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『砂の塔~知りすぎた隣人』第6話のオープニングには、主人公・高野亜紀(菅野美穂)のナレーションで次のような言葉が紹介される。

女は時々嘘をつく。
例えばメイクをするようにさり気なく......
それは、男たちの目を眩(くら)ませ、誘い掛ける媚(び)薬。
だけど女たちは誰もが知っている。
女の嘘は女を騙(だま)せないことを......

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サムネイル
菅野美穂/Miho Kanno, Oct 23, 2014 : 第27回東京国際映画祭のレッドカーペットに登場=2014年10月23日撮影
写真:MANTAN/アフロ
 

平凡だが家族仲良く暮らしてきた主婦・亜紀。煌(きら)びやかなタワーマンションに引っ越してきたばかりの彼女を待ち受けていたのは、光り輝く塔の裏に潜むタワマン主婦たちの激しい虚栄心。"強制ハロウィン""地獄のランチ""フロア差別""ゴミ出しにも正装"等々......。
階上に住む佐々木弓子(松嶋菜々子)は、そんなアクの強い女たちの生態を巧みに利用し、思いもよらない方法で亜紀を追い詰めていた。しかも夫・健一(ココリコの田中直樹)をも操り、亜紀の家族を壊そうとしていることが第6話では明らかになる。

そんな展開の冒頭に紹介されたのが、"女の嘘"についてのコメントだ。
「男たちの目を眩ませ、誘い掛ける媚薬」としての嘘は、健一(田中直樹)をたぶらかす布石として打たれている弓子(松嶋菜々子)の数々の言動だろう。
だとすると、「女を騙せない」女の嘘とは、とことん追い詰められながらも、最後の最後で亜紀(菅野美穂)に全てが露見し、「平凡だが家族仲良く暮らしたい」という願いが勝利するということか。

それにしてもドラマの展開は、上げては落とし、上げては落としの連続だ。
第6話では、弓子が健一の学生時代の知り合いだったことが露見し、亜紀と健一の間にひびが入る。ところが娘・そらが迷子になったことをきっかけに、「もう二度と会わない」と健一は約束する。決定的なピンチを乗り越え、「雨降って地固まる」ように夫婦の絆は固く結ばれた。
ところが番組エンディングで、息子・和樹(佐野勇斗)の教師との面談が予定されていたが、直前で健一は嘘をついてドタキャン。弓子と再び密会してしまう。
しかも健一と弓子との間に、決定的な過去があったことまで仄(ほの)めかされる。

こうした展開に対して、視聴者の評価はすこぶる高い。
視聴率は5話に続いて6話も10.1%と二桁キープ。データニュース社「テレビウォッチャー」の満足度も、4~6話と連続して上げ続け、ついに4.02と大台に乗せてきた。秋ドラマの中では満足度ベスト5だ。

「ドキドキばっかりした」女36歳
「怖すぎておもしろかった」女55歳
「今回はただただ衝撃的でした」女34歳
「ますますドロドロになってきて、話しは当初より大きくずれて行ったけど目が離せない!」女51歳
「ありえないシチュエーションばかりだがなぜか面白い」女33歳

いずれの声の主も、「満足度5」「次回も絶対みたい」と高く評価している。
中には不満を漏らしながらも「次回も絶対見たい」と、制作陣の罠(わな)にまんまとハマってしまっている人も少なくない。
「ママ友のいじめから元恋人のいじめに変わって、主人公は大変だこと。しかし、くだらないドラマですね」と文句を言いながらも、「次回も絶対見たい」と表明している61歳の女。
「怖すぎておもしろかった」と微妙な表現をする女55歳も、「次回も絶対見たい」派だ。

さてその第7話では、一人で面談に臨んだ亜紀は、和樹が模試に来ていなかったことを知る。そして和樹と話し合おうとするが、和樹は相手にしてくれず途方に暮れる。
夫・健一については、弓子との関係が胸にひっかかり、思い悩んだ末に離婚届を手にする......
そして弓子から封筒を渡された生方(岩田剛典)は、最終的に封筒を開けてしまう。するとそこには、衝撃的な一枚の写真が入っていた......

見る者をイライラさせる『砂の塔』、圧倒的に女性が多くハマっている。
第7話ではそのイライラがますます高ずることになりそうだが、「男の目を眩ませる嘘」はしょせん「女を騙せない嘘」と見抜いているゆえか、視聴者はチャンネルを変えそうにない。
女の習性を知り尽くした老練な脚本と演出が、どこまでドラマの評価を高めるのかが見ものだ。


文責・次世代メディア研究所

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