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日韓両国で爆発的なヒットを記録したラブコメ映画、『猟奇的な彼女』や『僕の彼女はサイボーグ』のクァク・ジェヨン監督による最新作『更年奇的な彼女』が4月8日より公開される。"アジアの彼女三部作"の完結編となる本作は中国が舞台。世界的な人気を誇る女優ジョウ・シュンふんする主人公が、大失恋の痛手から立ち直っていく過程を描いた作品だ。

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4月8日公開『更年奇的な彼女』クァク・ジェヨン監督と日本語吹替版を担当する藤原紀香
写真:トレンドニュース


中国ではすでに公開され、このたび日本では、ジョウ・シュンの吹き替えを藤原紀香が担当。泣いたり笑ったり怒ったり、コミカルであると同時に胸がキュンとなるほど切ない役どころを、見事に演じきっている。そこで今回は、公開に先駆け来日したジェヨン監督と藤原紀香の二人から、映画の見どころや役作りの方法についてなど、ざっくばらんに語ってもらった。

「更年奇的な彼女」劇場予告編>>


■「若年性更年期」は本作発の造語

ーー映画のテーマでもある「若年性更年期」は、本国ではどのように受け止められているのでしょうか。

ジェヨン監督: 実は、中国でもほとんど認知されていなくて、この映画で初めて作られた言葉なんです。だから、中国語で検索をすると、「クァク・ジェヨン監督がこの映画で初めて誕生させた言葉」って出てくるんです(笑)

藤原: それはすごいですね!!

ーー大勢の人の前で大失恋をして、若年性更年期になってしまう主人公の気持ちに、共感できるところはありますか?

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4月8日公開『更年奇的な彼女』日本語吹替版を担当する藤原紀香
写真:トレンドニュース


藤原: はい。一度は恋をしたことがある人ならその痛みもわかると思いますし「更年期」という言葉も、女性なら誰しも「いつかは自分に訪れるかもしれない」っていう不安やおそれもあると思います。だからきっと、この映画のタイトルを目にした瞬間、女性はみんな「ドキ!」として、「え、なに、見るのイヤだ、怖い!」って思うかもしれないですけど(笑)、この映画では「更年期」の「期」が、「奇跡」の「奇」になっていますよね。恋に悩み、痛みを知った女性が、自分を愛する仲間たちの温かな愛によって、少しずつ癒されその愛に気づいていく、そういう素敵な奇跡のような物語なので、この映画を見た皆さんが、優しい気持ちになり、前向きになってくださればいいなと思います。

ーー紀香さんは、主演ジョウ・シュンの吹き替えという今回のオファーを受けたとき、どのような心境でしたか?

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映画『更年奇的な彼女』4月8日(金)よりTOHOシネマズ日本橋・新宿他全国順次公開
(C)New Classic Media Corporation


藤原: 『猟奇的な彼女』も、『僕の彼女はサイボーグ』も観ていましたので、まずオファーをいただいたときは、「あの監督だ!」と(笑)。それで今作を拝見したら、コメディの部分と、しっとりとした部分がバランス良く織り交ぜられていて、国を越えて多くの人の心に訴えかける、期待を裏切らない素敵なラブストーリーだなと思いました。日本でも、多くの方々に是非見てもらいたいという気持ちでお引き受けしました。

ーー吹き替えをやるにあたって、気をつけたことは?

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映画『更年奇的な彼女』4月8日(金)よりTOHOシネマズ日本橋・新宿他全国順次公開
(C)New Classic Media Corporation


藤原: もちろんアフレコというのは自分の芝居ではなく、この場合はジョウ・シュンさんがチー・ジアを演じるお芝居に声を入れるものなので、難しいと感じました。そして、この作品のアフレコは普段のものよりも特に難しかったですね。
感情の起伏が激しい彼女なので、事前に本作を、何度も観ました。脚本や映像、演出のパワーをアフレコブースの中でダイレクトに感じながら、笑ったり泣いたり怒ったり、立っていられなくなるくらい落ち込んだり......。役に入りすぎて、涙が止まらなくなったこともありました。「あ、こういう表情の作り方もあるんだ!」「こういう動きがあるのか!」と、人の芝居をしっかり見る勉強にもなりましたし、楽しさと難しさ、両方を感じる仕事でした。

ーーお二人にとって、お気に入りのシーンや思い入れの深いシーンを教えてください。

ジェヨン監督: 撮影中、ジョウ・シュンがお酒に酔っているところがあるんですが、あの演技は本人が実際にお酒を飲んで演じています。とてもリアルでした。ちょっと危険なんじゃないかなと思いながらも、彼女は役に没頭して、楽しい撮影でしたね。大変だったのは、クライマックスの豪雨で街がほぼ水没するというシーン。街全体を水浸しにしなければならなかったので、準備にもかなり長い時間がかかりましたし、撮影中は俳優さんもスタッフさんも、冷たい水に浸かりながらの作業だったので、本当に大変でした。

藤原: 私が印象に残っているのは、チー・ジアが絵を見るシーンですね。セリフはほとんどなくて、声が出ないくらいの驚き=気づきや、心の動き、そして息でお芝居をしなければならなかった、とても大切なシーン。思い入れが深いですね。

■「愛は無償である」ということを再確認しました(藤原)

ーー主人公のような手痛い失恋から乗り越えるための方法はありますか?

