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シンガー・ソングライター・大森靖子による3作連続シングルリリース・プロジェクト『ワンダーロマンス三連福』が、12月14日発売の両A面シングル「オリオン座/ YABATAN伝説」をもってついにゴールを迎える。昨年10月に第1子男児を出産し、産休が明けたことをアピールするために今年8月から始まったこの企画。他アーティストやアイドルとのコラボも見どころのひとつとなっていたが、コラボ相手との化学反応の中で、大森自身にも"大森靖子"があらためて見えてきた。

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大森靖子、12月14日発売の両A面シングル「オリオン座/ YABATAN伝説」


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■「曲がよければライブが10倍よくなる」

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『ワンダーロマンス三連福』第3弾シングルは「オリオン座/ YABATAN伝説」


『ワンダーロマンス三連福』第3弾シングルの「オリオン座」は、センセーショナルな歌詞で知られてきた大森にしては意外なほどストレートに優しい世界観のバラードだ。

大森: 「お月さまなら『見守ってくれる』とか言うじゃないですか。でもオリオン座って、ふとしたときに空を見上げたら浮かんでいるというだけで、それ以上でもそれ以下でもないというか。何も与えてくれない、でも"ある"。歌にもそういうのがあっていいんじゃないかなと思ったんです。だから曲って普通サビに向けてメロディーラインがわざとらしくなっていく感じってあると思うんですけど、すべてが自然に流れていって、かつ覚えやすいラインにしたいと思いました」

11月18日のZEPP TOKYO公演をもって完走した全国ツアー「TOKYO BLACK HOLE TOUR」では、歌詞カードを配って観客たちと「オリオン座」を合唱した。

大森: 「歌詞が見えるように客席の電気をかなり明るくしているから、お客さんの顔がすごく見えるんです。私は人の顔をジロジロ見るのが好きなので、かなり楽しい時間です(笑)」

「YABATAN伝説」では、コント仕立ての個性的なライブで話題沸騰中の2人組アイドルユニット・生ハムと焼うどん(以下、生うどん)とコラボした。「やばやばたん、やばやばたん、、、」の連呼が頭から離れなくなるカオスな1曲だ。

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2人組アイドルユニット・生ハムと焼うどんとコラボした「YABATAN伝説」


大森: 「曲のクオリティーを上げればライブが10倍よくなるってずっと思っていたんですよ。彼女たちの今を反映する勢いとか、走りすぎちゃうところとか、何もわかってないからこそなんでも言えちゃう感じとか、そういうのを全部大事にしたいと思って作った曲です」

破天荒なキャラで知られる、生うどんらしいユニークなセリフも聞いていて楽しい曲だが、実はすべてアドリブなのだという。

大森: 「彼女たちは普段1行ずつ録るやり方でレコーディングしていたらしいんです。でもあまり彼女たちの持っているものを生かせる方法じゃないなと思って。だから今回好きにやってもらいました。緊張して黙っている2人に、私が『はい! なんか言って! なんか言って!』って。そしたら即興でいろいろセリフを言い始めて、それがやっぱり面白かったんです」

■"大森靖子"が好きな子に"音楽"が好きだと思ってほしい

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大森靖子、12月14日発売の両A面シングル「オリオン座/ YABATAN伝説」


ついにラストとなる『ワンダーロマンス三連福』。大森としてもコラボ企画を通して自身の成長を感じる部分があった。

大森: 「人とやる方がときめきがあって、すぐ曲もできるし楽しいですね。もともと楽曲提供をたくさんやっていきたいんですけど、今回は自分のシングルに入れる以上、お互い何か化学反応を起こしたいっていう気持ちがありました。小室哲哉さんとのコラボ(第2弾シングル『POSITIVE STRESS』)では、小室さんの曲に対して言葉を投げても投げても弾かれる感覚が新鮮で面白かったし。そういう経験ができて音楽的にも前に進めたんじゃないかな」

企画を通して"大森靖子"というアーティストの輪郭もあらためて見えてきた。

大森: 「ずっと自分っぽい音楽っていうのがないと思っていたんです。SPEEDとかPUFFYとか好きな90年代の音楽が根底にあって、そのメロディーに対する言葉のはめ方で新しく聞こえるっていうだけで、"自分っぽいもの"っていうのはないなと。でもコラボやカバーでも『聞いてすぐ大森靖子だってわかった』と言ってもらえて、意外とあったんだなぁって」

約1年半ぶりの全国ツアーでは、ファン層の変化を感じた。

大森: 「最近はライブ自体初めてっていう子が増えてきてくれました。音楽が好きというより、大森靖子が好きだと思って来てくれた子たちというか。そういう人たちに、音楽自体が好きだと思ってほしい気持ちもあるし、もっと楽しいものをどう見せていくか。いろんなアプローチができて楽しいツアーになりました」

しかしシングルのための楽曲制作に全国ツアー、育児と非常に多忙だったんじゃないだろうか?

大森: 「いっこのことに没入しすぎるタイプなんで、かえって育児があると楽でした。」

■"誰でもなれる神様じゃない"神様を目指して......

