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物語も後半に突入し、さらなる盛り上がりを見せる堺雅人主演のNHK大河ドラマ「真田丸」。脚本家が三谷幸喜ということもあり、かなりコメディタッチに作られてはいるが、実は歴史ファンからすれば史実がうまく脚本に組み込まれた素晴らしいシーンだったりするそうだ。

今回は、"歴ドル"こと歴史好きアイドルの美甘子、歴史をテーマにした歌を歌う歴史系音楽ユニット・さくらゆきの小栗さくら、歴史に関する書籍なども出版しているタレントで作家の堀口茉純といった、歴史に関するさまざまな分野で活躍する3人に、知れば知るほど楽しい「真田丸」の豆知識を語ってもらった。

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 左から美甘子、小栗さくら、堀口茉純)


■豊臣秀吉の認知症説など歴史の最新情報が満載

小栗: 「『真田丸』は歴史の最新情報がいっぱい詰まっている作品なんです! まず黒田基樹先生、平山優先生と、丸島和洋先生という"歴史の先生のオールスター"と言っても過言じゃない3人が時代考証を担当しています。なので、脚本は3人の先生方の知識をフルに生かした脚本になっていまして、歴史ファンの中には史実を脚本に組み込む三谷さんのすごさを感じている人も多いと思います。

例えば、豊臣秀吉公が亡くなるシーンもそのひとつです。ドラマの中で、秀吉公が家臣や大名たちの前で同じことを何回も言ってしまったり、粗相をしてしまったりと現代でいう認知症患者のような言動をして、周りの家臣たちが一生懸命にそれを隠そうとするシーンがありました。一部の視聴者からは秀吉公のこの描かれ方に悪意を感じるといった声も上がっていましたが、これも史実に基づいたものなんです。

晩年の考え方が若いときに比べて急激に変化していたりと、調べていくと"秀吉公は認知症だった"と考えるとしっくりくる行動が多々あるんです。なので、最近では晩年の秀吉公は今でいう認知症のような病だったのではないかと言われていて、『真田丸』ではその病気の部分が初めて掘り下げられています」

■時代考証のすごさは「歴史好きなら震えるほど」

堀口: 「確かにちょこちょこ史実を挟んできていますよね。歴史好きなら震えるほど時代考証のすごさを感じます! 少し前に放送されたところで言いますと、石田三成が細川忠興に干し柿を渡したところ、細川忠興が『干し柿ごときで人の心を動かせると思うな』とキレるシーンがありましたよね。漫画チックな描かれ方をしていて、『どうなの?』って思った人もいるかもしれませんが、これも実は史実なんですよ。

細川忠興は実際に石田三成から干し柿をもらっていたという記録があって、その記録を膨らませてあのシーンになったんです。それに、石田三成にはまだ干し柿が出てくるエピソードがあるので、これはその伏線という意味もあるんじゃないかなと思います。三谷さんならきっと"もうひとつの柿の話"も組み入れてくれると思うんですよね。

その他にも、『いやぁ、武田が滅びるなんて浅間のお山から火が出るくらいありえないことですよ』みたいなセリフの後に本当に浅間山が噴火するというちょっと笑えるシーンがあって、ネットユーザーからは『茶化すな』なんて声も上がっていたんですけど、これも史実なんです。昔の人はトップに立っている人がヤバいから天災が起こるという考えを持っていて、そのせいで武田家が滅んだんじゃないかという説もありますし、天災までも物語の中に組み込んでいくのはさすがだなと思いましたね」

■真田家の家紋"六文銭"の由来がカッコ良すぎる!

美甘子: 「ここで、ちょっと真田信繁自身についての話をしたいと思います。5円玉が6つ並んだような真田家の家紋"六文銭"についてなんですけど、みなさんはこの家紋の由来について知っていますか? この家紋は信繁公の衣装などさまざまなところで使われているので、気になってた方も多いと思うんですけど、実はこの六文というのはお金を意味しています。死んでこの世からあの世へ行くときの船代が六文と言われているので、信繁公はいつ死んでもいいようにという覚悟で家紋を六文銭にしたというエピソードがあるんです」

ちなみに、「真田丸」にエキストラ出演したというお笑いタレントの長谷川ヨシテルによると、撮影中に主人公の真田信繁を演じる堺雅人が、信繁の役作りの一環として人気ゲーム「戦国BASARA」の真田幸村を参考にしていると言っていたそうだ。なんでも、大阪でやりを使って戦うシーンのやりさばきについての話で、「今俺が参考にしているのが『戦国BASARA』の幸村なんだよね」というようなことをこぼしていたのだという。

史実だけではなく歴史ゲームまでも取り入れて作られているとは、「真田丸」恐るべし。また、三谷幸喜の脚本についても世間では賛否両論あるようだが、大の歴史好きである3人にここまで絶賛されるとは......。3人の話によればまだまだ他にも「実は史実だった」というシーンはあるそうで、それを探しながら見ていくのも「真田丸」のひとつの楽しみ方かもしれない。

◆小栗さくら(おぐり・さくら)
1984年11月27日生まれ。東京都出身。相方の遠野ゆきとともに歴史系アーティスト・さくらゆきとして活動しており、戦国武将を中心に歴史をテーマに自ら作詞(時に作曲)した楽曲をライブなどで披露している。これまでに9枚のシングルと2枚のアルバムをリリースした。小栗の座右の銘は「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」。

◆堀口茉純(ほりぐち・ますみ)
1983年6月11日生まれ。愛称は"ほーりー"。大学卒業後にドラマ「八州廻り桑山十兵衛~捕物控ぶらり旅」で時代劇デビューを果たし、以後女優として舞台やテレビドラマで活躍。11年には初の書籍『TOKUGAWA15~徳川将軍15人の歴史がDEEPにわかる本~』を出版し、好評を得る。趣味はアニメ・漫画鑑賞、コスプレ。 座右の銘は「諦めたらそこで試合終了だよ」。

◆美甘子(みかこ)
1982年4月26日生まれ。愛媛県出身。坂本龍馬をはじめとした歴史上の人物をこよなく愛しており、"歴ドル"として、テレビやラジオ、雑誌などで活動している。また、日本舞踊扇崎流の名取でもある。趣味は歴史上の人物のお墓参りに行くこと。座右の銘は「世の人は我を何とも言わば言え 我がなす事は我のみぞ知る」

(取材・文/木村彩乃@HEW

真田信繁は真田丸の最終回で幸村になる?>>


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その他の出演番組>>

・真田家が赤備えを採用した意外な理由
・石田三成の個性がわかるのは真田家の功
・内野聖陽が演じる家康が実は激似!?
・真田丸が今までの大河と切り口が違う訳

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。

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