ここから本文です

 東京スカパラダイスオーケストラが、ニューシングル「道なき道、反骨の。」を6月22日にリリースする。表題曲では、伝説のバンドHi-STANDARDのギタリストであり、ソロ名義でも活動するKen Yokoyamaをゲストヴォーカルにフィーチャー。スカパラの谷中敦による日本語の歌詞を歌うという、Ken Yokoyama自身にとっても画期的なコラボレーションとなった。カップリングは、あのさかなクンとの共演で話題騒然のCM曲「Paradise Has No Border」や、三菱エアコン霧ヶ峰とのコラボ曲「月のウインク」を収録。どの曲も、「スカ」の定義や可能性を広げるスカパラらしい内容だ。

サムネイル

6月22日発売ニューシングル「道なき道、反骨の。」東京スカパラダイスオーケストラ


 今年の夏も、彼ら主催のフェス 「東京スカパラダイスオーケストラ presents トーキョースカジャンボリー」が開催され(8月6日)、チバユウスケ、MANNISH BOYS(中村達也 / 斉藤和義)、上原ひろみなど豪華ゲストの出演も決定している。そこで今回、谷中敦(バリトンサックス)、川上つよし(ベース)、茂木欣一(ドラムス)の3人に、レコーディングのエピソードや歌詞に込めた思い、「スカ」の魅力などについて、たっぷりと語ってもらった。

東京スカパラダイスオーケストラ feat.Ken Yokoyama 「道なき道、反骨の。」>>


Ken Yokoyamaを迎えて「道なき道、反骨の。(レコーディングメイキング映像)」>>


■ スカは、複数のジャンルを取り込んで成長してきたボーダレスな音楽

ーースカパラの皆さんが、これまでの活動の中でさまざまなコラボをしてきたワケは?

川上つよし: それはもう、今回のカップリング曲じゃないですけど、「Paradise Has No Border」(楽園に垣根はない)ということですね。いろいろな人と交流することで、新しいものが生まれればいいなという気持ちで常にやっています。

茂木欣一 :やっぱり、たくさんの出会いがあると、喜びや驚き、本当にいろいろな発見があって。年月を重ねれば重ねるほど、人もバンドも固定観念を持ってしまいがちだと思うんです。そこに、外からの刺激が入ってくると、気持ちが引き締まるというか。「俺たちって、こういうところが良かったのか!」とか、そういう気づきもあるし、演奏への熱意もどんどん湧いてくるんですよね。

ーーいままでやってきたコラボで、苦労したのは?

サムネイル
6月22日発売ニューシングル「道なき道、反骨の。」東京スカパラダイスオーケストラ


川上: 前回、バンドコラボ(10-FEET、MONGOL800、そしてASIAN KUNG-FU GENERATIONとの共演)っていうのをやったんですけど、バンドとバンドっていうのは、実際の作業としては大変でした。プロデューサーの亀田誠治さんに舵取り(かじとり)をしていただいたので、それは心強かったですね。

ーー本当に異色のコラボや、意外なカヴァーをたくさんされていますが、スカの可能性についてはどんな風に感じていますか?

川上: もともとのスカの成り立ちが雑食っていうか、いろいろなジャンルを取り込んで成長してきたボーダレスな音楽なんです。「Paradise Has No Border」という曲なんてまさにそうで、スカのフォーマットにのっとっているようで、実は全くのっとっていなくて、ラテンテイストも入っているけど厳密にはラテンでもないっていう。「なんでもない」っていうのは、なかなか狙ってはできないことなので、これこそスカパラならではの曲だなって思います。

ーーそういえば、「昭和歌謡」もラテン風味があるけどラテンではなくて。そんな昭和歌謡を取り入れ、「東京スカ」と銘打ったときから、スカパラの可能性は無限になったのかもしれないですね。

サムネイル
6月22日発売ニューシングル「道なき道、反骨の。」東京スカパラダイスオーケストラ


茂木: ああ、確かにそうですね。先日のライブで僕ら、笠置シズ子さんの「ジャングル・ブギ」をカヴァーしたんですけど、歌いながら「うわー、ハミ出してるなあ、この曲」って思ったんです(笑)。いわゆるブギーでは全くなくて、歌謡曲としても異色で、だけど親しみやすいっていう。僕らスカパラも、そんな存在になれたらいいなって思いますね。「Paradise Has No Border」は、そういう意味でもスカパラ版「ジャングル・ブギ」になったんじゃないかな、っていう達成感はありますね。

ーー歌謡曲からロック、ジャズなど、あらゆる音楽スタイルに浸透していったスカパラは、日本の音楽の「象徴」のような存在になったともいえます。

茂木:もしそうなっていたら、本当にうれしいですね。桑田佳祐さんとか奥田民生さんとか、あるいは忌野清志郎さんの歌声が日本を代表する歌声であるように、スカパラがそれを「音」で出来ていたとしたら、それは、すごく光栄だと思います。

■ 何かに行き詰ったときには、新しい道へ進むことに恐れたり、躊躇(ちゅうちょ)したりしないで欲しい

ーーKen Yokoyamaさんとのコラボ曲「道なき道、反骨の。」ですが、これはどのようにして実現したのでしょうか。

サムネイル
6月22日発売ニューシングル「道なき道、反骨の。」東京スカパラダイスオーケストラ


谷中: (横山)健くんには、ずいぶん前から僕が書いた詩をメールで送ったりしていたんです。僕、友達になった人にはよく詩を送ったりしているんですけど、そのうちの幾つかを健くんが気に入ってくれたみたいで。「もしスカパラで歌うとしたら、こんな感じの詩を歌ってみたい」という感想をくれたんですよね。「それはぜひ、お願いしたい!」ってすぐに返事して、メンバーに相談したらみんな乗り気になってくれたんです。

ーー実際に、横山さんが日本語で歌う瞬間に立ち会ったときは、どんなふうに思いましたか?

