日本初のドローンレース番組はヒヤヒヤの連続? 誰もが"世界一"を狙える夢世界/<視線の先インタビュー>
2016/7/21 10:30
2016年6月11日、12日、仙台で行われたドローンレースの大会「Japan Dron Nationals」は約2,000人が押し寄せる一大イベントとなった。世界ではすでに賞金総額が1億円を超えるなど、まさに話題沸騰中のドローンレースを、ここ日本でエキストリームエンターテインメントにしようとプロたちが集まっていたのだ。
日本のドローンレースに未来はあるのか、今回のドローンレースの裏側を、エンターテイメントのプロたちに聞いた。
バックナンバー:世界ではすでに賞金総額1億円規模! ついに日本にやってきたドローンレース時代/<視線の先インタビュー>
===================================
インタビュー参加者:
JDRA 小寺悠さん
日本ドローンレース協会(JapanDroneRacingAssociation)代表理事
"日本発、世界一のFPVドローン レース"を追求し、エキシビションドローンレースを開催。
TBS 石井大貴さん
6/11、12 仙台で開催された「JAPAN DRONE NATIONALS」の模様を「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」として、7/23にBS放送。本件の番組プロデューサー。
BIGFACE (制作会社) 土屋大路さん
上記番組映像ディレクター
GYAO 栗尾和真さん
編成本部 本部長
===================================
TV放送決定!「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」>>
「名場面集」「選手紹介」ほかドローンTV 特集はこちら>>
―― まず皆さんがドローンレースをコンテンツにしようと思った経緯を教えてもらいたいのですが。
GYAO栗尾さん:新しいコンテンツを開拓したいという考えは常にあって、小寺さんと知り合い、すぐに一緒にやろうとなりました。その後、石井さんに「TBSチームとして協力できるかもしれない」とおっしゃっていただき、今回の取り組みがトントンと決まっていきました。
JDRA小寺さん:本当に短期間で、走りながら形が決まっていきましたよね。
―― 皆さん、ドローンレースを見た瞬間に、「エンターテインメントになる」と感じたということでしょうか?
TBS石井さん:アメリカにドローンのスピードレースのベンチャー企業がありまして、14人のパイロットが賞金を稼ぎながらドローンレースだけで生計をたてているという事実を知り、まず衝撃を受けました。あと何といってもレース映像のド迫力ですね。ドローンに搭載されたカメラの映像が、まるでスターウォーズを現実にしたようでした。あまりにも臨場感にあふれていて、これは何かやりたい!と。
GYAO栗尾さん:私は、森の中をすり抜けていく映像を見たのが最初でしたね
JDRA小寺さん:栗尾さんの言う森林の映像がドローンレースの発祥だったと言われています。あれはただドローン同士の追いかけっこだったわけですけど。あの動画が世界的にバズって、今までのラジコン愛好者が一気にドローンレースというものに熱狂しました。
ドローンレースの発祥とも言われる、森林を駆け巡るドローン映像>>
TBS石井さん:小寺さんから最初に話をいただいた時、一緒に日本のレースを見に行ったんです。けれど正直、ぱっとしなかった。そこで小寺さんと話合い、理想を組み立て、一緒にやるんだったら、必要なクオリティを守ってやっていこうっていう話をしたんです。そこでクオリティの高いものといったら、やっぱりビックフェイスさんだろうと。
BF土屋さん:ありがたいお話です。でも正直言うと、これまできちんとした形でドローンレースを撮影したことがある人が日本にいなかったんです。テレビ収録をするのも恐らく初めてだと思います。日本にはホームビデオで一般の方が撮ったような映像しかなくて、やはり海外の映像を見たときに、クオリティと予算のかけ方に圧倒されました。じゃあ日本では何ができるんだろうと。正直当日まで不安でしたね(笑)。
■アメリカのドローンレースも実はまだまだ開発途上?
TBS石井さん:アメリカのドローンレースも視察に行ったんです。でもアメリカも興行として成立していないというか、ああ、これはかっこいい映像を作るための大会だなというのが分かった。要はプレス発表会みたいなものだったんです。メディアの人たちを100人くらい集めて、生でドローンが飛んでいるところを見られるのは、たった5メートル幅の間隔しかないので臨場感も何もない。全体を見渡せないのは、興行として収益を生み出すモデルじゃありませんでした。
JDRA小寺さん:今回の仙台大会のことを世界のドローン関係者に報告したら、すごい反響があった。まず1,766人という動員数。アメリカのレースも集まるのは100人程度なんです。ちょっとしたバスケットの試合規模よりも大きいということで驚いていた。試合の様子を見て「こんなものを作るなんて日本はやっぱり凄い」と。
JDRA小寺さん:大会が終わった後に、クチコミで広がり「こんなにすごいんだったら行けばよかった」と言われました。前例がないので、事前になかなか伝わらないもので。でもそう言ってもらえたのは、大成功だったんだと思っています。ビックフェイスさんの演出には僕も度肝を抜かれました。
■ドローンは人類が願った、飛びたいという夢
―― どこに度肝抜かれたんですか?
JDRA小寺:演出全てですね。会場全体を薄暗くしてスモークをたいて雰囲気を作ったり、見に来た方が一瞬で「おっ!」となる。軽い気持ちで来た人が「これはすごいものだ」と言う反応をしているのが、随所に見受けられました。
GYAO栗尾さん:今回が初めての国内レース。レースの素材もまだ無いのに、土屋さんよくオープニング映像を作りましたよね(笑)。
