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お笑いコンビ・次長課長の河本準一が座長を務めるユニットコントライブ「CONTS」が今年もスタートした。8月1日に初日の新潟公演が行われ、9月5日には福岡・イムズホールでの公演を迎える。その後10月3日に神奈川・横浜市教育会館、11月8日に大阪・なんばグランド花月、12月24日に東京・大手町よみうりホールと全5都市をめぐる予定だ。

異なるお笑いコンビのメンバーが集まって演じる"ユニットコント"の全国ツアーは吉本初。お笑いファンからするとまさにドリームマッチといえる「CONTS」だが、河本はこのイベントを年に1度のオールスターゲーム的なお祭りで終わらせる気はまったくない。ユニットコントという試みがさらに盛り上がることを目指し、役者をゲストに招いてのテレビ番組化まで狙っている。河本に「CONTS」にかける野望について聞いた。

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次長課長の河本準一が座長を務めるユニットコントライブ「CONTS」


■バラエティ番組は全部ユニットコントだ

「いろんなコンビの芸人が一堂に会するというところが『CONTS』の特徴でもありますが、僕としては当たり前のことをやっているつもりなんです。コンビなんてごちゃごちゃにせんほうがおかしいやろと。だってバラエティ番組なんかだと必ずしも各コンビそろって動いているわけじゃないでしょ? コンビ関係なくいろんな芸人が協力して面白いことをしている。言ってみればバラエティ番組なんて全部ユニットコントですよ。コンビがバラバラで出てくるっていうのはテレビだと普通なのに、なぜか舞台だと違和感があることのように受け止められるんです。

だから今はまずユニットコントというものを全国に広めようと。コンビが違うもん同士が集まってるけど、そこに違和感覚えず単純に見に来て笑ってくださいね、という気持ちで開催していますね。ユニットコントを根付かせるために『CONTS』はとりあえず5年をめどに続けていきたいです。さすがに5年やったらユニットコントっていうもんがなんなのか少しは伝わっているんじゃないかな。

いずれは俳優さんとも一緒にコントやりたいんですよ。あとは吉本以外の事務所の奴も。塚地(ドランクドラゴン・塚地武雅)、竹山(カンニング竹山)、ザキヤマ(アンタッチャブル・山崎弘也)、有吉(弘行)あたり皆でなにかやれる気がしますし。将来的にユニットコントの番組を作りたい。毎回役者や歌手や文化人を招いてコントをやる番組。その目標のために今はネタの本数を増やしている段階です。テレビにつながるまではユニットコントはやめません」

■次長課長だと計算ができてしまう

「今年の『CONTS』は僕と井上(NON STYLE・井上裕介)と岩尾(フットボールアワー・岩尾望)の3人、あとふたりのうちどちらかが開催地出身っていうお笑いコンビをゲストに迎えて開催します。井上と岩尾は去年に引き続き参加してもらったんですけど、相方(井上聡)と正反対の奴とやろうと思ってふたりに声をかけたんです。うちの相方はツッコまないし何もしないので、めっちゃツッコむ奴をまずひとり。で相方はかっこいいから、めっちゃブサイクを入れようと思ってもうひとり。次長課長とは正反対のことをやろうと思って。

開催地ごとにネタは全部違うっていうわけじゃないんですけど、やっぱりメンバーが変わると全然違うコントになりますよ。僕の用意するネタって"余白"の部分が多いですから。公演本番でそれぞれの考えた正解を持ち寄る感じです。それまでお互い腹は見せない。フリだけ覚えてもらったら、あとはオチのフリのとこに間に合えばいいやっていう気持ちで自由に動いてます。

相方ではなくいつもと違う相手に本番の舞台の上でアドリブぶつけてくっていうのは"怖楽しい"ですね。次長課長はもう慣れちゃって、やってて計算ができちゃうから面白くないんですよ。でも『CONTS』は未知数ですから。怖さはあるけど、笑いが何倍になるか読めない。怖さをはねかえして笑いを起こすっていうことが今すごく楽しいんです」

■"仕掛けられている側"のリアクションに注目

「もちろん人によって考えは違うと思いますけど、僕自身は劇場のライブに関しては一語一句覚えてキメキメでいくよりはライブ感を大事にしていきたい。皆で一語一句覚えた状態で本番やれば、スベったときは台本書いた僕の責任になるじゃないですか。でも余白の多い状態で本番やるとなったら、スベったら自分の責任。『CONTS』メンバーとはそういう緊張感を共有しています。僕はお山の大将になりたくないですし、全員で同じ目線に立ちたい。なぁなぁじゃないけど全員が居やすい環境を作るのが大事だと気をつけています。やっぱりアドリブが多い舞台だからこそ、先輩だからとかお互い遠慮が生まれちゃ意味ないですから。

『CONTS』はメンバー同士の闘い、どつきあいです。皆がいつ仕掛けるか虎視眈々とタイミングを狙っているし、自分が仕掛けられたときは『次お前が仕掛けられること覚悟せぇよ』と思う。だからお客さんには、セリフをしゃべってる芸人だけじゃなくて、それを聞いている芸人の顔にも注目していただきたいです。困った顔してたり、もうずっと笑いが止まらんようになってたり、『こいつ台本にないことを言ってるから俺は聞かへん』って無視してたり......。いろんなリアクションがありますけど、皆すっごくいい顔してるのは間違いないので!」


人気芸人たちが舞台上で行う"どつきあい"、それが「CONTS」。本当に互いが未知数のままぶつかる場だからこそ、その闘いは熾烈を極めるらしい。楽しいお祭り会場なんてとんでもない。河本は今、お笑い界にとんでもない"戦場"を生み出そうとしているようだ。

◆河本準一(こうもと・じゅんいち)
1975年4月7日生まれ、岡山県出身。井上聡と1994年に次長課長を結成。ユニットコント全国ライブツアー「CONTS」は8月1日に初日の新潟公演を迎え、9月5日(土)に福岡・イムズホール、10月3日(土)に神奈川・横浜市教育会館、11月8日に大阪・なんばグランド花月、12月24日(木)に東京・大手町よみうりホールで開催。

(取材・文/大木信景@HEW
(写真:トレンドニュース)

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
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