茂木:それはもう、感動ですよね。「あのKen Yokoyamaが、俺たちの演奏で歌ってるよ!?」って(笑)。しかも日本語だし。そのときのスタジオの高揚感は、今でも忘れられないですね。

ーー歌詞はどのように書き上げたのですか?

谷中:健くんもスカパラも、もう随分長く活動を続けてきたので、やっぱり後輩が増えてきます。そういう子たちへのメッセージを、ここでちゃんと送っておきたいっていうのはありました。今、世の中にはいろいろな道がたくさんあって、そういう道の「選び方」や「歩き方」っていうのは世に溢(あふ)れていると思うんだけど、全く新しい「道なき道」を歩いていこうという発想にはなかなかならないのかなと。

ーー確かにそうですね。"俺たちの時代も未来は見えなかった""いいことばかりじゃないが、お前を連れてゆきたい"というフレーズは、若い世代へのエールですし、"悲しいこと振り切りたくて 走り続けているだけさ"というくだりは同世代にもグッときます。

谷中: やっぱり、「これからいいことばかりだから楽しく生きよう」なんて言っても説得力ないかなと(笑)。「とにかく一緒に切り抜けていこうよ」っていうような世の中ですよね。そういえば、健くんとメールでやりとりしている中で、彼が「谷中さんの詩の中にある『なけなしのポジティヴ』が好きだ」って言ってくれたことがあって。『なけなしのポジティヴ』って、いいフレーズですよね(笑)。

サムネイル
6月22日発売ニューシングル「道なき道、反骨の。」東京スカパラダイスオーケストラ


ーーありったけではないけど、全くないわけでもないポジティヴさ。そこにリアリティがありますよね。「俺の道をついてこい」っていうのではなく、「それぞれの道を並走していこう」っていうメッセージは、優しさでもあり、厳しさでもあるなって思いました。

谷中: だからこそ並走している俺たちが、ちゃんと幸せを追求してなきゃダメだよなっていう風には思いますね。「あの人たちと並んで走っていると、なんだか楽しそうだぞ」って思ってもらえる存在でい続けたい。俺たちには「幸せになる責任」があるって思います。

ーー「反骨」というフレーズも強烈な印象が残ります。最後に、スカパラにとっての「反骨」とは?

谷中: 今、世の中がいろいろな意味で行き詰っている気がするんですよね。ちょうど過渡期にいるのかな、それにしても過渡期が長いなあって(笑)。で、何かに行き詰ったときには、新しい道へ進むことに恐れたり、躊躇(ちゅうちょ)したりしないで欲しいって思う。あと、新しい道を作ろうとしている人を、許してあげたい。そういう人たちに「寛容」であることは、すごく大事だなって思うんですよね。その二つのことを意識して、これからは生きていきたいって思っていますね。新しいことを、恐れずやるということ。それが僕の思う「反骨精神」なのかもしれないです。

ゲストにさかなクンも登場!「Paradise Has No Border(Live Ver.)」>>


「月のウインク」WebCMをミュージックビデオ化>>


東京スカパラダイスオーケストラ 「流れゆく世界の中で feat.MONGOL800」>>


"妖艶""気怠い"スタルジック・スカチューン「嘘をつく唇」>>


2015年南米ツアーのドキュメンタリー映像「Live at MEXICO 2015」を公開>>


◆ 東京スカパラダイスオーケストラ
1989年、「TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA」をインディーズでリリース。翌1990年、シングル「MONSTER ROCK」、アルバム「スカパラ登場」でメジャーデビュー。以降、ルーツのスカをベースに、ジャンルにとらわれない幅広い音楽性、すなわち"TOKYO SKA"で世界屈指のライヴバンドとしての信頼を勝ち得ていく。現在のメンバーは9人。NARGO(トランペット)、北原雅彦(トロンボーン)、GAMO(テナーサックス)、谷中敦(バリトンサックス)、加藤隆志(ギター)、川上つよし(ベース)、沖祐市(キーボード)、大森はじめ(パーカッション)、茂木欣一(ドラムス、ヴォーカル)。
座右の銘:谷中「一生二枚目(スカパラメンバーの故・クリーンヘッドギムラに谷中がデビュー当時に言われた名言)」、川上「飲んだら死ぬ、飲まなくても死ぬ(なぎら健壱の名言)」、茂木「楽しもうとすると、楽しい!(日めくりカレンダーに書いてあった言葉)」

(文/黒田隆憲)
(写真:トレンドニュース)

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来 のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き 方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。

Facebookコメント
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。
PR

最新記事

rss

もっと見る

本文はここまでです このページの先頭へ