―― どんな映像だったんですか?
土屋さん:人類の進化と、飛行の進化と、そして人類が新たに手に入れたのがドローンの世界なんだと言う、ストーリーです。
~ドローンナショナルズとは~「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」>>
■「なぜ今さらドローンをやる必要があるのか」、その答え
TBS石井さん:世間の方たちは、「何で今さらドローンをエンターテインメントでやるのか」と思うかもしれません。でもやっぱりあのオープニング映像を見た時に、再認識しました。誰もが飛びたいと思ったけど飛べなかった。エアレースだって誰もができるわけじゃない。でもドローンだったら誰でもできるんです。誰でも空を飛ぶことができる。空からの視点を手に入れられる。その一点だけで伝わるんじゃないかと最近思うようになりました。
BF土屋さん:若い子はゲームみたいで面白いって言うんです。昔ながらのラジコン飛行機から入ってくる人もいます。そういう世代と、ゲーム感覚で入ってくる世代がいて、僕が感じたのはゲームでもないし、スポーツでもない、新たなジャンルだというのをすごく思ったんです。eスポーツ(格闘ゲームなどの競技性の高いゲームがエレクトリック・スポーツと呼ばれる)も今世界で人気ありますもんね。
GYAO栗尾さん:偏ったイメージだと、無人「偵察機」みたいな印象もありますよね(笑)。ドローンレースをエンターテインメントとして成功させれば、固定化した日本のドローンのイメージを変えられるかもしれないというのは、みんな思ってる。未来を感じる、もっとワクワクする身近なものにしたい。
■初めてのコンテンツだからこそのヒヤヒヤ感
BF土屋さん:予選の段階では、もしかしたらまずいかもしれないと言うのはちょっと頭をよぎったんです。
―― なぜですか?
BF土屋さん:やはりパイロットのレベルがまちまちだったので、まともに飛ばすことさえできない人もいたんです。でも一方でトップレベルのパイロットがすごいタイムを出すと歓声が上がるんです。そこでやっぱりこれはいけるんじゃないかと思いました。観客の方は、どちらも楽しんでいるようでした。
GYAO栗尾さん:会場のみなさんも、何本も何本もレースを見ていくとパイロットに感情移入していくんですね。最終レースまでには、観客にもいろいろな感情が生まれている。その中で、ちょっとここでは言えない本当に衝撃的な結末を迎えるんですけど。それには会場が異様な盛り上がりをみせました。
―― 感情移入してしまうと言う事は観客がパイロットを認識し始めるわけですか?
GYAO栗尾さん:そうですね、パイロットの持ってるテクニックやキャラが頭に入ってきて、この人とこの人がぶつかったときに何かドラマが生まれるんだろうという期待感が生まれてくるんです。
■開始5秒 飛んでるドローンがいなかった事件
TBS石井さん:今回の見どころは2つあると思います。1つ目はパイロット同士の新旧対決。あえて旧っていうのはラジコンヘリから入ってきた人たち。これは譲れないわけじゃないですか。俺は俺の腕の磨き方をこれまでずっとしてきたんだと言う人たちと、本当にここ半年やここ1年でドローンだけをやってきた若者。このプライドのぶつかり合いみたいなのがすごく面白いなって。
2つ目は、本線の最初のレースです。観客もどんなものを見せてくれるのかと期待して座ってるわけです。ハラハラドキドキ、それでスタートして5秒ぐらいですかね、誰も走ってなかった(笑)。みんなスタートのゲートに激突しちゃって1台も走らなかったっていうのがあって、これ大丈夫か?ってなったんです。僕も各分野の見識者や偉い人たちを連れて来ていたのに、全く伝わらないと言うこの悲しさ(笑)。本当に可能性があるものなのに。
TBS石井さん:解説とゲストのFUJIWARAの2人もこの瞬間、言葉を失っていましたね(笑)。ヒヤヒヤしました。
GYAO栗尾さん:芸人さんですら困ると言う、突然のハプニング(笑)。
TBS石井さん:モニターにぶち当たったドローンもありました。
JDRA小寺さん:1日目の予選で、ドローンがフラフラと急上昇して、会場天井のLEDにぶつかっちゃった。会場の方が、あそこにぶつかったのは初めてです、初めてLEDパネルの交換をしたと言っていました(笑)。
TBS石井さん:保険入っててよかったですね(笑)。
BF土屋さん:今回面白かったのは、取材をしたあるパイロットが、「僕は他のスポーツでは世界で1番になることができない。でもドローンだったら今ならなれるかもしれない。」って言っていたんです。そういう可能性があるジャンルなんです。もしかしたら今始めた人も、1年後に世界大会で優勝して数千万円を稼げるかもしれない。すごい夢がありますよ。
まるで自分が操縦しているかのような迫力映像。最高時速100kmで繰り広げる国内最大級のドローンレース「JAPAN DRONE NATIONALS」の模様を、BS-TBS 7/23(土)よる11:30~ CS-TBS 8/27(土)あさ8:30~、8/31(水)よる10:30~放送。「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」をお見逃しなく。
7月24日(土)0時より、GYAO!にて同番組を無料配信。
GYAO!「ドローンTV 特集はこちら」>>
~選手紹介~「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」>>
~名場面集~「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」>>
トレンドニュース×ドローンプロジェクト インタビュー映像Vol.2>>
(取材・文/トレンドニュース)
トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。
日本のドローンレースに未来はあるのか、今回のドローンレースの裏側を、エンターテイメントのプロたちに聞いた。

