ここから本文です

アニメ『乱歩奇譚 Game of Laplace』のエンディング・テーマ「ミカヅキ」で鮮烈なデビューを飾った、2.5次元パラレルシンガーソングライター"酸欠少女"さユりが、セカンドシングル「それは小さな光のような」を2月24日にリリースする。梶浦由記が作詞作曲した表題曲は、アニメ『僕だけがいない街』のエンディングテーマ。過去を変えることで未来を切り開こうとする歌詞は、2曲目に収録の「来世で会おう」の歌詞と対になり、過去と未来がタイムリープする"新次元オルタナロック"を展開している。MVを手がけているのは、「ミカヅキ」に引き続きYKBXで、3次元のさユり本人と2次元の「さゆり」と「サユリ」を描くことで、彼女の独特な世界観をヴィジュアライズしている。

サムネイル

2.5次元パラレルシンガーソングライター "酸欠少女"さユり


"酸欠少女"さユり「それは小さな光のような」>>


■ 関ジャニ∞を聴いて、作曲に目覚めた

「歌は幼稚園の頃から歌うのが好きで。そのときに見ていたのが、女の子が歌手を目指す「満月(フルムーン)をさがして」と、人魚が歌を歌って敵を倒す「ぴちぴちピッチ」っていうアニメだったんですよ(笑)。それを見ながら漠然と歌手に憧れたのが最初なのかなって思います」

ーー曲を作ろうと思ったのは?

「小学校六年生くらいの頃、関ジャニ∞が自分たちで曲を作っているっていうことを知ったんです。『こんないい曲も作るんだ、すごい!』って感動して、そこから曲作りに興味を持ち始めました。でも、曲の作り方がわからなかったので、最初は詩だけずっと書いていました。それで中学二年生くらいになって、やっとカタチになる曲が作れるようになっていきました」

ーー最初はユニットで活動していたそうですが、そのときはどんな音楽スタイルだったのですか?

「関ジャニ∞の安田章大さんがギターを弾いて曲を作ってという感じで、その立ち位置に憧れてたんです。だから、ボーカルを『メンバー募集サイト』でさがして、自分はギターを担当していました。でも、やっていくうちに段々自分で歌いたくなってきて。『自分で曲を書いて歌う』という今のスタイルにたどり着きました。『これを歌いたい!』みたいなことを明確に意識したことはなかったんですけど、今思い返してみると、自分はしゃべるのがあまり得意じゃなかったので、そういうのを曲にして歌うことでバランスを保っていたんだろうなって思います」

■ 音楽にすがるしかなくて、必死でしがみついていた

サムネイル
"酸欠少女"さユり インタビューカット
(写真:トレンドニュース)


ーー中二くらいから学校へ行かなくなったのはなぜ?

「自分でもよくわからないんです。ただ、音楽を好きになったのも、学校に行かなくなったのも同じ時期なんです。自分でもどっちが先かよくわからなくて。学校になじめなくなったから音楽に夢中になったのか、音楽に夢中になったから学校がどうでもよくなったのか......。いろんな気持ちが爆発したのかなって思います。『中二病』とか言いますよね(笑)。でも、その時期の自分の想いっていうのは、今の音楽活動の根っこになっている大事な部分ではあります。すごく大切な記憶として残っているんですよね。『うれしい』とか『悲しい』とかではなくて、愛おしさというか......。」

ーー高校を休学して上京したのは、好きな音楽を続けたいという一心で?

「うーん...音楽に対しては、『好き』と『嫌い』のどちらの感情もあって。得意だったからやっていたワケではなく、音楽にすがるしかなくて、必死でしがみついてたというか。『音楽は好きだけど才能がないから嫌い』みたいな。音楽をやることはつらかったんだけど、だからこそそこに居続けたかったのかもしれないです。楽しかったら、そこまで固執してなかったんじゃないかな、って」

ーー路上ライブをやり始めたきっかけは?

