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新垣結衣主演『逃げるは恥だが役に立つ』が、3年前の堺雅人『半沢直樹』以来の大記録を樹立した。
初回から5話まで視聴率を上げ続けるという過去25年ほとんど例のない記録である。

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新垣結衣, Oct 04, 2016 : 都内にて行われたテレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の出演者舞台挨拶および第1話の試写会
写真:MANTAN/アフロ


『半沢直樹』の時は19.4%で始まり、数字を上げ続け5話で29.0%とした。
49%の上昇率である。『逃げ恥』は10.2%で始まり、5話の13.3%まで上げ続けた。30%の上昇率ゆえ、初速も勢いもやや劣る。ちなみに『半沢直樹』は最終話まで数字を落とすことなく展開し、最終話は視聴率が42.2%となった。『逃げ恥』も同じようにペースを保てれば、最終話20%以上の可能性は十分ある。

例えば『マルモのおきて』(2011年)は、11.6%で始まり5話で30%ほどの上昇率で15.6%となった。
この時は後半あまり数字が上がらなかったが、それでも最終話で23.9%を獲っている。『逃げ恥』と初回の視聴率があまり違わなかった『ずっとあなたが好きだった』(1992年)の場合、やはり前半で30%ほどの上昇率となり、最終話では34.1%まで押し上げた。時代がちがうとはいえ、『逃げ恥』にも30%突破の可能性が残っている。

『逃げ恥』の最大の強みは、女20~49歳に強く支持されている点。
影響力の大きいこの層が4割近くを占めている。しかもF1(女20~34歳)の満足度が突出して高い。データニュース社の「テレビウォッチャー」は同じ1000人のモニターのテレビ視聴動向を追っている。それによると5段階評価の平均が初回4.08から4.28・4.38・4.77と視聴率と同様に上がり続けている。

高い評価の最大の要因は主人公の新垣結衣。「テレビウォッチャー」モニターでも、幅広い層から絶賛の声が寄せられている。

「ガッキーかわいい、内容も面白かった」女50歳
「ガッキー最高ガッキーかわいい」男36歳
「ガッキーはいい奥さんになると思った」女24歳

他にも「心地いいドラマ」「ストーリーが面白い」「新しい生き方の物語」など、設定やストーリー展開も幅広い年代から高く評価されている。かくして視聴率が上がり続けているのである。

では今後もこのペースは続くのか。

鍵は「仕事としての結婚」をすることになった職ナシ彼氏ナシの主人公・森山みくり(新垣結衣)と、恋愛経験のない独身サラリーマン・津崎平匡(星野源)の関係がどう展開していくのかにある。

これまで不自然な結婚がさまざまなトラブルを引き起こしてきた。
例えば第4話では、追い込まれたみくりがついに「恋人になりませんか?」と急な提案をするに至り、"プロの独身"津崎は大パニック。食卓に、小賢しい"妻"と自尊感情の低い"夫"の心理戦のゴングが鳴り響いた。

話はこうだ。
ある朝、偶然風見宅から笑顔で風見(大谷亮平)を送り出すみくりの姿を目撃してしまい、「津崎との生活がうまく行っていないために不倫をしているのではないか」と疑いをかけるみくりの伯母の百合(石田ゆり子)。怒りの矛先はなぜか風見に向いていた。

一方みくりは、自尊感情の壁に閉じこもる津崎とのギクシャクに悩んでいたが、最適な解決法として「恋人同士になろう」と突拍子もない提案をした。
百合の誤解を知った津崎は、沼田(古田新太)に疑われたのも風見にバレたのも、全て「"恋人っぽい雰囲気"がないことが原因」と気づきはじめる。"プロの独身"である津崎にとってはハードルが高いが、みくりに説得され新婚の空気を醸し出すために"ハグの日"を制定することに。さらに、百合が抱いている不倫疑惑を払拭(ふっしょく)するべく、百合にハグを見せつけようと試みる。

特殊なシチュエーションでの「契約結婚」という、ちょっとあり得ない社会実験ドラマだが、実は視聴者の反応の良さは、視聴率以外でも表れている。
ビデオリサーチ社が先月から測定を始めたタイムシフト視聴率は、既に結果が出ている3話まで全てリアルタイムの視聴率を上回っている。しかも放送に合わせて視聴し、さらに後でタイムシフト視聴もする重複視聴者の比率が他のどのドラマより高い。「早く次の展開を知りたい」かつ「じっくり内容を味わいたい」と多くの視聴者をとりこにしている証拠だ。

先述のデータニュース社「テレビウォッチャー」調査でも、興味深い結果が出ている。
「恋人になりませんか?」と大どんでん返し提案がラストで行われた第3回、調査モニター1000人中89人が視聴していたが、何と34人も"満足度5"かつ"次週も絶対見たい"と最高評価を付けていた。その34人中10人はF1(20~34歳)、F2(35~49歳)もF3(50歳以上)も各8人ずつ。対する男は全部合わせても8人。評価で見る限り、明らかに"女高男低"だ。
視聴者89人の満足度も、F1が4.77と極端に高く、F2が4.11、F3が4.00となった。女はどの層も高評価だが、逆に男はどの層も3.65~3.75の範囲でパッとしない。"女高男低"がここまでハッキリ出るドラマは珍しい。

百合の誤解という壁を何とか乗り切った第4回に続き、第5回は新たな壁が立ちはだかる。百合に説得され、"新婚旅行"と言う名の"社員旅行"へ出かける羽目に陥る。

津崎平匡35歳。はじめての体験で、築き上げられた自尊感情の壁は崩壊するのか!?
むずがゆい2人の行動から目が離せない視聴者が増え、今後も視聴率は上昇を続ける予感が......。
ほぼ四半世紀前の同局ドラマ『ずっとあなたが好きだった』のような軌跡をたどり、『逃げ恥』の視聴率が30%超えとなる予感がしてならない。

文責・次世代メディア研究所


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