TV放送決定!「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」
BS-TBS 7/23(土)よる11:30~ CS-TBS 8/27(土)あさ8:30~、8/31(水)よる10:30~
BS-TBS 7/23(土)よる11:30~ CS-TBS 8/27(土)あさ8:30~、8/31(水)よる10:30~
バックナンバー:世界ではすでに賞金総額1億円規模! ついに日本にやってきたドローンレース時代/<視線の先インタビュー>
===================================
インタビュー参加者:

JDRA 小寺悠さん
日本ドローンレース協会(JapanDroneRacingAssociation)代表理事
"日本発、世界一のFPVドローン レース"を追求し、エキシビションドローンレースを開催。
TBS 石井大貴さん
6/11、12 仙台で開催された「JAPAN DRONE NATIONALS」の模様を「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」として、7/23にBS放送。本件の番組プロデューサー。
BIGFACE (制作会社) 土屋大路さん
上記番組映像ディレクター
GYAO 栗尾和真さん
編成本部 本部長
===================================
TV放送決定!「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」>>
「名場面集」「選手紹介」ほかドローンTV 特集はこちら>>

ドローンレースでは、パイロットは機体から送られてくる映像を頼りに操縦する
―― まず皆さんがドローンレースをコンテンツにしようと思った経緯を教えてもらいたいのですが。

株式会社GYAO 編成本部本部長 栗尾和真さん
GYAO栗尾さん:新しいコンテンツを開拓したいという考えは常にあって、小寺さんと知り合い、すぐに一緒にやろうとなりました。その後、石井さんに「TBSチームとして協力できるかもしれない」とおっしゃっていただき、今回の取り組みがトントンと決まっていきました。
JDRA小寺さん:本当に短期間で、走りながら形が決まっていきましたよね。
―― 皆さん、ドローンレースを見た瞬間に、「エンターテインメントになる」と感じたということでしょうか?

