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ベイビーレイズJAPANが、まだ結成から4年もたっていないと気づいて驚いた。2012年5月に「ベイビーレイズ」として結成して、他グループのイベント会場に乗り込みPR活動を行う"乗っ取り"アイドルとして話題を呼び、大ヒットしたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の劇中歌「暦の上ではディセンバー」の歌唱を担当して紅白出場する、「2014年までに武道館公演ができなければ解散」という公約を守るため署名活動までして武道館公演を実現し、解散を回避する、昨年より「ベイビーレイズJAPAN」に改名する......と、これだけの出来事をわずか4年足らずの間に駆け抜けてきたのだ。

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9月21日には2年ぶりとなるセカンドアルバムを発売予定のベイビーレイズJAPAN
(写真左から)大矢梨華子、傳谷英里香、林愛夏、高見奈央、渡邊璃生


数々の困難をくぐり抜けてきた彼女たちだが、7月9日にフランス・パリで開催された日本文化の総合博覧会『JAPAN EXPO2016』で初の海外ライブに挑戦し、またひとつ成長したようだ。

■異国の地で4,000人がライブに集結

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フランス・パリで開催された日本文化の総合博覧会『JAPAN EXPO2016』で初の海外ライブに挑戦


「JAPAN EXPO」といえば数十万人を動員する大規模イベントであり、これまでAKB48、モーニング娘。、ももいろクローバーZと名だたるアイドルグループたちが出演してきた。ある意味、ベビレが「日本代表アイドルグループ」として認められたともいえそうだが、もちろん初の海外ライブに不安はあった。リーダーの傳谷英里香が気になったのが、ステージの位置だ。

傳谷「完全にライブ目当てじゃないと行かないような場所にステージがあったんです。だからどれだけの人が来てくれるんだろうと心配でした」

しかし心配は杞憂(きゆう)に終わり、ライブは大成功。異国の地でなんと4,000人の観客を集めた。大矢梨華子は笑顔でこう振り返る。

大矢「本当に皆さんノリが良くて、自分たちなりにコールしたり、あと45分間のステージ中ずっとリフト(ファン同士で肩車をして演者にアピールすること)している女性がいたのも驚きでした(笑)。言葉はわからなくても気持ちで通じたというか、私たちがステージを楽しんだぶん、現地の方々にも楽しんでいただけたんだなと。私たちの名前も覚えて呼んでくださって、涙が出そうになりました」

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フランス・パリで開催された日本文化の総合博覧会『JAPAN EXPO2016』で初の海外ライブに挑戦



ちなみに高見奈央と、最年少16歳の渡邊璃生は海外に行くこと自体が初めてだった。

高見「すべてが驚きで、『機内食って本当に出るんだ!』っていうレベル(笑)。スタッフさんからスリや押し売りに注意するように言われていたので、ちょっと不安もあったんですけど、安全に楽しく旅することができて最高でした!」

大矢「私はちょっとトラブルあったよ(笑)。腕をガッてつかまれて、押し売りに遭いかけた......。『いらない! いらない! いらない!』って連発して助かりました」

高見「確かにあの断りっぷりはすごかった!」

渡邊「あとは写真とかテレビでしか見たことがなかった景色が見られて、すごく光栄だったし楽しかったです。食べ物もどれもおいしかった。あっ、でもパンは結構硬めだったので、私にはつらかったです......」

■「暦の上ではディセンバー」でのブレイク振り返る

ベビレは現在、5,500人ほどの動員にとどまった武道館ワンマンライブを満員でリベンジすること、単独での紅白出場を目標に活動を続けている。初の海外公演は今後のライブへのヒントも与えてくれた。センターの林愛夏は語る。

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林愛夏


林「大量の刺激を受けて、考えを整理するのが大変なくらいです。日本っていう小さなところにいたことを実感したというか......。あと国内のライブでは、たとえ私たちのファンじゃないにしても、もともとアイドルのライブが好きなお客さん相手にパフォーマンスすることが多いんです。だからかけ声のかけ方とか、ある程度客席の盛り上がりがそろっている部分があるんですけど、『JAPAN EXPO2016』では、リフトをしたり、ただじっとステージを見つめていたり、お客さんひとりひとりが自分なりの楽しみ方をしていました。こんな形もあるんだと、新鮮なものを見られたのは大きかったです」

