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アイドルブームが過熱していく中で、楽曲自体のクオリティの高さによって他との差別化を図るグループが登場したことにともない、アイドルファンの中にも楽曲を重視する人々が現れた。そういったアイドルファンは"楽曲派"と呼ばれるのだが、その楽曲派たちに今もっとも注目されているグループが"フィロソフィーのダンス"だ。

昨年7月に結成された同グループは、「Funky But Chic」をキーワードにしており、サウンド面にファンクの要素を取り入れていることが特徴。なんとプロデュースを担当しているのは、ウルフルズや氣志團、相対性理論、ナンバーガール、Base Ball Bearなどを手がけた加茂啓太郎だというから驚きだ。「本籍はアイドルに持ちつつ、全ての音楽ファンに愛されるグループを目指します」とうたうフィロソフィーのダンスとは?

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 フィロソフィーのダンス)


スマスマで話題フィロソフィーのダンスとは>>


■同じクラスでも絶対仲良くならない!? 個性豊かなメンバー

フィロソフィーのダンスは11月14日放送のフジテレビ系「SMAP×SMAP」で、アイドル好きで知られる平成ノブシコブシ・徳井健太にオススメアイドルとして紹介されたことでも話題をよんだ。11月20日に原宿アストロホールで開催した初ワンマンも満員に終わり、まさに上り調子だが、メンバーたちは「いやいや......」と謙虚な態度だ。

しかし、"楽曲派アイドル"として話題をよんでいる状況に対して、「メンバーではなく楽曲ばかりが持ち上げられている」のように不満を感じているメンバーはいないのだろうか? もともとシンガーソングライターとして活動していたリーダー・奥津マリリの考えはこうだ。

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奥津マリリ


奥津: 「楽曲という軸があるからこそ、性格の全然違うメンバー同士でもグループとして成立しているんじゃないかと思っています」

確かに、優等生な奥津マリリ、天然な佐藤まりあ、オタクキャラの十束おとは、クールな日向ハルの4人組は、同じクラスになっても友達にならなさそうな印象だ。正直にそう伝えると、全員「わかる!」と笑ってくれた。プロデューサーの加茂氏は、キャラクターを重視してメンバーを選んだそうだが、その結果がこのバラバラぶりか。それぞれの個性は歌声にも表れており、アイドルとしては異質なソウルフルな歌声が魅力の元ロックシンガー・日向ハルは語る。

日向: 「最初のころは、みんな歌い方もわりと近かったんですよ。でも1年半活動していく中で、それぞれの個性がどんどん出てきて、今こういうふうに4人違う方向に進んだんです。だから、これからもっと変わっていくんじゃないですか? お互い良い方向にタイプが離れていったらいいなと思っています」

■ファンクミュージックに戸惑い気味だったファンも......

一般的な"アイドルソング"の枠にはまらないフィロソフィーのダンスのライブでは、ファンだってひとりひとり自由な盛り上がりを見せる。

奥津: 「最初はファンの方もどう盛り上がったらいいか、迷っていたと思います。でも時を経て、MIX(アイドルライブで一般的に使われるかけ声のこと)がすべてじゃないっていう楽しみ方が浸透していったかな」

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十束おとは


十束: 「同じ曲でも、ワーッと盛り上がる人もいれば、『この人楽しんでくれているかな?』って心配になるくらいじっと聞き入ってくれている人もいる(笑)。お客さんごとの楽しみ方をステージから見る面白さがあるんですよ」

アイドルファンには聞き慣れないものだったかもしれない、ファンクな曲調もすっかり受け入れられている様子だ。

佐藤: 「私はもともと他のグループで活動していたので、そのままフィロソフィーのダンスの現場にも来てくれたファンの方が結構いるんですけど、もしかしたら、そういう方は最初楽曲に抵抗あったんじゃないかなぁ。でも今は曲が良いって言ってくれたり、応援し続けてくれているんで、受け入れてもらえたんでしょうね」

