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テレビ朝日系で放送された特撮ドラマ「手裏剣戦隊ニンニンジャー」で百地霞/モモニンジャー役を演じた女優・山谷花純の初主演映画『シンデレラゲーム』が、10月1日より公開される。「ニンニンジャー」では正義の味方として勇ましい闘いぶりを見せた彼女だが、今度は某アイドルグループを彷彿(ほうふつ)させる(!?)、赤チェックのアイドル衣装に身を包み、女同士の死闘に挑む......! トップアイドルを目指す少女たちが"敗者は即死"のサバイバル・カードバトルで競い合うという、芸能界をパロディ化したような物語で、19歳の山谷は何を思いながらヒロインを演じていたのだろう?

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10月1日より公開 映画『シンデレラゲーム』で山谷花純が初主演


10月1日公開 映画「シンデレラゲーム」WEB版予告編>>


■気弱ヒロインで新境地

「私は顔立ちがハッキリしているからか、これまで"いじめる"か"いじめない"かだったら、いじめる側、気の強い女の子の役が多かったんです。でも『シンデレラゲーム』の主人公の灰谷沙奈は気弱な子で......。どうやって弱くて芯のブレた、内気な女の子を演じるのかということを考えました」

とはいっても、沙奈はただ内気なだけのキャラクターではないと山谷は説明する。

「沙奈はすごく欲深いところもあるんです。お姉ちゃんへの憧れで始めた"アイドル"という仕事を、自分が生きていることを実感できる場所だと心の底では思っている。ゲームを通して自分自身の本音を知って成長していく、そんな女の子だと思っています」

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10月1日より公開 映画『シンデレラゲーム』で山谷花純が初主演


1日の終わりに行われる"シンデレラゲーム"の勝者は、生きて控室に行くことができる。山谷はそのシーンがお気に入りだ。

「1日1日の終わりで挟まれる控室のシーンでは、沙奈が強くなっていっているのを、目で表現できたんじゃないかな」

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10月1日より公開 映画『シンデレラゲーム』で山谷花純が初主演


"アイドルたちが死闘を繰り広げる"というストーリーだけあって、共演者もほとんど同世代で、にぎやかな雰囲気のなか撮影は進んだ。グラビアアイドル・清水あいり、モデル・阿知波妃皇、元乙女新党の其原有沙と今活躍中の美少女たちが集結したが、山谷がとくに親しくなったのが"男装アイドル"紅林ルイ役の春川芽生だ。

「お互い春川、山谷って呼び合うさっぱりした関係で、すごく気持ちのいい人なんです。今回の現場で一番話しやすかったし、ちょっと特別な存在でした。だからこそルイに『あなたと僕はよく似ている』って言われるシーンは、響くものがありましたね」

ちなみにヘビーな物語の中で唯一の胸キュンなシーンは、春川と演じたもの。2人がそれだけ仲が良いということを知っていれば、見方もちょっと変わるかも! 

■もし自分がシンデレラゲームに参加したら......

しかし死闘に勝てばトップアイドル、負ければ即死というゲームのルールは、残酷だが芸能界そのものにも見える。この物語に若手女優である山谷はなにを感じたのか?

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10月1日より公開 映画『シンデレラゲーム』で山谷花純が初主演


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10月1日より公開 映画『シンデレラゲーム』で山谷花純が初主演


「自分の譲れないものや叶(かな)えたいもの、どうしても追いかけたいものをつかもうとすると、やっぱり誰かを何かを犠牲にしないといけない場面もある。譲りたくないっていう感情が強い人ほど生き残っていくのかなと思いました。でもそれだけ叶(かな)えたいことって、見つけられた時点ですごく幸せなことなんでしょうね」

もしも山谷さん自身がシンデレラゲームに参加することになったら?

