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 現在好評公開中の映画『アイアムアヒーロー』。エープリルフールの4月1日には、映画のキーワード「ゾキュン!」を前面に押し出したダンスをフラッシュモブとして展開した異例のイベントが池袋で開催された。狙いは何か? 仕掛け人たちに聞いてみた。

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ZQNメイクの女子高生が池袋に出没 映画『アイアムアヒーロー』公開中


女子高生ダンス フラッシュモブ @UNIQLO池袋サンシャイン60通り店>>


4月1日、午前11時11分。エープリルフールの、デジタル時刻表示に1が並んだ瞬間、東京・池袋の「UNIQLO池袋サンシャイン60通り店」にビートの効いた音楽が流れ出す。すると、店頭や店内、ショーウインドーの中に制服姿の女子高生たちが登場、突然音楽に合わせてダンスを踊り始めたのだ。リズムに乗って繰り返されるのは「ゾキュン!」という言葉だけ。よく見ると女子高生たちの顔には禍々しいメイクが......。

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ZQNメイクの女子高生が池袋に出没 映画『アイアムアヒーロー』公開中


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ZQNメイクの女子高生が池袋に出没 映画『アイアムアヒーロー』公開中


ちょうど春休み中ということもあって、サンシャイン通りはかなりの人出。道行く人たちも、時ならぬこの騒ぎに足を止め、ざわつきながらも食い入るように見つめている。スマホなどで撮影している人もいる。ダンサーの数は20名、ダンス・イベントは約5分に渡って続けられ、さっそくこの様子はTwitterなどで拡散されていった。よく見ると、店頭や店内のティッカーの文字が「I AM A HERO #ZQN」に変わっている。そう、これは現在公開中の映画『アイアムアヒーロー』のイベントだったのだ。

アイアムアヒーロー #ZQN ゾンビ? 女子高生が2人で踊ってみたver. >>


映画は、謎の感染症によってZQN(ゾキュン)と呼ばれるモンスターに変貌した人々が生き残った人間たちを襲いだした世界が舞台。そこで決死のサバイバルを繰り広げる平凡なマンガ家アシスタントである主人公・鈴木英雄(大泉洋)らの戦いを描くもの。女子高生ダンサーたちのメイクはこのZQNを意識したものだった。
しかし、いわゆる映画公開に関するアナウンスもされないフラッシュモブ的な展開。店内に入れば、大泉洋、有村架純、長澤まさみが劇中で着た衣装が展示され、スタッフがお客さんにZQNメイクをするサービスも開催中なので映画関連のものであることはわかるのだが、映画のキーワードである「ゾキュン!」という言葉とダンスにフィーチャーしたこのイベント(同様のダンス・イベントはこの日、計3回行われた)の狙いはどこにあったのか? 仕掛け人たちに話を聞いてみた。インタビューに答えてくれたのは映画の宣伝プロデューサーである東宝の江見威彦氏と、プランナーの電通・吉良俊一郎氏。

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映画宣伝プロデューサーである東宝の江見威彦氏と、プランナーの電通・吉良俊一郎氏
(写真/佐々木 淳吏 @トレンドニュース)


■あえて映画の本質からは離れて"遊び"の部分を強調

――そもそも、なぜZQNとダンスを合体させたのですか?

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(写真/佐々木 淳吏 @トレンドニュース)


江見「映画を宣伝する際、物語の本質を伝えて行くのとは別に、音楽を徹底的に訴求させる場合があります。しかし、この『アイアムアヒーロー』には主題歌がありません。じゃあ、若者たちが面白がってくれて、かつ耳に残る音楽を作っちゃおうか、というのが発想のスタートです。ZQN(ゾキュン)という言葉の響きだけで、キャッチーで親しみやすい音楽を作ってみたらどうかなって」

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(写真/佐々木 淳吏 @トレンドニュース)


吉良「発表会ではなくフラッシュモブという形にしたのは、映画の中で描かれる、東京の町が次々と感染してしまうシーンを再現したかった、というのがあります。もちろん、ただ再現すると怖くなってしまうんで、音に踊りを付けられたら、もっと面白くできるんじゃないか、ということですね。映画の中から"怖い"ではなく、"面白い"という要素を抜き出して作ったんです」

――池袋という街を選ばれたのは?

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ZQNメイクの女子高生が池袋に出没 映画『アイアムアヒーロー』公開中


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ZQNメイクの女子高生が池袋に出没 映画『アイアムアヒーロー』公開中


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ZQNメイクの女子高生が池袋に出没 映画『アイアムアヒーロー』公開中


吉良「池袋という街の雰囲気がこの映画に合っていると思いまして。有村架純さんが演じるヒロインが女子高生という設定なので、高校生の多いこの街が最適だという考えもありました」

江見「現在連載中の原作でも、物語の舞台が池袋に移りつつありますし、そういった意味でも『アイアムアヒーロー』と親和性が高い街だと言えますね」

――あえて映画のタイトルをまったく言わないイベントにしたのは?

江見「宣伝くさくしたくない。遊びの部分でやっていきたいということですね。もちろん、映画の本質を捉えた宣伝はきちんとやりつつ、映画が『R15作品』なので、どうしてもターゲットが狭まってしまう事を考えて、敢えて本質とは離れた宣伝展開も構築したかったんです。
ポスターや予告など、メインカラーをピンクに統一しつつ、その上でZQN(ゾキュン)という言葉を拡散させて行こうと思いました。『ZQNって何?』と気になってもらった後に『ZQN』と言うワードを使ったイベントを行っていく事で、初めて映画に繋げていこうと考えました」

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ZQNメイクの女子高生が池袋に出没 映画『アイアムアヒーロー』公開中


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ZQNメイクの女子高生が池袋に出没 映画『アイアムアヒーロー』公開中


――今回のイベント以後の展開は?

吉良「今後『ZQNダンス~二人で踊ってみた~』のようなショートムービーも公開していきます。踊りやすい振り付けですし、映画のZQN同様、全員が同じ動きをするわけではなく一人一人の個性が出るような踊りになっているので、一人で踊るよりもみんなで踊る方が楽しいようにできています。自分たちで踊った姿をYouTubeなどにアップしてもらうことによって、ZQNという言葉を浸透させていきたいと考えているんです」

セクシーダンサー「CYBERJAPAN DANCERS」&メイプル超合金が出演。
POP&クールなミュージックビデオ「ZQN Party」>>



■映画『アイアムアヒーロー』は花沢健吾の人気漫画を佐藤信介監督が映画化した作品。マンガ家アシスタント鈴木英雄(大泉洋)の平凡な日常は、ある日突然崩れ去る。謎の感染症によりZQN(ゾキュン)と呼ばれるモンスターに変貌した人間が、生存者たちを襲い始めたのだ。ZQNに噛(か)まれた人間もZQNに変身してしまう。途中で出会った女子高生・比呂美(有村架純)と決死の逃避行を続ける英雄は、藪(長澤まさみ)たちが立てこもっているアウトレットモールにたどり着く。だが、そこもZQNたちに包囲されていた。英雄は彼女たちを守り抜いて真のヒーローになれるのか? ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭でグランプリを受賞するなど世界の映画祭で好評をもって迎えられたこの映画は現在公開中。

アイアムアヒーロー 特集 本予告>>


(取材・文/紀平照幸)

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