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キャラクター原案・かんざきひろ、シリーズ構成・丸戸史明、監督・長崎健司らによる強力タッグによって制作されているオリジナルテレビアニメ「Classroom☆Crisis」がMBS・TBS系列「アニメイズム」枠にて放送中だ。「高校生サラリーマンの悲哀を描く青春グラフィティ」というテーマの同作は、午前は高校生、午後はロケットエンジンを開発する会社員という異色の設定が特色。そこで今回は、この新感覚アニメを手がける斎藤俊輔プロデューサーに、本作のPRの裏側などについて聞いた。

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最新夏アニメ「Classroom☆Crisis」斎藤俊輔プロデューサー
(写真:トレンドニュース)


・Classroom☆Crisis(クラスルーム☆クライシス)第1話を見逃した方は7/5(日)0:30より第1話をGYAO!にて無料配信開始

■主役の素性を明かさないプロモーション

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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


--放送直前まで主人公のひとりである・霧羽ナギサの存在が隠されてきた本作は、第1話の最後の方になって初めてその存在が明かされるという異色のPRスタイルが敢行されました。第1話の放送を見て、驚いた視聴者の方も多かったと思いますが、放送終了後まで主人公の素性を隠そうと思ったのはどういう経緯だったのでしょうか?

放送前に視聴者の方に提示していた情報は、基本情報の中の、さらに一部という感じでした。最初のプロモーションとしては、午前は学園で高校生として学業に励み、午後は会社員として発展型試作ロケットを開発する、通称「A-TEC」のメンバーたちを知っていただく事を目的にしていました。第1話の最後では、彼らのもとに転校生・霧羽ナギサがやってくるのですが、実は彼は「A-TEC」メンバーをリストラするためにやってきた新部長であり、彼らの前に立ちふさがる壁ともいうべき人間であることが明かされるわけです。視聴者の皆さんにも「A-TEC」メンバーの気持ちになって1話を見てほしかったのであえてナギサの存在を明かしませんでした。放送を見てビックリしてもらい、かつ会社員だとこんな状況に陥る可能性もゼロじゃないよね、という共感を感じてもらえたらうれしいですね。

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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


--放送直後には、公式ホームページで、霧羽ナギサを筆頭とした「A-TEC」の壁となる経営陣のビジュアルも解禁されました。

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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


実は放送直前にも、社長と専務のビジュアルはひとあし先に解禁されていたんです。しかしその段階では彼らがどういったキャラクターなのかはまだ分からなかったと思います。しかし、放送終了後には、存在感ある社長や、狡猾(こうかつ)そうな専務といったキャラ設定を前面に押し出したビジュアルに変更しました。この大人たちが今後、「A-TEC」メンバーたちにどう関わっていくのか、ぜひとも本編を見てもらいたいところですね。

■面白さを確信している......「予定調和の1話じゃないぞ」

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MBS・TBS・CBC・BS-TBS「アニメイズム」枠にて 2015年7月3日(金)より放送
(写真:トレンドニュース)


--この企画が生まれた経緯は?

内容の骨格は(「冴えない彼女の育てかた」などで知られる作家・脚本家の)丸戸史明さんのアイデアです。そこに長崎監督や(キャラクター原案を務めた)かんざきひろさん達クリエーターが「面白いね」と言って加わってくれた形となります。制作体制を支えるのは米内プロデューサーが立ちあげた新スタジオです。

--「高校生サラリーマンの悲哀を描く青春グラフィティ」というこの企画を聞いたときはどう思いました?

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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


アニプレックスが今まで手がけてきた正攻法の企画とは少し違うベクトルの内容なので、面白そうだなと思った反面、チャレンジングな企画になりそうだなとも思いました。しかしそれも、シナリオ、アフレコ、ダビングとどんどん形になっていくうちに「これは面白いものになる」という確信に変わってきました。今は視聴者の皆さんの反応を本当に楽しみにしています。

--かんざきひろさんが手がけるキャラクターデザインの効果もあり、一見、学園モノの要素の方が大きいようにも見えます。そこを入り口にしてまずはアニメファンの方に見てもらい、そこから少しずつ企業モノの要素を見せていくといった形なのでしょうか?