TBS石井さん:アメリカにドローンのスピードレースのベンチャー企業がありまして、14人のパイロットが賞金を稼ぎながらドローンレースだけで生計をたてているという事実を知り、まず衝撃を受けました。あと何といってもレース映像のド迫力ですね。ドローンに搭載されたカメラの映像が、まるでスターウォーズを現実にしたようでした。あまりにも臨場感にあふれていて、これは何かやりたい!と。
GYAO栗尾さん:私は、森の中をすり抜けていく映像を見たのが最初でしたね
JDRA小寺さん:栗尾さんの言う森林の映像がドローンレースの発祥だったと言われています。あれはただドローン同士の追いかけっこだったわけですけど。あの動画が世界的にバズって、今までのラジコン愛好者が一気にドローンレースというものに熱狂しました。
ドローンレースの発祥とも言われる、森林を駆け巡るドローン映像>>
TBS石井さん:小寺さんから最初に話をいただいた時、一緒に日本のレースを見に行ったんです。けれど正直、ぱっとしなかった。そこで小寺さんと話合い、理想を組み立て、一緒にやるんだったら、必要なクオリティを守ってやっていこうっていう話をしたんです。そこでクオリティの高いものといったら、やっぱりビックフェイスさんだろうと。

株式会社BIGFACE土屋大路さん
バラエティやスポーツを始め数多くのテレビ番組を制作。今回のレース大会の会場演出までも手掛けた
バラエティやスポーツを始め数多くのテレビ番組を制作。今回のレース大会の会場演出までも手掛けた
BF土屋さん:ありがたいお話です。でも正直言うと、これまできちんとした形でドローンレースを撮影したことがある人が日本にいなかったんです。テレビ収録をするのも恐らく初めてだと思います。日本にはホームビデオで一般の方が撮ったような映像しかなくて、やはり海外の映像を見たときに、クオリティと予算のかけ方に圧倒されました。じゃあ日本では何ができるんだろうと。正直当日まで不安でしたね(笑)。
■アメリカのドローンレースも実はまだまだ開発途上?

番組プロデューサー TBS 石井大貴さん
TBS石井さん:アメリカのドローンレースも視察に行ったんです。でもアメリカも興行として成立していないというか、ああ、これはかっこいい映像を作るための大会だなというのが分かった。要はプレス発表会みたいなものだったんです。メディアの人たちを100人くらい集めて、生でドローンが飛んでいるところを見られるのは、たった5メートル幅の間隔しかないので臨場感も何もない。全体を見渡せないのは、興行として収益を生み出すモデルじゃありませんでした。

日本ドローンレース協会(JDRA)代表理事 小寺悠さん
JDRA小寺さん:今回の仙台大会のことを世界のドローン関係者に報告したら、すごい反響があった。まず1,766人という動員数。アメリカのレースも集まるのは100人程度なんです。ちょっとしたバスケットの試合規模よりも大きいということで驚いていた。試合の様子を見て「こんなものを作るなんて日本はやっぱり凄い」と。

JDRA小寺さん:大会が終わった後に、クチコミで広がり「こんなにすごいんだったら行けばよかった」と言われました。前例がないので、事前になかなか伝わらないもので。でもそう言ってもらえたのは、大成功だったんだと思っています。ビックフェイスさんの演出には僕も度肝を抜かれました。
■ドローンは人類が願った、飛びたいという夢
―― どこに度肝抜かれたんですか?
JDRA小寺:演出全てですね。会場全体を薄暗くしてスモークをたいて雰囲気を作ったり、見に来た方が一瞬で「おっ!」となる。軽い気持ちで来た人が「これはすごいものだ」と言う反応をしているのが、随所に見受けられました。
GYAO栗尾さん:今回が初めての国内レース。レースの素材もまだ無いのに、土屋さんよくオープニング映像を作りましたよね(笑)。
―― どんな映像だったんですか?
土屋さん:人類の進化と、飛行の進化と、そして人類が新たに手に入れたのがドローンの世界なんだと言う、ストーリーです。
~ドローンナショナルズとは~「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」>>
■「なぜ今さらドローンをやる必要があるのか」、その答え
TBS石井さん:世間の方たちは、「何で今さらドローンをエンターテインメントでやるのか」と思うかもしれません。でもやっぱりあのオープニング映像を見た時に、再認識しました。誰もが飛びたいと思ったけど飛べなかった。エアレースだって誰もができるわけじゃない。でもドローンだったら誰でもできるんです。誰でも空を飛ぶことができる。空からの視点を手に入れられる。その一点だけで伝わるんじゃないかと最近思うようになりました。
BF土屋さん:若い子はゲームみたいで面白いって言うんです。昔ながらのラジコン飛行機から入ってくる人もいます。そういう世代と、ゲーム感覚で入ってくる世代がいて、僕が感じたのはゲームでもないし、スポーツでもない、新たなジャンルだというのをすごく思ったんです。eスポーツ(格闘ゲームなどの競技性の高いゲームがエレクトリック・スポーツと呼ばれる)も今世界で人気ありますもんね。
GYAO栗尾さん:偏ったイメージだと、無人「偵察機」みたいな印象もありますよね(笑)。ドローンレースをエンターテインメントとして成功させれば、固定化した日本のドローンのイメージを変えられるかもしれないというのは、みんな思ってる。未来を感じる、もっとワクワクする身近なものにしたい。
■初めてのコンテンツだからこそのヒヤヒヤ感
BF土屋さん:予選の段階では、もしかしたらまずいかもしれないと言うのはちょっと頭をよぎったんです。
―― なぜですか?
BF土屋さん:やはりパイロットのレベルがまちまちだったので、まともに飛ばすことさえできない人もいたんです。でも一方でトップレベルのパイロットがすごいタイムを出すと歓声が上がるんです。そこでやっぱりこれはいけるんじゃないかと思いました。観客の方は、どちらも楽しんでいるようでした。
GYAO栗尾さん:会場のみなさんも、何本も何本もレースを見ていくとパイロットに感情移入していくんですね。最終レースまでには、観客にもいろいろな感情が生まれている。その中で、ちょっとここでは言えない本当に衝撃的な結末を迎えるんですけど。それには会場が異様な盛り上がりをみせました。
―― 感情移入してしまうと言う事は観客がパイロットを認識し始めるわけですか?
GYAO栗尾さん:そうですね、パイロットの持ってるテクニックやキャラが頭に入ってきて、この人とこの人がぶつかったときに何かドラマが生まれるんだろうという期待感が生まれてくるんです。
■開始5秒 飛んでるドローンがいなかった事件

