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尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏が、組み体操の"人間ピラミッド"は危険だとして、警鐘を鳴らした。

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尾木直樹/Naoki Ogi, Nov 05, 2014 : 「1000 IDEAS FOR WOMAN」のイベント=2014年11月5日撮影
写真:毎日新聞デジタル


今年9月に大阪府の中学校で10段の人間ピラミッドが崩れて複数の生徒が負傷する事故が発生したことをきっかけに巨大組み体操の是非を問う議論が巻き起こっている。尾木氏は10月3日にブログで、「ピラミッドは重量が凶器 一番下の子どもたちにかかる重さ 200キロ近いのではないのでしょうか!?」と事故が起きた10段ピラミッドについて指摘。「潰れたさいの背中腰への衝撃はいかばかりでしょう!! 脊椎、脊髄の損傷なら生涯の障害に苦しむことになりかねないのです!!」と訴えた。

尾木氏は「やらせる学校も学校なら眺めて感動する親も親?」と人間ピラミッドをとりまく大人たちを痛烈に批判し、「日本の大人たちは本当に子どもの命と安全意識なんと低いのでしょうか!? こんな学校の危険がまかり通っている国も珍しいですね」と嘆いた。また実施校の校長や保護者に子供の安全を守るよう呼びかけた。

コメント欄には

「感動より心配が先に立ちます。一生を左右する怪我になっても、誰も責任とってくれませんよね」
「きり傷、すり傷は誰もが経験するものだと思いますが、重度の骨折は全員が経験するようなものではないと思います」
「そもそも体育大学の学生でも相当危険なレベルなのに、現場の先生たちは正しく指導できるんでしょうか?」

と尾木氏に賛同する声が集まっている。

人間ピラミッド賛成派はネット上で「皆でまとまる経験は必要」「危ないからさせないでは、危ないことが理解出来ないまま」と意見しているが、組み体操でないと生徒同士の絆は生まれないというものでもないだろう。また、確かに多少のケガを負うことも成長過程では必要かもしれないが、高層化・巨大化した人間ピラミッドでは、ただのすり傷や切り傷ではなく、一生後遺症が残るようなケガが起きる可能性も十分にありえる。生徒間でやる気や技術にどうしてもバラつきが生まれる全体競技には、万一事故が発生したとしてもなるべく被害が少なくすむようなものを選ぶのが道理ではないだろうか。つまり人間ピラミッドは、起こりうるリスクの高さのわりに、その競技でないと得られないというものが「一部の生徒や教師、保護者の感動」とあいまいなのだ。

大阪市教委は人間ピラミッドの高さを5段までとする規制を設け、ほかにも各地で重大事故を防ぐための見直しが起きている。教育における組み体操のあり方が近い将来大きく変わりそうだ。

(文/原田美紗@HEW

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