです。『M-1』はそれだけ真剣な場所ですから。適当な嘘をついて、付け焼き刃な漫才で出ていいところじゃない。だから今すごく迷っています」


陽気な「ダンソン」のイメージとは打って変わって、真剣な表情で『M-1』への思いを語るバンビーノ。コント日本一決定戦「キングオブコント2014」で決勝進出まで果たした売れっ子コンビに「異空間」と言わしめる『M-1』とは......。バンビーノが出場を決めたとしたら、それはおそらくよほど自信のある漫才ネタを思いついたとき。出場自体が優勝宣言となるのだろう。

『M-1グランプリ2015』は、8月31日までエントリー受け付け中。結成15年以内であることが条件でプロ、アマは問わず。審査基準は"とにかく面白い漫才"であること。優勝賞金は1000万円。8月17日より予選がスタートし、勝ち進んだ8組で決勝戦を東京で今冬開催。その模様はテレビ朝日系で生放送される。

◆バンビーノ
石山大輔と藤田裕樹からなるお笑いコンビ。2008年結成。当初は漫才を行っていたが、後にコントを主軸に転向。昨年の「キングオブコント2014」では決勝進出を果たす。

(取材・文/原田美紗@HEW

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