「最初ライブハウスでやっていたのですがお客さんがいなくて。お客さんが大勢いるイベントに呼んでもらえるワケでもなかったから、数人とか、1人とかしかいないこともあって。もっといろいろな人に聴いてもらいたかったので、『だったら街に出よう』と。最初は新宿駅の南口から始めました。2014年の夏でしたね。最初はやっぱり緊張して、すごくおなかが痛くなりました(笑)。『立ち止まって聴いてもらえなかったらどうしよう』って。荷物もすごく重たかったんです。手売りのCDをキャリーバッグに入れて、ギターを担いで。CDが全然売れなかったら行きと同じように重たい荷物のまま帰らなくちゃいけないから、それが悔しかったですね。あと、新宿南口って、他にもパフォーマンスをやっている人が多かったので、『そこには絶対なじみたくない!』っていう思いでやっていました。風景にはなりたくないって」

■ 路上ライブをやって、学んだことや気づいたこと

サムネイル
2月24日リリース 「それは小さな光のような」初回生産限定盤B


「路上ライブをしながら道行く人たちを眺め、『この人はどんな思いを抱えているのかな』とか考えていました。みんな隠すのが上手だなって思ったんですよ。昨日、もしかしたら大事な人が死んだのかもしれないのに、誰もおくびにも出さずに歩いているのかな?、すごいな、強いなって思って。あるとき、私がMCで『昨日、こんな嫌なことがありました。では歌います』って言ったら、たまたまそこで見てくれたお客さんの一人が、終わった後に話しかけてくれて。『実は先週、友人が死んじゃって、すごくつらかったんです』って、心を開いてくださったんですね。演奏中は、あんなに笑顔で見ていてくれたのに、そんなつらいことを抱えていたんだ......って。そのときに『路上ライブって貴重な経験なんだな』って思いました」

ーーさユりさんが歌うことで、道行く人たちの心の奥にある感情が引き出されるのかもしれないですね。

「聴いてくださった方に『救われました』って言ってもらえると、私自身も『生きていていいんだな』って思えて。
『私に今、できることを一生懸命やろう』と。相変わらず自分に自信はないんですけど、『生きていていいんだな』って思えたことを積み重ねていくことで、いつか自分自身を好きになれるのかなって」

ーー以前のインタビューで、「自分の歌を、『孤独』を抱えている人に届けたい」とおっしゃっていました。さユりさん自身が孤独を感じるのはどんなとき?

「人ごみに入ると孤独を感じますね。部屋にずっといたら、そもそも一人だから何ていうこともないんですけど、人の中にいると、うまく話せなかったり、自分がふわふわ浮いているように感じたり、距離感が掴(つか)めなかったりするんですよね。『私、不適合者だなあ』って(笑)」

ーー人ごみの中で「孤独」を感じるからこそ、路上ライブに意味があるのかもしれないですね。さて、セカンドシングル「それは小さな光のような」は、過去を変えることで未来を切り開こうとする歌詞ですが、さユりさんは変えたい過去ってありますか?

「ありますね。でも、もし過去を変えてしまったら『今』をドロップアウトすることになるから、また後悔が生まれると思うんです。だから、やっぱり過去に戻ってはダメなのかなって今は思っています。私自身の目標は、優しい人間になりたい。『優しい』って何だろう、って思った時に、相手の大事なものを、どれだけ大事に思えるかっていうことなのかなと。でも『大事に思おう』って考えたら、その時点で相手と少し隔たりがあると思うのですけど。相手の感情に寄り添える人が『優しい人』なのかもしれない。それができるようになったら、もっとたくさんの人に歌が届くんじゃないかなって思っています」

サムネイル
2月24日リリース 「それは小さな光のような」通常盤


◆ さユり(さゆり)
"酸欠"した世界に対し独自の解釈で『光』や『翳(かげ)』を、アコギをかき鳴らしながら歌う、19歳の2.5次元パラレルシンガーソングライター。さユりは3人に分裂し生息しており、それぞれの活動領域は2次元・3次元とパラレルで神出鬼没である。さユりの世界は、数々のプロジェクトを手がける国内外で活躍中のビジュアルアーティストYKBXとのコラボレーションにより新次元で壮大に構築されていく。また2.5Dにてトーク&ライブを開催する等、各種イベントともパラレルに連動。フジテレビ"ノイタミナ"アニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」エンディングテーマ「ミカヅキ」で8月26日メジャーデビュー。

(文/黒田隆憲)

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。

Facebookコメント
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。
PR

最新記事

rss

もっと見る

本文はここまでです このページの先頭へ