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第40回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞するなど、注目を集める若手女優・杉咲花。そんな彼女の最新作『無限の住人』(4月29日公開)では、親の敵討ちのために不死の体を得てしまった木村拓哉演じる万次(まんじ)を用心棒に雇い、報復に燃える女性・凜(りん)を力強く、そしてはかなく演じた。初めての三池組、そして木村拓哉との対峙(たいじ)――「俳優としてめちゃくちゃいい経験になった」と語った杉咲に話を聞いた。

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女優・杉咲花=木村拓哉主演『無限の住人』(4月29日公開)


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■漫画で参考にしたい表情の絵を台本に貼っていました

――本作で演じた凛という役柄についてどんなアプローチ方法をされたのでしょうか?

杉咲: 三池(崇史)監督と初めてお会いしたとき「原作をリスペクトしたい」とおっしゃられていたんです。漫画の実写化ということで、私もまずはしっかり原作を読むこと。そして自分の中で参考にしたいと思った凛の絵や表情があったら、コピーして台本に貼ったりしてイメージを膨らませていきました。

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木村拓哉演じる万次と杉咲花演じる浅野凜『無限の住人』(4月29日公開)


――時代劇ということも役作りに、なにか影響はありましたか?

杉咲: 殺陣や所作の稽古は1~2カ月ぐらい練習をしました。自然の動きが現代と違うので、まずはそうした不安要素を取り除くことを意識しました。それができてこそ、やっとスタートラインに立てると思っていたんです。

――凛という女の子の境遇はどのように捉えて臨まれたのでしょうか?

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杉咲花演じる浅野凜『無限の住人』(4月29日公開)


杉咲: 親が殺されてしまうシーンは、凛の背負っているものを表現する上で、非常に大事なことだと思っていました。でも原作ではあまり描かれていないので、よりどころという意味ではとても不安だったのですが、しっかり自分の中で想像しようと心がけました。あとは現場に入って木村さんとしっかり向き合うことが一番大事だと思って臨みました。

■木村さんとの共演は勉強になることが多かった

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女優・杉咲花=木村拓哉主演『無限の住人』(4月29日公開)


――木村さんとしっかり向き合うことを大切にされたとのことですが、木村さんは杉咲さんがいたからこそ、ぶれずに万次を演じることができたと仰っていました。

杉咲: その思いは私も全く同じで、現場で木村さんがしっかりと向き合ってくださったので、不安を取り除くことができました。

――具体的にはどんなことをしていただいたのですか?

杉咲: カメラに自分が映っていないときでも、コートを脱いで私の目線に万次さんとしていてくださり、けがをしていても、お芝居や立ち回りをしてくださいました。そういったことに何度助けていただいたか分かりません。
――木村さんから得ることは多かったですか?

杉咲: 今回初めてご一緒させていただくということで、どんな方なのだろうと思っていたのですが、誰に対しても敬意を持って接する方でした。現場でのたたずまいも含め、人としてもとても勉強になることが多かったです。

■三池組は大変だけれど、とっても居心地がいい現場!

――三池監督との現場はいかがでしたか? あまり俳優さんに細かい演出をされないとお聞きしましたが。

杉咲:私はまだ経験も少ないですし、三池監督に言っていただいた言葉は、私の中にスッと落ちていきました。

――三池監督の現場は過酷だと聞きますが、実際はいかがでしたか?

杉咲: とても大変なこともありましたが、楽しい思い出の方が多いです。私が演じた凛は穏やかなシーンがあまりなかったので、どこか張り詰めた感じがあり、演技をする上でも集中力が必要なシーンがありました。でもどんなシーンでもスタッフさんがとてもいい雰囲気を作ってくださる現場だったので、とっても居心地がよかったです。

――とても大きな作品で、ヒロインという立ち位置。プレッシャーはありませんでしたか?

杉咲: ないと言ったらうそになりますが、プレッシャーを感じると自分はいい方向に進まないので、意識しないようにしていました。

■人の体温や生臭さがあふれた映画

――出来上がった作品をご覧になってどんな感想を持ちましたか?

杉咲: 撮影しているときに、人の体温や生臭さを感じていたのですが、完成した映画をみて、その感覚が鮮明に蘇(よみがえ)ってきました。撮影が終わってから自分の中に積み重なっていた感情の層が全部引き剥がされて戻ってきた感覚でした。すごい迫力で、すごい映画になっていました。
――2016年は日本アカデミー賞最優秀助演女優賞や新人俳優賞をはじめ、映画賞を数多く受賞されましたね。

杉咲: 作品を重ねるごとに得るものがありますし、反省点も見つかります。現場に入って演技をして、映画が完成して、皆さんに観ていただいて、また役作りが始まって......という繰り返しなので、どこか時間が進んでいることを忘れてしまいます。でも、こうして賞をいただいたりするとハッとすることがあります。これからも自分にできることを最大限発揮できたらと思っています。楽しめることも、苦しむことも大切な経験だと思っているので、バランスよくやっていきたいです。

――『無限の住人』に参加して得られたことは?

杉咲: 三池組に関われたことは俳優としてとてもいい経験になりました。自分の中でも誇りに思いますし、参加させていただけて幸せでした。あとは木村さんに教わったことがたくさんあったので、これからも忘れずに頑張っていきたいです。

(取材・文・撮影:磯部正和)

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女優・杉咲花=木村拓哉主演『無限の住人』(4月29日公開)


杉咲花(すぎさき・はな)
1997年10月2日生まれ、東京都出身。2013年放送の連続ドラマ『夜行観覧車』で注目を集めると、2014年公開のアニメ映画『思い出のマーニー』で眼鏡の女の子・彩香の声を演じ話題に。その後も『トイレのピエタ』(15年)、『愛を積むひと』(15年)、『湯を沸かすほどの熱い愛』(16年)、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(16年)などの話題作に出演し、その演技力は高い評価を受けている。


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