TBS石井さん:今回の見どころは2つあると思います。1つ目はパイロット同士の新旧対決。あえて旧っていうのはラジコンヘリから入ってきた人たち。これは譲れないわけじゃないですか。俺は俺の腕の磨き方をこれまでずっとしてきたんだと言う人たちと、本当にここ半年やここ1年でドローンだけをやってきた若者。このプライドのぶつかり合いみたいなのがすごく面白いなって。
2つ目は、本線の最初のレースです。観客もどんなものを見せてくれるのかと期待して座ってるわけです。ハラハラドキドキ、それでスタートして5秒ぐらいですかね、誰も走ってなかった(笑)。みんなスタートのゲートに激突しちゃって1台も走らなかったっていうのがあって、これ大丈夫か?ってなったんです。僕も各分野の見識者や偉い人たちを連れて来ていたのに、全く伝わらないと言うこの悲しさ(笑)。本当に可能性があるものなのに。
TBS石井さん:解説とゲストのFUJIWARAの2人もこの瞬間、言葉を失っていましたね(笑)。ヒヤヒヤしました。
GYAO栗尾さん:芸人さんですら困ると言う、突然のハプニング(笑)。
TBS石井さん:モニターにぶち当たったドローンもありました。
JDRA小寺さん:1日目の予選で、ドローンがフラフラと急上昇して、会場天井のLEDにぶつかっちゃった。会場の方が、あそこにぶつかったのは初めてです、初めてLEDパネルの交換をしたと言っていました(笑)。
TBS石井さん:保険入っててよかったですね(笑)。
BF土屋さん:今回面白かったのは、取材をしたあるパイロットが、「僕は他のスポーツでは世界で1番になることができない。でもドローンだったら今ならなれるかもしれない。」って言っていたんです。そういう可能性があるジャンルなんです。もしかしたら今始めた人も、1年後に世界大会で優勝して数千万円を稼げるかもしれない。すごい夢がありますよ。

小寺さんが運営したJapan Drone Nationalsの会場。日本最大のドローン大会は、ハワイで行われる
世界大会World Drone Racing Championshipsの予選大会となる
世界大会World Drone Racing Championshipsの予選大会となる
まるで自分が操縦しているかのような迫力映像。最高時速100kmで繰り広げる国内最大級のドローンレース「JAPAN DRONE NATIONALS」の模様を、BS-TBS 7/23(土)よる11:30~ CS-TBS 8/27(土)あさ8:30~、8/31(水)よる10:30~放送。「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」をお見逃しなく。
7月24日(土)0時より、GYAO!にて同番組を無料配信。
GYAO!「ドローンTV 特集はこちら」>>
~選手紹介~「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」>>
~名場面集~「最強・最速は誰だ!?ドローンレース日本頂上決戦!!」>>
トレンドニュース×ドローンプロジェクト インタビュー映像Vol.2>>
(取材・文/トレンドニュース)
トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。