小倉智昭キャスターが、がん闘病の末に82歳で亡くなったタレント・大橋巨泉さんを追悼した。小倉キャスターは、大橋さんの番組にスカウトされる形で東京12チャンネル(現・テレビ東京)を退社してフリー転身し、現在の成功へとつながった。
写真:MANTAN/アフロ
7月20日、がんで闘病していた大橋さんが7月12日に急性呼吸不全のため亡くなったと報じられた。82歳だった。
同日のフジテレビ系「とくダネ!」では、大橋さん逝去の速報が入った。MCの小倉キャスターは、「巨泉さんがいなかったら、今こうやって『とくダネ!』の司会をやっていることもなかった。本当に僕の師匠で、恩人でもあった」と故人をしのんだ。
小倉キャスターは、大橋さんが亡くなったことを報道される前から知っていたそうで、訃報を聞いたときは「相当うろたえた」と明かす。「覚悟はしていた。でもまさかこんなに早くお別れが来るとは......」と吐露した。
大橋さんは病状が重くなったため今年4月から病院の集中治療室に入った。「最後はもう言葉も話せなくなってしまって。それまで巨泉さんは口うるさい人ですから、奥様にもあれこれ注文をつけていたんですが、最後は『ありがとう』しか言わなくなってね。言葉が出なくなってきたら手を見せて、(指で)『3』と『9』で『サンキュー』って。奥様がおっしゃっていた」と明かした。
また他にも大橋さんの家族から聞いたエピソードとして、大橋さんが「ゴルフもできない、ワインも飲めない、原稿も書けない。俺は生きていてもしょうがない」とこぼしたが、弟から「だからといって簡単に別れるわけにはいかない」と言われて、「そうか......」と聞き入れたことも明かした。
(文/原田美紗@HEW)