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 ロッキング・オンが主催するアマチュア・アーティストのコンテスト、『RO69JACK』(アールオーロック・ ジャック)の季節がやってきた。選考は主にウェブサイト上で行われるが、この冬の「RO69JACK 2016 for COUNTDOWN JAPAN」の優勝アーティストは、来る12月10日(土)、渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて行われるイベント内で発表される。優勝したアーティストは、12月28日(水)~31(土)、幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホールにて開催される「COUNTDOWN JAPAN 16/17」に出演することができるという。

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ロッキング・オン・ジャパンのイベント部部長、海津亮氏


 これまでの歴代受賞アーティストは、キュウソネコカミ、東京カランコロン、plenty......等々、今もシーンの最前線で活躍している面々ばかり。新たな才能が生まれる、まさにその瞬間を目撃できる『RO69JACK』は、数あるコンテストの中で要注目の一つだ。
 そこで今回、ロッキング・オン・ジャパンのイベント部部長、海津亮氏に話を聞いた。『RO69JACK』についてはもちろん、音楽出版社であるロッキング・オン・ジャパンが、積極的にフェスを開催する意義など興味深い話もしてくれた。

RO69JACK 2016 for ROCK IN JAPAN FESTIVAL優勝アーティストフェス出演映像>>
@渋谷duo MUSIC EXCHANGE


【RO69JACK 2016 for COUNTDOWN JAPANの優勝アーティストを発表!!】
「GYAO! MUSIC LIVE」上にて生配信(12月10日15時半~配信開始を予定)>>


■ 志を持った若手のロックミュージシャンを、それを求めているユーザー/リスナーに届ける「橋渡し」的な役割を果たしたい

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2016年7月18日に行われた優勝発表イベントRO69JACK 2016 SUMNER FINAL


ー2008年から開催されている『RO69JACK』ですが、そもそもどのような趣旨でスタートしたのでしょうか。

海津:弊社ロッキング・オンが運営している『RO69』というウェブサイトを入り口として、雑誌『ロッキング・オン・ジャパン』も、弊社が企画制作するフェスも、あえてフェスもメディアと呼びますが、それらをフルに活用し、まだ世に出ていない、志を持った若手のロックミュージシャンを、それを求めているユーザー/リスナーに届ける「橋渡し」的な役割を果たしたいと思ってスタートさせました。

ー海津さんはどのような経緯でロッキング・オンに入社されたのですか?

海津:『RO69』というウェブサイトが立ち上がって、『RO69JACK』というコンテストの準備を始めるタイミングでこの会社に入社しました。もともとはアーティストのマネージメントをやっていて、その前はイベンターでしたので、フェスやプロダクションの経験があったんです。一方、ロッキング・オンは「自社発のフェス」を開始して7年目くらいで、動員も増えニーズも拡大していく一方であり、そこに専任者を置きたかったというのが、社長である渋谷(陽一)の考えだったと思います。

ー『RO69JACK』の選考アーティストは、どのような基準で決まるのでしょうか。

海津:複数の選考委員が社内にいて、みんなで段階を経てディスカッションをしながら選んでいきます。現在は二次通過が終わってウェブ選考の段階。ライブの動画も見て、そのパフォーマンスを確認し、入賞選考。その間に「リスナー投票」も開催し、そのデータを参考にしつつ入賞アーティストと優勝アーティストを決めていきます。

ー優勝アーティストは、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』や『COUNTDOWN JAPAN』に出演できるほか、賞金が授与されるそうですが、これまでの入賞アーティスト/優勝アーティストは、その後どのような活動をしているのでしょうか。

海津:1回目の優勝アーティストの一組がplentyでした(2008年冬)。選考をするにあたり、それぞれ気になるアーティストのライブを見に行ったりするんですけど、お客さんがまだ5人くらいだった彼らを、吉祥寺のライブハウスで見たのを覚えています。『RO69JACK』の優勝がキッカケになったのかは、厳密には分からないですが、そのあとプロダクションから声がかかり、全国流通盤を出してライブも重ね、セールスも上がり、今度は「優勝アーティスト枠」ではない形で、弊社のフェスに凱旋(がいせん)的に戻ってきてくれて、常連アーティストになっていった。最初からそういうすてきな出会いがありました。