藤原: そうですね......。難しいですよね、恋愛は十人十色ですし。どれだけ乗り越えようと思っても、毎日ベッドから出たくないくらい落ち込む時もありますよね。1日が早く終わればいいのにと思い続けたことも。その気持ちを「乗り越えよう、乗り越えよう」と無理をするのではなくて、まず正面からその痛みと向き合ってみる。時間はかかるものだけど、好きな香りや空間に包まれたり、旅をしていろんなものとの出会いから刺激を受けたり、無理に前向きにならないで、好きなことをしてゆっくりとその失った時間と空間を埋めていく。少しずつでも現実を受け止めていく作業は必要なのかなと思います。苦しいことだけど、その時の痛みや悲しみを受け止めようとする自分の心に向き合う作業は、必ず人生の糧になると私は信じています。乗り換えられる試練しか、天からは与えられないと思っているので。

ーー紀香さんは、ユアンのような、近くでそっと見守ってくれる男性をどう思います
か? 

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映画『更年奇的な彼女』4月8日(金)よりTOHOシネマズ日本橋・新宿他全国順次公開
(C)New Classic Media Corporation


藤原: 彼のような男性ってとても少ないと思いますから貴重ですよね(笑)。女性が望む男性の理想像というか。でもやはりそれをなせるのは、「愛」の力だと思うんです。チー・ジアに対する「愛」。だから、彼がいかに彼女を愛していたか、愛は無償なのだなっていうのをユアンから再確認しました。男性から尽くされるっていうのは、女性にとって大切なことですけど、同じように、私は、人を愛したらユアンのように見守り続ける女性でありたいって思いました。互いを尊敬し、無償の愛を与え合う関係が理想ですね。

ーーもし、監督が紀香さんを主演にするとしたら、どんな映画が撮りたいですか?

藤原: 私も聞きたい(笑)。

ジェヨン監督: 実は私もちょうど考えていたところだったのですが(笑)、今おっしゃっていたように、女性版ユアンの役とかいいじゃないかなと。この映画の逆ヴァージョンを撮ってみたいって思いました。

藤原:それは面白そうですね!

ーー監督はいつも女性を生き生きと魅力的に撮ってきました。何か秘訣やコツはあり
ますか?

ジェヨン監督: 撮影中は、女優さんのことをよく「観察」するようにしています(笑)。プライベートな空間もそうですし、現場でもそうです。一生懸命観察するんです。それを通して色んなお話をして、何より女優さんが気楽に演技をできるような環境を心がける。お互い、気楽に交流を持つのが大切なのかなと。そのくらいですね。
もし、女優さんに一つ注文するとしたら、「あまり事前に準備をしてこないでほしい」ということ。「こうやって演じるんだ」って決め過ぎてしまうと、それだけにこだわって広がらなくなってしまうので、本当に気楽に来てもらって、その場で色んな演技をしていただき、その中から選んでいけたらなと思います。

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4月8日公開『更年奇的な彼女』クァク・ジェヨン監督と日本語吹替版を担当する藤原紀香
写真:トレンドニュース


◆ クァク・ジェヨン
1959年生まれ。慶熙大学校卒。『猟奇的な彼女』 (01)は韓国で500万人以上を動員し、韓国のアカデミー賞と言われる大鐘賞で脚色賞を受賞。『僕の彼女はサイボーグ』 (08)では日本映画にも挑戦。本作では中国に招かれ『更年奇的な彼女』(原題:『我的早更女友』)を撮影終了。中国公開は2014年12月。今後の作品に、古川雄輝主演の日韓合作映画『風の色』(2016年公開予定)、中国版『世界の中心で、愛をさけぶ』(仮)がある。座右の銘は、「一生懸命頑張った人には、運命が、偶然という橋をかけてくれる」

◆ 藤原紀香
兵庫県出身。1992年「第24回ミス日本グランプリ」を受賞。大学卒業後、女性ファッション誌のモデルを経て、女優デビュー。以降、さまざまな映画やドラマ、舞台、CMに出演する傍ら、京都国立博物館文化大使や赤十字広報特使も長年務め、自身のNPO「Smile Please☆藤原紀香世界こども基金」を設立するなど国際人道支援にも尽力。美と健康の愛用品を集めたサイト「紀香バディ!コム」も開設し、売り上げの一部を子どもたちの教育サポートに充てている。座右の銘は「痛みなくして前進なし(「No Pain No Gain)」

(文/黒田隆憲)
(写真/佐々木 淳吏 @トレンドニュース)

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