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数分間のレースで数億円ものお金が動く競馬界。しかし、実際にレースに出場したジョッキーが手にできる賞金は、獲得賞金のうちパーセンテージでいうとほんのわずかな金額なんだとか。今回は、抜群の判断力に定評のある北村友一、JRA現役最年少の31歳で調教師の資格を獲得した田中博康、昨年に自己最多となる年間50勝を達成した大野拓弥といった競馬界の3名のジョッキーに、賞金配分から、まるで"刑務所"のようだという競馬学校の話まで聞かせてもらった。

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 左から北村友一氏、田中博康氏、大野拓弥氏)


■ジョッキーの年収は簡単にわかる!?

5%でもスゴイ! ジョッキーの収入事情>>


北村: 「ジョッキーは、獲得した賞金のうち5%しかもらえません。その他のお金は、馬主さんに80%、調教師さんに10%、担当の厩(きゅう)務員さんに5%です」

田中: 「ジョッキーはパーセンテージ低いですけど、そのぶん乗ろうと思えば数は乗れますからね」

大野: 「僕はこの前G1(最もランクの高いレース)で1億円の賞金を獲得したんですが、手元に入ってきたのは500万円くらいでした」

北村: 「でもすごいですよね。5%で500万円って。2分くらいで500万円のお金を稼げるわけですから。でも、そう考えると賞金が3億円のジャパンカップでは馬主さんに2億4,000万円のお金が入りますね」

田中: 「ジョッキーがもらえるお金としては、賞金以外だとレースに参加するともらえる騎乗手当があります。これは競馬会から出るもので、その中からいろいろ差し引かれますが、一律4万円です」

北村: 「年間の賞金総額も騎乗回数も公表されるので、計算したら僕らの年収はバレちゃうんです(笑)」

ジョッキーが馬券を買うと的中率は?>>


■体重オーバーで競馬学校を退学!?

倍率20倍以上! 調教師試験の内容とは>>


北村: 「競馬学校は刑務所みたいな場所です(笑)。全国に1カ所だけしかなくて、入学条件は中卒以上の経歴で20歳未満の人になるんですけど、だいたいみんな中学校を出てすぐ入ります。3年間通うことになるので、もう全寮制の高校みたいな感覚ですね」

田中: 「だいたい一学年に5人から10人くらいしかいなくて、僕らのときは10人でした。マックスのときは500人から600人くらいが受けに来て、10人ほどしか受からなかったみたいです」

北村: 「試験は筆記と面接、スポーツテストみたいなものがあって、スポーツテストでは反復横跳びとか懸垂をやりました。2次試験は4泊5日で行われて、生活態度を見るために言動も監視されていました。それから体重も規定があって、入学するときに43キロ、1年生のときに45キロ、2年生で46キロまでと決まっています。それを超えたら退学もあって、実際に体重オーバーで退学した人もいました。学校には鬼教官が多かったです(笑)」

田中: 「1年生は寮の外では絶対走らなきゃいけないっていうルールもありました。外にいる間はずっと走りっぱなしでないといけなくて、外で歩いているところを見つかると怒られるんです。始まりは学校側からの指示なのか先輩からの指示なのかわからないんですけど、みんな外に出たときはずっと走っていました。あとお菓子は1週間に900キロカロリー以内っていうルールもありました」

北村: 「それめっちゃつらかったです。お菓子は外出を許された時間に外に行って買ってくるんですけど、全部後ろに書いてあるカロリーを見て選んで、寮に帰ってきたらカロリーを全部書き出すんです。しかもお菓子はいつでも自由に食べられるわけじゃなくて、お菓子を入れておく用の"お菓子ロッカー"に入れるんです。夜の19時半から21時までの間だけ、ロッカーから出して食べられるっていう規則でした」

■やっぱりジョッキーは馬肉を食べない?

9割以上のジョッキーが食べたことがない物>>


北村: 「ジョッキーはだいたい馬と意思疎通ができます! 具体的にどうやって馬の感情を読み取るのかというと、馬の耳を見るんです。馬の耳がどっち側に向いているかで、そのときに馬が何に興味を示しているのかがわかります。馬に乗っているときに馬の耳が自分側に向いていたらこっちに興味を持ってるな、とか、逆に違う方向に向いていたら別のものに意識が向いてるな、みたいな。それにもういっぱい馬を見ているので、初めて会った馬も含めて、どの馬でもだいたい何を考えているのかは伝わってきます。『悪いこと考えてるな』とか(笑)」

大野: 「わかるね。雰囲気で」

田中: 「あとジョッキーあるあるで言えば、馬刺しは食べない人のほうが多い」

北村: 「確かにあんまり食べる人は見たことないです。というか馬を食べるのは嫌ですね。自分で食べないとしても、他の人が馬を食べているのを見るのもなんかねぇ......」

大野: 「僕は馬刺し好きです! おいしいです。熊本で食べたりとか。競走馬とはまた別ものだと思っています」

北村: 「ジョッキーで馬食べるなんて人、初めて聞きましたよ(笑)」


まさかジョッキーで馬を食べる人がいたとは......。競馬界には意外と知らないことも多く、知れば知るほど面白いことばかり。これを機会にいろいろ調べてみても面白いかも!

その他の出演番組>>

・ジョッキーが馬と意思疎通を図る方法
・万馬券を出した時のジョッキーの心境
・調教師とジョッキーの収入の違いとは
・外国人ジョッキーの自由過ぎる振る舞い
・現役ジョッキーが語る落馬の恐怖とは

◆北村友一(キタムラユウイチ)
1986年10月3日生まれ。滋賀県出身。デビューから約10年となり、現在も抜群の判断力で勝ち星を増やしている。

◆田中博康(タナカヒロヤス)
1985年12月5日生まれ。埼玉県出身。2016年にJRA現役最年少となる31歳の若さで調教師の資格を獲得した。

◆大野拓弥(オオノタクヤ)
1986年9月8日生まれ。埼玉県出身。2016年には自己最多となる50勝を達成した。

(取材・文/木村彩乃@HEW

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