楽曲提供に楽しみを感じるように、もともと大森は自ら表舞台に立つことへの意欲はそれほどなく、"大森靖子"を誰かに任せられるなら任せたいとインタビューなどでも繰り返している。彼女の考える"大森靖子"とはどんな役割を負った存在なのだろう?

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大森靖子、12月14日発売の両A面シングル「オリオン座/ YABATAN伝説」


大森: 「肯定感じゃないですか? 大森靖子に触れた人に『自分でもいいんだ』って思ってほしいんです。自分の中高生時代、これこそ自分だと思える漫画も音楽もなかった。カリスマって言われているアーティストの言葉は、カリスマだから同じ生活のレベルのことを言っていない感じがして、私の身の回りじゃないなと。私の曲で『オレンジジュースにハエが落ちた』みたいな歌詞があるんですけど(『エンドレスダンス』)、それくらいの近さの曲がない感じがして」

身の回りを歌うことで、大森は聞き手に"病名"を与える。

大森: 「身近な歌詞の曲を聞けば、こういうレベルで生きていていいんだって思えるじゃないですか。腹痛とか頭痛とか症状でググッて、『それはこういう病気です』みたいに出てきたら安心するっていうか。他にもこういう人っているんだっていうか。"大森靖子"でそういう安心を与えたいっていうのがあります」

大森が最近ハマッているのが、Twitterでファンから寄せられたダイレクトメッセージを読むことだ。すべて受け付ける設定にしているのだが、送られてくるメッセージの内容は、「うちの猫かわいい」や「〇〇先輩かっこいい」といったたわいもないものから、家庭内暴力の悩みなど多岐にわたる。実は大森自身、高校時代に大好きなロックバンド・銀杏BOYZの峯田和伸に近況などをメールしていた過去がある。

大森: 「だから『別に読んでくれなくてもいいけど、誰かに送りたい』っていう気持ちはわかるんです。そういうのを受け止める役もやっていきたい。むしろそれが主な活動でいいです、歌手よりも(笑)」

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大森靖子、12月14日発売の両A面シングル「オリオン座/ YABATAN伝説」


なんだか神社や教会みたいだ。

大森: 「あはは、神社!(笑)うん、でもそれがいいよ」

"大森靖子"が、ある使命を背負ったひとつのキャラクターとなったことを彼女自身感じている。もし大森靖子の"中の人"として"大森靖子"に声をかけるとしたら?

大森: 「『誰でもなれる神様じゃない神様にならないと意味ないよ』。今ってすぐ『神』とか『尊い』とか言うじゃないですか。神がいっぱいいてインスタントだから、そんな神様になったところでしかたない。だからメーテルを目指します(笑)。メーテルは神じゃなくて"母"じゃないですか? 神は『ああしなさい、こうしなさい』っていっぱい条件を言うじゃないですか。でもメーテルは鉄郎に『機械の体なんて止めなさい』とか言わない。導くけど何も言わないんですよ。いろんな肯定がありますから。だから大森靖子はメーテルにならないといけないんじゃないですかね。......って、適当ですけど(笑)」

「肯定感を与えたい」と言っても、たったひとりのアーティストが大勢のファンひとりひとりと向き合おうとすることなんて難しいに決まっている。しかし、それを本気で目指し、実現させてしまっているあたり、いくら言動が過激でも大森靖子とは"愛"の人なんだろうと思う。あふれるほど激しい愛のエネルギーが、彼女を突き動かしている。

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大森靖子、12月14日発売の両A面シングル「オリオン座/ YABATAN伝説」



◆大森靖子(おおもり・せいこ)
1987年9月18日生まれ、愛媛県出身。2007年に弾き語りで音楽活動をスタートして、2014年にメジャーデビュー。椎名ぴかりん、アップアップガールズ(仮)、℃-uteなど近年は楽曲提供も積極的におこなっている。12月14日発売の両A面シングル「オリオン座/ YABATAN伝説」は、「オリオン座」ではカーネーション・直枝政広を、「YABATAN伝説」では大森楽曲ではおなじみの出羽良彰をサウンドプロデューサーに迎えている。
座右の銘は、「オリオン座」の歌詞から「最高は今 最悪でも幸せでいようね」。

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「オリオン座/YABATAN伝説」
2016年12月14日(水)発売

【CD ONLY】¥1,000(税抜)
M1:オリオン座
M2:YABATAN伝説
M3:君に届くな

【CD+DVD】¥2,500(税抜)
(CD)
M1:オリオン座
M2:YABATAN伝説
M3:君に届くな
(DVD)
1:オリオン座(Music Video/プライベートVer.)
2:YABATAN伝説(Music Video/DVD Ver.)
3:【LIVE】TOKYO BLACK HOLE TOUR 2016.10.15 @仙台MACANA 前編 アッパースクール

【CD+DVD(ファンクラブ限定盤)】¥3,500(税抜)
(CD)
M1:オリオン座
M2:YABATAN伝説
M3:君に届くな
(DVD)
3:【LIVE】TOKYO BLACK HOLE TOUR 2016.10.15 @仙台MACANA 後編 ダウナースクール
4:【LIVE】FC限定大森靖子の続・実験室vol.22 @新宿ロフトプラスワン より

トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。

(取材・文/原田イチボ@HEW)
(写真:トレンドニュース)

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