「結構すぐ人を信じちゃうタイプなんで、根本的な部分は沙奈に似ているのかな。いくら説明されても最初の対戦を終えないと、このゲームが現実だと実感できなさそう。そこから現実だとわかって、どう進んでいくか、受け入れていくか。そして人を殺すこと......うーん......。でも私、裏切られても人を嫌いになれないし、やっぱり沙奈と似たような道を歩むんじゃないかと思います」

■始めは嫌だった「ニンニンジャー」

「手裏剣戦隊ニンニンジャー」で注目を集めた山谷だが、実は撮影当初は現場に行くのが嫌でたまらず、マネジャーに「行きたくない」と駄々をこねた日もあった。

「直前に撮影していたドラマ『ファーストクラス』では、周りが女優として先輩の方々ばかりで現場でも安心していられたんですけど、『ニンニンジャー』ではキャリア的に私が一番上になって、急に不安になってしまったんです。メインの6人の中では逆に背中を見せる立場になって、どう振る舞っていいのかわからなくなっちゃって......。しかも高校卒業して上京したてのタイミングっていうのもあって、いっぱいいっぱいだったんでしょうね」

その考えを変えたきっかけは、映画『寄生獣』でも一緒に仕事した山崎貴監督の言葉だった。「ニンニンジャー」撮影序盤の昨年5月頃、他のドラマの撮影でまた一緒になった際、「せっかく1年やるんだから、いろんなことに挑戦する1年にしたほうが絶対得るものが多いよ」と励まされて意識は変わった。「ちゃんと芝居を見せたい」と一心に演じて、見事ドラマを成功させた。

■法廷バトルで弁護士役狙う!?

10代とは思えない落ち着いた語り口からは、どんな役・作品でも平等に"芝居"というものに真摯(しんし)に向き合おうとする姿勢を感じさせる。芸能活動を始めた当初は、業界独特の雰囲気に正直「この仕事は長く続けられない」と感じたそうだが、今では演じる楽しさにどっぷり浸っている。

「いつも"作り手の中の1人"という感覚で演じています。私って人が好きなんだと思います。作品って1人で作れるものじゃない。私だけじゃなくて、たくさんの共演者さんやスタッフさんがいて。皆で作った作品によって、見た人に何か感じてもらえるっていうところが、私にとってすごく特別なんです」

芝居の魅力は「自分じゃない人生を生きられるところ。役者をしていなかったら言わなかった言葉や、持てなかった感情に出会えること」だと語る山谷だが、素の彼女はどんな人間なんだろう?

「わりと感情に素直なタイプだと思います。楽しいときは楽しいし、それを言葉に表すし。あと気は強い方なんじゃないかな。いろいろ気にしなくちゃいけないけど、思っていないことは言えないし、素でいたいけど、大人になるとうそをつかないといけない場面もある。そのバランスが最近の悩みです(笑)」

12月26日に20歳の誕生日を迎える山谷。これからの目標は?

「息の長い女優さんになりたいです。ハタチになったらお酒を飲むようなシーンもできるし、今より年齢が上の役も演じられるし、できることがもっと広がると思うので、いろいろ挑戦していきたいです。......あっ、あと最近は弁護士の役をやりたいと思いました!(笑)法廷でスーツ着てバトルしたい。『裁判長!』っていうセリフ、憧れですね(笑)。......でも、役者の特権ってそういうところだと思うんですよ。法廷に立つことって、よっぽど悪いことしない限り、まずないですよね(笑)。普段の自分じゃ行けないところに行けるっていうのが、この仕事の特権。これからも役を通して、まだ行ったことのない場所にいろいろ行けたらと思います」

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10月1日より公開 映画『シンデレラゲーム』で山谷花純が初主演


山谷の初主演映画『シンデレラゲーム』は、10月1日より全国公開。「優勝者はトップアイドルの座を保証する」という命を懸けたカードゲームに、"低迷アイドル"の少女たちが挑むサバイバル・カードバトル映画。監督を務めるのは『死んだ目をした少年』(15年公開)で高い評価を得た加納隼。少女たちを闘いに導く謎の男・タキモト役を演じるのは、映画『真田十勇士』やドラマ「半沢直樹」にも出演した個性派俳優の駿河太郎。

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10月1日より公開 映画『シンデレラゲーム』で山谷花純が初主演


◆山谷花純(やまや・かすみ)
1996年12月26日生まれ、宮城県出身。2007年、エイベックス主催のオーディションに合格して芸能界デビュー。女子小学生向けファッション誌『ニコ☆プチ』で専属モデルを務めた経験もあり、女優のほかモデルとしても知られる。今年9月には、もののふシリーズ『瞑るおおかみ黒き鴨』さき役で舞台初出演も実現した。
座右の銘は、「自分を信じる」。

(取材・文/原田美紗@HEW
(写真:トレンドニュース)
(C) 2016「シンデレラゲーム」製作委員会

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
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