そもそものファン層が幅広いからこそ、これまでアイドルに触れてこなかった人もライブに来やすそうだ。来年3年19日には東京・WWWにてセカンドワンマンライブを開催することが決定しており、会場のキャパシティ的にもファンの間では"チケット瞬殺(即完売の意)"になることが予想されている。しかし、メンバーはけっして油断しない。

十束: 「逆に瞬殺じゃないとダメなんじゃないかな。普通アイドルってむちゃな目標に向かってファンの方と一緒に頑張っていく場合が多いし、ファンの方もそれによってグループの一員みたいな気分になれるのが楽しいと思うんですよ。でも私たちは堅実な目標を立てちゃっているので......。だからそのぶん瞬殺させて大成功させなきゃいけないと思っています。やっぱり応援していて楽しいグループだと感じてほしいから」

■アーティストではなく"アイドル"でいるために

アーティストとアイドルの境界に立つところが魅力のフィロソフィーのダンスだが、あくまで軸足はアイドル側に置いている。メンバーたちは、肩書が"アイドル"でいるために何か意識している部分があるのだろうか?

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佐藤まりあ


佐藤: 「私はオーディションのときから一番アイドルっぽいって言われてきたし、フィロソフィーのダンスの前からアイドル活動をしてきました。なので、かっこいいだけじゃなくて、かわいい面も見せていきたい。アイドルというものに対する、自分なりのこだわりやプライドは持ち続けたいです」

奥津: 「シンガーソングライターからアイドルになって、最初は『歌うところは同じなのに、なんでこんなに違うんだろう』と戸惑う部分もありました。評価の観点が違うんです。シンガーソングライターとしてステージ上では圧倒的な姿を見せつけないといけないと思っていたんですけど、アイドルの場合は、お客さんもコールとかを入れて、会場全体でひとつのライブを作っていく。そこが驚きましたけど、今はそれも込みでアイドルというものを楽しんでいます」

十束: 「他の3人は、もともとステージ慣れしているんです。でもそこに私が入ることで、不安定なグループにしちゃっているんじゃないかって悩んだ時期がありました。でも今は、それもまたアイドルだと考えています。アイドルって、やっぱりがんばっている姿に共感したり、元気をもらったりするものだから、そういう意味では、未熟な私が成長していくことでアイドルストーリーのようなものをファンの方に見せられたらいいな。だから最近は不安な気持ちも隠さずSNSに書いたりしていて。変に強がらないことが大事だと思うようになりました」

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日向ハル


日向: 「最初はアイドルらしくしなきゃって気にしていたんですけど、そうすると自分らしさがなくなると思ったんです。だから、自分のかっこいいと思うことだけをして、やりたくないことはしていません」

個性を無理やり打ち出そうとするアイドルも多い中、フィロソフィーのダンスは"楽曲"という軸を通すことで、むしろメンバーたちが素の魅力をのびのび発揮できているらしい。小細工でごまかさず、芯の部分で勝負をかける。そのためにフィロソフィーのダンスが見つけた武器が、楽曲の良さなのだ。

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(集合写真左から)十束おとは、奥津マリリ、日向ハル、佐藤まりあによる4人組アイドルグループ


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◆フィロソフィーのダンス
昨年7月に結成された、(集合写真左から)十束おとは、奥津マリリ、日向ハル、佐藤まりあによる4人組アイドルグループ。通称"フィロのス"。来年3年19日、東京・WWWにてセカンドワンマンライブを開催する予定。ファーストアルバム『FUNKY BUT CHIC』が発売中。
座右の銘は、奥津が「願いは叶(かな)う」、佐藤が「継続は力なり」、十束が「ゲームをやる前にダンス(無意識にゲーム機の電源をつけてしまうため)」、日向が「死ぬまで歌っていたい」。

(取材・文/原田イチボ@HEW

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