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NAMBA69の6曲入りミニアルバム『LET IT ROCK』がリリースされる。これまでのヘヴィでラウドなサウンドはそのままに、よりポップでキャッチーなメロディと、研ぎ澄まされたバンドアンサンブル。タイトル通り"ROCK"なエッセンスが詰まった本作は、彼らが今、ノリに乗っていることを証明する1枚といえるだろう。フロントマンの難波章浩(Vo, B)が「ロックの申し子」と太鼓判を押す、RIZEのヴォーカリストJESSEがゲスト参加したタイトルナンバーも、聞きどころの一つだ。
Hi-STANDARDの関係も良好で、充実した日々を送っているという難波。9月から始まる全国ツアーに向けて準備中の彼に、新作について、ハイスタについて、大いに語ってもらった。

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9月2日ミニアルバム『LET IT ROCK』をリリースするNAMBA69・難波章浩


■今だから書けたハイスタ活動休止当時の思い

「『LET IT ROCK』はとにかくキャッチーでポップなものにしようと思いました。『今の世の中に必要な音って何だろう』『自分たちの役割とは?』って考えた時、『ああ、やっぱり人生って楽しいよね』とみんなが思えるようなものを作ることなんじゃないかと。曲作りは、ソロの時代は僕がデモを作ってそれをメンバーに聞かせてアレンジしていたんですけど、NAMBA69名義になった前作「21st CENTURY DREAMS」からはゼロの状態でスタジオに入って"せーの!"でジャムりながら作りました。こういうやり方ができるのは、やっぱりバンドの状態がすごくいいからだと思いますね。

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9月2日ミニアルバム『LET IT ROCK』をリリースするNAMBA69・難波章浩


ただ、メロディやアレンジはポップでキャッチーですが、歌詞は結構ヘヴィですよ。例えば『WALK』という曲では、壁にぶち当たって、どこにも行くあてがない状態を歌っている。この歌詞は、ハイスタが活動休止になったときに思っていたことを書いたんです。当時のことは今まで一度も歌ったことがなかったんですけど、それをなぜ今このタイミングで書いて、それをなぜNAMBA69でやるのか。それは、ハイスタの関係が今すごく良くて、NAMBA69としての活動も順調で、音楽的にすごく充実しているからなんです。自分にとっての理想の状態に、確実に近づいてるなって思えるし、そんな今だからこそ、あの頃の思いを歌えるんじゃないかと。今もし困難の最中にある人がいたら、『WALK』を聞いて『ああ、難波もそんなに大変なことがあって、今あんなに元気にやってるんだ。じゃあ、俺もいつか大丈夫なのかな』って思ってもらえたらいいなって思っています」

■ビートルズ『REVOLUTION』のカヴァーもいいタイミングだった

「政治についてでも何でもいいんですけど、例えば何か大きな出来事があると、意見が二極化して分断が起きがちじゃないですか。『お前は~派』『俺は~派』みたいな。そういうところでできてしまう壁を、僕らは打ち壊していきたい。だって同じ人間だし、同じ市民だし、そこは分断される必要なんてないのにって思うんです。政治や世の中が完璧だった時代なんてない。いろんな考え方が出てくるのは仕方ないこと。それはもう認めようよ、それぞれの違いを認めて、そこからどこへ向かうのか考えていこうよって思うんですよね。『BREAK IT DOWN』にはそんな思いが詰まっています。

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9月2日ミニアルバム『LET IT ROCK』をリリースするNAMBA69・難波章浩


あと、ビートルズ『REVOLUTION』のカヴァーもやってるんですが、そういえばビートルズって、今までやったことなかったな、やってみたらどうなんだろうって思ったんです。『REVOLUTION』って、タイトルも好きなんですけど、実際にどんなことを歌ってるのか知らなかった。読んでみたら、『革命を起こすために戦おう!』ってことじゃないんですよね。革命に躍起になりすぎて、暴力にかられる人たちを皮肉る歌なんです。ジョンが訴えているのは、『世の中が良くなっていくのを信じよう』ってこと。それって、今の僕の心境に近いかなって思ったんです。結構、最近までは『ロックで革命を起こさなきゃ!』なんて思ってたんだけど、そういうことでは世の中は変わらないし、いい方向に向かわないのでは?って考えるようになった。だから、この曲に出会ったのはちょうどいいタイミングだったんですよね」

■自分はハイスタから逃れることはできないんだ

「今は精神的にすごく良い状態です。ハイスタを活動休止にした後、しばらくはわだかまりもあったし、『ハイスタを超えなきゃ!』『新しいことやらなきゃ!』っていう思いがあったのも事実。だけど、『自分はハイスタから逃れることはできないんだ』っていうことを受け入れ、自分自身と素直に向き合ったらNAMBA69が生まれて。少しずつ気持ちがスッキリしていくうちに、ハイスタのメンバーともいい感じになってきた。やっぱり、自分がやってきたことと戦っちゃいけないんだなと。そのことにやっと気付きましたね(笑)。

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9月2日ミニアルバム『LET IT ROCK』をリリースするNAMBA69・難波章浩


自分にとって"ROCK"とは、どれだけピュアでいられるか? ということかもしれません。どれだけ子どもでいられるか。僕は、子供ができたことでまた純粋になった気がする。本当は大人だって純粋なんですよ。それなのに、要らないものが増えていくことで純粋さを失っていく。しがらみとか将来の不安とか、大人になって増えていくのは仕方ない。でも僕は、それをどんどん取っ払うことにしたんです。そしたらすごく楽になりました。つらいときって、大抵何かを背負っちゃったり、余計なことを考えてしまっているとき。昔はそういうものに固執していたんですね。それをいかに取っ払って純粋になれるか。それが"ROCK"なんじゃないかな。ただ、無理に取り払おうとするのも良くない。受け入れつつ、取る。ちゃんと受け入れられると自然に取れるんです。そうやって、少しずつ純粋になっていく。そういう意味では、余計な音数を減らしてシンプルにした今回のアルバムと一緒ですね(笑)」

LET IT ROCK feat. JESSE>>


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9月2日ミニアルバム『LET IT ROCK』をリリースするNAMBA69・難波章浩


NAMBA69 難波 章浩(なんば あきひろ)
2010年3月からソロアーティストとして活動を続けてきた難波章浩が、2013年3月、K5(Guitar)SAMBU(Drums)と共に3ピースバンド、NAMBA69として活動を開始。PUNKSPRING、FUJI ROCK FES、京都大作戦などの大型イベントに立て続けに出演。自主企画PUNK ROCK THROUGH THE NIGHTは各地ソールドアウトさせるなど、往年のHi-STANDARDファンからラウドキッズまで幅広い層に根強い人気を誇る。座右の銘は、「LET IT ROCK」。

(取材・文/黒田隆憲、撮影/蔦野裕)

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