2014年の初の武道館公演の前年、ベビレは「暦の上ではディセンバー」を歌ったグループとして一躍注目を集めた。当時結成からわずか1年半足らず。右も左もわからない中でのブレイクだった。

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大矢梨華子


大矢「逆に今同じ状況に置かれたらもっと緊張すると思うんです。あのときは何もわからなさすぎて、『テレビで見ていたテレビに出てる! すごい! 信じられない!』って純粋に驚いていたというか(笑)。......今から思うと本当にすごいことやっていたなと思います。でも今また同じチャンスがやってきたら、また違う爪痕の残し方ができるんじゃないかな」

■前代未聞の"69時間フェス"を控えて......

初の海外ライブ開催、9月21日に2年ぶりの新アルバムを発売と今また勢いを増しているベビレ。『JAPAN EXPO2016』に並ぶ今年の目玉のひとつが、10月6日~10月9日の3日間にわたって主催する"69時間フェス"『EMOTIONAL IDOROCK FES.』だ。

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高見奈央


高見「69時間とか本当にできるのかなって感じですよね(笑)! ありがたいことにこの夏忙しくさせてもらえるので、1曲入魂の気持ちでライブをやって、どんどん度胸や体力をつけてフェスに備えていきたいです」

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渡邊璃生


渡邊「69時間のうちに、私にしかできないこととか、いろいろ見つけられたらいいなと思います」

そしてベビレは来年5月でついに結成5周年を迎える。そろそろ武道館ワンマンのリベンジに挑みたい気持ちはあるのだろうか?

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傳谷英里香


傳谷「今年、来年が勝負の年だと感じているんです。メンバーみんなベビレに青春を捧(ささ)げてきて、毎日が学びや刺激だからこそ、ちゃんと歴史に残ることをやり遂げたい、ベビレに向き合いたい。今年は69時間フェスを絶対成功させて、先にひとつ繋げるつもりです」

センター林も武道館に再チャレンジしたい?

林「もちろんです! 本当は今すぐにでもやりたくてたまらないんですけど......。でも残念ながらその実力はまだないと感じています。この夏みなさんにお会いする機会がいろいろありますし、1回1回のステージに本気でぶつかっていって、お客さんに楽しんでもらいたいです。それがつながっていけば、武道館にもたどり着けると思うんですよね」

筆者は昨秋、東京・Zepp DiverCityで開催されたベビレのワンマンライブを訪れている。ヒット曲「暦の上ではディセンバー」の他は"乗っ取りアイドル"の称号、署名を集めての武道館ワンマンといった、どうしても奇抜な話題がイメージとして先行していたのだが、劇団四季『ライオンキング』出身の林の歌声を始めとした高いパフォーマンススキルに度肝を抜かれたものだ。


「暦の上ではディセンバー」によるブレイク時は、環境の変化に戸惑っているように見えた彼女たちだが、現在はしっかりと自分の足で立っていることを感じさせる。アイドルとしての力はすでに十分。悲願の武道館公演リベンジに向けて、あとは勝負をかけるだけ。彼女たちの夏が今、始まった。

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10月6日~9日は新宿ReNYにて、デビュー4周年を記念した主催フェス『EMOTIONAL IDOROCK FES.』を開催


◆ベイビーレイズJAPAN
(写真左から)大矢梨華子、傳谷英里香、林愛夏、高見奈央、渡邊璃生の5人で2012年5月に結成。9月21日には2年ぶりとなるセカンドアルバムを発売予定で、そちらに収録される新曲「シンデレラじゃいられない」は「BSジャパン 女子ソフトボール中継テーマソング」に起用された。10月6日~9日は新宿ReNYにて、デビュー4周年を記念した主催フェス『EMOTIONAL IDOROCK FES.』を開催する。
座右の銘は、大矢が「いつも笑顔」、傳谷が「やるならとことん」、林が「歩みを止めない亀が勝つ」、高見が「なんとかなる」、渡邊が「他人の時計を見ない」。

(取材・文/原田イチボ@HEW
(写真:トレンドニュース)

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