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オネエタレント界で新たな時代の幕開けか――。現在大ブレイク中のマルチクリエイターでタレントのGENKINGは、いわゆるオネエタレント扱いをされがちだが、自身はオネエではなくあくまでユニセックスキャラというスタンスをとっている。そんななんだか"わかりやすく"ない存在のGENKINGは、ときに視聴者を「他のおネエタレントとなんかちょっと雰囲気違うんだよね」「オネエタレントは好きでもGENKINGだけは......」と困惑させる。オネエではなく"ニューキャマー系"を名乗るGENKINGにわれわれが覚える違和感の正体とはなんだろうか。

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GENKING, Aug 19, 2015 : コスメブランド「ランコム」の新作ファンデーション「タンミラク コンパクト」発売記念イベントに登場。
写真:まんたんウェブ/アフロ


■オネエの基本3タイプにあてはまらないGENKING

いまやテレビでオネエタレントを見かけない日はない。彼女たちは多くの場合、「~~なのよ」「~~だわ」といった女口調で、ときにはフェミニンな服装に身を包み、毒舌やキワドいジョークで番組を盛り上げる。一般的にオネエと言われて人々が思い浮かべるイメージは、「世の中を鋭い目線で切る」か「盛り上げ上手」、もしくは椿姫彩菜や佐藤かよを連想して「女性よりもかわいらしい」という3つのどれかではないだろうか。

しかしGENKINGは毒舌を吐きまくるわけでもない、芸人並にギャグを連発するわけでもない、美形ではあるがガーリーな雰囲気なわけでもない。一人称だって"僕"で、上記のどのイメージもしっくりこないのだ。GENKING 本人も自身といわゆるオネエのイメージとのズレに自覚的なようで、3月25日のブログで「男も女でもない中間とゆーか」「ネットでは、新しいオネエとか言われて、確かに間違っては無いけど、本質はもう少し違うの笑」と説明。内面やファッションなど男っぽい部分もかなりあることを明かした。

これまでのオネエタレントたちとは異なるGENKINGのスタイルに混乱する視聴者は多いらしい。ネット上の一部では「そもそもGENKINGは本当にセクシャルマイノリティなのか?」と疑う声まで上がっており、バラエティで人気を得るための"ビジネスオネエ"疑惑までかけられている。

■バラエティのオネエキャラが誤解を広める?

ところでバラエティ番組で使われる"オネエ"という言葉には批判が少なくない。なぜならオネエという言葉は、ゲイやバイセクシャル、トランスジェンダーといった多様なセクシャリティを一緒くたにまとめてしまっている。さらに先ほど述べた通り、バラエティ番組の中のオネエたちは番組を盛り上げるためにかなりステレオタイプ化、つまりキャラクター化された存在だ。そのためLGBTコミュニティなどから「『セクシャルマイノリティの男性は全員、同性を恋愛対象としていて口調や服装などが女性っぽい毒舌家/盛り上げ上手なのだ』といった誤解を招くのではないか」と指摘されている。

われわれはバラエティ番組のなかの"オネエ"というキャラクターを現実のセクシャルマイノリティと混同してしまっているのかもしれない。そのためオネエらしくないGENKINGになじめず、「このタレントは結局なんなんだ」と混乱してしまう。オネエならぬ"ニューキャマー系"GENKINGに感じる戸惑い。それこそはわれわれのセクシャルマイノリティへの偏見から生まれる感情かもしれない。

(文/原田美紗@HEW

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