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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


そういう狙いは確かにあります。かんざきさんが手がける女の子のキャラクターは愛らしくて、それが作品の魅力となっていますから。かんざきさんには多くのファンがついているので、まずはその方たちに見てもらいたいと思いましたし、その方たちに訴求するキャラクターがこんなにもたくさんいますよ、ということを伝えたいと思いました。特に「A-TEC」のメンバーは、ファンの方にも必ず届くであろう個性的なキャラクター達の集まりなので、そこは打ち出したかったです。

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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


もしかしたらただの高校生という設定では、世の中にあふれていて視聴をスルーされてしまうかもしれない。かといってサラリーマンという設定では学生の皆さんに視聴してもらえないかもしれない。だから両方を組み合わせることで、学生の方にも、社会人の方にも共感できる作品として楽しんでもらいたいと。予定調和の1話じゃないぞというところは狙いでしたね。

■高校生サラリーマン "働く"ということについて描きたい

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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


--サラリーマンの要素が入ることで、従来の学園ものとは違ったテイストになりそうですが。

やはり会社に雇われている以上、会社に利益貢献することが、われわれ会社員に求められているところだと思います。これまでも仕事をテーマとしたアニメはありましたが、本作では、より現実味を帯びた、働くとはこういうことだよねといったところを見せていきたい。仕事をしている中で味わう理不尽さ、悲哀、葛藤、共感などを描くことにチャレンジしたいと思いました。

--イメージとしては、作家の池井戸潤さんが描くようなサラリーマン物語になるということでしょうか?

要素としては描かれている小説に近しいものもあるかもしれません。この作品は硬質なものばかりではなく、勤労コメディ的な要素や恋愛要素など柔らかい部分も含んでる作品になっています。

実写ドラマには仕事場を舞台とした作品は多いですし、アニメファンの方々もアニメだけを見てるわけではなく、面白い作品であればドラマも視聴されてると思ってます。それは年齢層もそうで、中高生だから社会人のドラマはわからないとは思ってなくて、キャラクターの感情や物語のうねりに共感できれば面白いと思ってもらえると感じています。自分も幼い頃からキー局のトレンディードラマを楽しんでみる事ができていました。そういった意味ではこの作品も年齢問わず、ジャンル論ではない所でアニメファンに届いてくれるのではないかと思ってます。

■まずは深夜アニメファンに楽しんでもらう

--お話を聞いていて、それこそ斎藤プロデューサーも関わった『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のように、普段、あまりアニメを見ない一般層にも訴求するアニメなのではないかと思いました。一般層に向けた戦略というものは考えていますか?

むしろ逆に、普段から応援してくださっているファンの方に新しいアニメを見てもらいたいんだ、という気持ちがあります。近年は、メーカー側のマーケティングから進行していく企画が多く、既定路線の作品というか、原作モノも含め、手堅くヒットしそうな作品。似たような作品が多くなっている風潮があるように思います。もちろん企業の主目的は霧科コーポレーションと同様に利益を出すことなので否定はしません。ただ自分も含めて作品を供給する側が、視聴者はこういうものしか受け入れないのではないかと、自分たちで客層を固定してしまっているのではないかと感じる時があります。

しかし実際は皆さん、実写ドラマであっても、海外ドラマであっても、どんなジャンルでも、面白い作品であれば受け入れてくださる懐の深さがあると思うんです。面白いものは素直に面白いと言ってくださるのが、アニメファンの方々のいいところですから。なので最初から深夜アニメを毎クールご覧頂いているファンを無視して、一般層に向けて作品づくりをしていこうという気持ちは、「あの花」の時でもなかったですね。あの作品も、最初はアニメファンの皆さんに面白いと言っていただいて、そこから口コミが広がったものだと思っています。ですからまずは、われわれと一緒に歩んできたアニメファンの皆様にこの作品を楽しんでもらいたい、という気分の方が大きいですね。

--とはいえ、普段、アニメを見ない層にも訴求する内容だと思います。例えばどんな層に見てもらいたいと思っていますか?

やはり社会人にも見てもらいたいですね。稟議(りんぎ)、決算、労務、総務というような、普段の会社ではよく使われているのにアニメではあまり使われない言葉も多用されていきますから。普段アニメを見ないサラリーマンの方にも共感してもらえる内容じゃないかと思っています。

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Classroom☆Crisis( クラスルーム☆クライシス)
(C)2015 CC PROJECT


☆キャラクター原案・かんざきひろ、シリーズ構成・丸戸史明、監督・長崎健司という強力タッグによるオリジナルテレビアニメ「Classroom☆Crisis」は、火星の「第4東京都」経済特区「霧科市」を舞台にした本作は、昼は高校生、放課後は会社員として発展型試作ロケットの開発プロジェクトに携わる「霧科コーポレーション先行技術開発部 教育開発室」――通称「A-TEC」のメンバーの活躍を描き出す。

斎藤俊輔(さいとうしゅんすけ)
株式会社アニプレックス・プロデューサー。プロデュース作品にはテレビアニメ「四月は君の嘘」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「マギ」「絶園のテンペスト」等多数。2015年9月19日にはアニメ映画「心が叫びたがってるんだ。」が公開される。

座右の銘「エンターテインメントを作る」

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
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