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自分について、読書について、未来についてを聞く連続インタビュー企画「ドクショノミライ」。第5弾ゲストは堀江貴文さん。実業家、作家、タレントとして。非常に幅広い分野で活躍をし、同世代、そして若い世代からも大きな支持を得ている堀江さん。マンガ本のおすすめサイトマンガHONZの代表でもある堀江さんに、自分について、本について、本の未来について聞いてみました。

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■ 他にやることがないので百科事典ばかり読んでいた

――子供の頃の忘れられない読書体験ってありますか?

「百科事典ですね。なぜかというと子供の頃に自分の知識欲を満たすものが周囲にまったくなかったんですよね。田舎で、しかも教養がある大人も周りにいなかった。毎日が退屈だったし、百科事典くらいしか自宅に読む本がなかったのでそれを読んでいたんです」

――百科事典以外には?

「文字だけの本を読むことはあまりなかったんです。いやー。僕はマンガばっかりですよ。中学校くらいの頃から少年マンガ、青年マンガといろいろな雑誌を読んでましたね。けっこう満遍なく読みます」

 そんな堀江さんは現在、おすすめのマンガを紹介するサイト・マンガHONZの代表を務めながら、自らもおすすめの作品を紹介している。

――マンガHONZはどういった考えで始められたのでしょう。

「マンガもキュレーションしないとマンガの冊数が多くて、自分で見つけられないと思うんです。マンガHONZはこんなマンガがあったんだ、というのを見つけやすくするための媒体です。そのためのキュレーターとしての役割としてあると思ってもらえれば」

―― 一時期はものすごい量の本を読んでいたとか。

「多分、僕が人生で一番、紙の本を読んだのは刑務所の中と拘置所の中ですかね。本を読むくらいしかやることがないですからね」

――刑務所や拘置所では自分の好きな本が読めるんですか? 制限があるというイメージですが。

「どんな本を読みたいかのチョイスは僕の自由ですから、リクエストした本を届けてもらって読むという。山崎豊子さんの小説は『沈まぬ太陽』はじめ、なんでも面白いですよ」

――堀江さんはご自身でも数多くの著書を出版さていますが、多伎に事業を展開して非常に忙しい中で、本を出版することにはどんな意味があるのでしょうか。

「僕が本を出すことはケースバイケース。出版社からオファーがある場合や、僕からこういう本を出してみたいんですよね、とお願いする場合もありますよ。全部、本によって出版する意図は違う。本って宣伝媒体のひとつとして考えているんで。僕がやりたいことがあって、そのやりたいことを達成するために本の力を借りる、ということです」

■ 電子書籍で一般書が売れないのは、読書を周囲にアピールできないから

――堀江さんは今、紙の本と電子書籍のどちらを購入されているのでしょう。

「僕は、今は紙の本は買わないですね。本ってほとんど"積ん読(つんどく)"だと思うんです。つまり買ったのに読まないで積んで置いておくだけ。人によって、また本のジャンルにもよると思うんですけど、多くの本って実は読まれていないんじゃないかと思うんですよ。だからとりあえず買うだけの人がいて、買って読んだ気になっている人がいて。あとは手にとってなんとなく内容が分かった気になってるみたいな。紙の本を買う人は本棚に並べることの欲求を満たすためとか。実際そうだと思うんですよ。電子書籍はやっぱり字ばかりの本は売れないですよね。マンガの方が全然売れます。字だけの本ってけっこう途中で読むことから脱落してると思うんです」

――それはなぜなんでしょうか?

「多分おそらくこういうことだと思うんですけど、字を書いてある本を読む、買う人の多くは"積ん読"で、自分はこんな本を読んでるインテリだよ、みたいな頭のいいアピールをしたい人が半分以上、だからKindleとかで文字だけの本は売れないんだろうなと。僕の本でも電子書籍、2割いかないですからね。実売の1割超えるくらい。Kindleだと本を読んでることが周囲にアピールできないから。ということは電子書籍で本を買う人は、実際にちゃんとその本を読んでると思いますよ。例えばマンガは読んでることを知られたくないからKindleでこっそり読む。つまりマンガの場合は電子書籍の割合は増えますよね。マンガの精読率も高いですし、Kindleで買われる割合は高いですよ」

――ご指摘の通り、今、市場では電子書籍が伸びていますが、出版社はこれからどういう未来に進むべきだと思いますか?

「それは僕がどうこう言うことではなく、本というものが今後どういうものになりたいのかでしょう。出版社がどうしていきたいのか。利益第一主義なのか、あくまでユーザーのことを考えて、顧客第一主義にしたいのか。出版社の選択によって取る目的や方向性も違ってくるでしょ。それ次第じゃないですかね」

■ 本があれば僕のメッセージが伝わる

――堀江さん自身は基本電子書籍しか読まないというなかで、ご自身が「紙の本を出し続ける理由」はどこにあるのでしょうか?

「僕の場合は初版部数が出た時点で目的はひとつ達成されるんです。それでいろいろなところで書評とかが出たりとかして、それを読んで買って読んだ気になる、というね。でもそれで僕のメッセージが伝わればいいんですよ。買って読むという行為、また書店にあるとなんとなく信用されるじゃないですか。書店に並んでる本だとなんとなく本当のことが書いてあるっぽい感じがしません? それを悪用してる人もいますけどね(笑)。書店にあることで箔(はく)がつく、内容がある程度伝わる。いろいろ数あるチャンネルのひとつですよね、僕にとっては情報伝達のツール。いわゆるスマホとかあんまり使わない、情報に疎い"レイトマジョリティー"の人たちにも伝わり易いんで。それは非常に大事ですよね。だから僕にとっては自分の関わった本が書店で平積みされているかがすごく重要なんです」

(取材・文/永田よしのり)

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「ニコニコカドカワ祭り2016 開催記念電子書籍特別企画 トレンドニュース×KADOKAWA『ドクショノミライ アサヤケナノカ ユウヤケナノカ』」は、今輝いているあの人に、自分について、読書について、未来についてを聞く、連続インタビュー企画です。〔全6回予定〕。次回登場するのは、映画『聖の青春』(11月19日公開)に出演する松山ケンイチさん。お楽しみに。

PROFILE/堀江貴文
1972年10月29日福岡県出身。実業家、作家、タレント。マンガHONZ代表。SNS株式会社ファウンダー。宇宙開発事業(ロケットエンジン開発)にも着手。著書、共著に「我が闘争」「99%の会社はいらない」「生とは、死とは」「ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えてみた そしたら意外と役にたった」など多数。

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