ここから本文です

野外フェス「FUJI ROCK FESTIVAL '16」(7月22~24日、新潟県・苗場スキー場)に、学生団体・SEALDsの創設メンバーである奥田愛基氏が出演することがわかった。ネット上では「音楽に政治を持ち込むな」という批判が巻き起こったが、逆にそういった意見に対するツッコミも盛り上がっている。

サムネイル

Aki Okuda of SEALDs attends a news conference at the Foreign Correspondents' Club of Japan on June 17, 2016, Tokyo, Japan. The leaders of these groups who oppose Prime Minister Shinzo Abe's security shifts made an alliance with opposition parties and independent candidates ahead of July's House of Councillors elections. They hope to encourage more people to vote especially 18 and 19 year-old citizens who are allowed to vote for the first time this year. (Photo by Rodrigo Reyes Marin/AFLO)
写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ


「フジロック」は6月17日に公式サイトで、ジャーナリストの津田大介氏や奥田愛基氏たちの出演を発表した。だが、なにかと政治的発言が賛否両論を招きやすいふたりだけに、ネット上では反発を示す人々が続出し、

「音楽に政治を巻き込むなよ。フジロック最悪じゃん」
「音楽を政治利用するな」
「政治絡みなフジロックフェスティバル 墜ちたな」

といった批判が巻き起こった。

ただ、これまでTHE BLUE HEARTSや忌野清志郎など、楽曲を通じて政治的なメッセージを発信するアーティストは数多く存在した。そもそもロックというジャンル自体が、反体制と結びついて発展してきたものである。それだけに「音楽に政治を持ち込むな」といった批判に対してネット上では盛り上がっており、

「『音楽に政治を持ち込むな』と言われたら、THE BLUE HEARTSはどうすればいいのか。THE BLUE HEARTSが音楽じゃなくなってしまう・・・」
「『音楽に政治を持ち込むな』の人は、もうビートルズもボブ・マーリィもピストルズもクラッシュも聴けないね」
「音楽に限らず表現活動に政治性を持たせるのはむしろ必須に近い欧州に比べてなぜ日本はこんなになっちゃったのかね」

といった声が上がっている。

津田氏、奥田氏の出演に反対する人々の中には、ふたりがステージで音楽を披露すると誤解して、「本業のアーティスト以外の歌は聞きたくない」と反対している人々も多いようだが、「フジロック」では2011年より、日本で1980年代に行われた反核・脱原発イベント「アトミック・カフェ・フェスティバル」が復活したという形で特別ステージを用意しており、津田氏は司会として毎年そちらでトークを行っている。過去にはジャーナリストの田原総一朗氏といった人々がゲスト出演しているが、今年は奥田氏が招かれた。つまりあくまでトークでの出演である。ところで今回のブッキングで「フジロックは墜ちた」という人々は、2011年に「アトミック・カフェ・フェスティバル」が復活したことは知らなかったのだろうか?

実際のところ反対派の人々の本音とは、「音楽に政治を持ち込むな」ではなく、「自分と考えの異なる津田氏と奥田氏が、自分の好きなイベントに出演することが気に入らない」なのかもしれない。ただその個人的な感情を、「音楽に政治を~」と一般論のように擬態して語ってしまったがゆえに、ツッコミが続々と入れられてしまう事態となったようだ。音楽と「フジロック」をさほど深く知らない層が騒いだものだろう。

なおロックバンド・ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文も、6月20日にTwitterで、「フジロックに政治を持ち込むなって、フジロックのこと知らない人が言ってるよね。これまでいくつものNGOやアーティストがさまざまな主張をステージて繰り返してきたわけだし」(原文ママ)と指摘。その上で、「ちゃんと真顔で『うるさいよ、馬鹿』くらいは言い返しておかないと、ちょっとだけ何らかの自由が削られる気がする」とつづっている。

(文/原田美紗@HEW

Facebookコメント
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。
PR

最新記事

rss

もっと見る

本文はここまでです このページの先頭へ