ー『RO69JACK』で優勝し、フェスに出演したアーティストをオーディエンスはどのように迎えているのでしょうか。

海津:「『RO69JACK』で優勝した、ロッキング・オンのリコメンドアーティストだから、ちょっと聴いてみよう」というふうに、『RO69JACK』自体に注目してくれている方々がたくさんいらっしゃいます。そういう意味で、われわれのフェスの中でも大きなコンテンツの一つとして定着していると思いますね。

■ いろいろなアーティストが世に出ていくためのルートが今は増えている。それはすごく健全なこと


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ロッキング・オン・ジャパンのイベント部部長、海津亮氏


ー入賞アーティスト/優勝アーティストには、何か共通する音楽的要素などありますか?

海津:『RO69JACK』の傾向として「こういうアーティストをピックアップする」とか「こういうアーティストが入賞/優勝しやすい」とか、そういうことはないと思っています。共通する要素があるとすれば、やはり個々のアーティストのクオリティの高さですよね。最近優勝したアーティストで、うちのフェスに出演してくれている魔法少女になり隊と、LAMP IN TERRENだったら、音楽的にはもう全然違います。

ー確かにそうですね。応募状況はいかがでしょうか。やはり年々増えていますか?

海津:具体的な数はちょっと言いにくいのですが、2008年のスタート年と比べると、8年たった今はエントリー数も倍以上になっています。その内訳も、レベルがかなり上がっていると思います。音楽スタイルも、年々多様化してきました。最初の頃はいわゆるロッキング・オン的なアーティストが多かったし、そういうジャンルのほうが受け入れやすいと思ってエントリーされてきたと思うのですが、コンテスト自体が大きくなり、多様なアーティストが輩出されていくに従って、いろんなジャンルのアーティストからの応募があります。

ーインターネットで応募や投票ができたりということで、これまで参加しづらかったアーティストやユーザーも気楽に参加できるようになった部分は大きいのでしょうか。

海津:それはありますね。ウェブサイトの中にステージがあって、ユーザーがそれぞれ自分の自由な時間にアクセスするというイメージでしょうか。例えば通学通勤の電車の中で、スマホのサイトを開き、バンドをチェックしてくれる人もたくさんいます。一次通過発表されたら、500組前後のアーティスト全て聞いてくれる人もいますし。ライブ映像が公開されたら、その日に全てチェックしてくれる人もいるのです。

ー自分の足でライブハウスへ行って、500組前後のアーティストをチェックするなんてまず不可能ですから、そういう意味ではインターネットの力は大きいですね。

海津:はい、そう思います。これは、『RO69JACK』が先駆けということではないかもしれないですが、アーティストが世に出ていくためのルートが今は増えていますよね。ニコニコ動画やSoundCloud、YouTubeなどの発展により、優れたアーティストが世に出やすい環境が整いつつあると思っています。昔はそれこそレコード会社に認めてもらわないと、世の中に出ていけないシステムだったわけですから。今は自分で音源を作って自分でプレスして、それをライブ会場などで販売すれば、レコード会社を介さなくても世の中とつながれるようになりました。それはすごく健全で、いい時代だと思っています。そして、コンテストという形で間口を広げたことに、『RO69JACK』も貢献できているのではないかと思っています。

ーでは最後に、『RO69JACK』の楽しみ方をお願いします。

海津:新しい才能が世に出る瞬間っていうのは、やっぱり一度きりだし、その瞬間に立ち会えているということに、コンテストを運営しているわれわれも興奮するんです。それをぜひ、共有して、一緒にロックシーンの歴史の証人になってもらえたらと思います。

座右:「常にユーザー目線で発想する」

(取材・文・写真/黒田隆憲)

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