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三池崇史監督&木村拓哉がタッグを組んだ映画『無限の住人』(4月29日公開)。木村拓哉演じる、死ぬことを許されない「無限の体」を得てしまった伝説の人斬り・万次(まんじ)が、運命によって引き寄せられた少女・凜(りん)の敵討ちの用心棒として、壮絶な戦いに挑むアクション・エンタテイメントだ。

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主人公・万次のヘアメイクを担当した酒井啓介氏=木村拓哉主演『無限の住人』(4月29日公開)


トレンドニュースでは、本作を支える技術者たちのインタビューを連載。それぞれの視点から『無限の住人』の魅力をお届けする。
第4回は、本作の主人公・万次のヘアメイクを担当した酒井啓介さんに「人間臭さをどれだけ発せられるか」というコンセプトで取り組んだキャラクター作りへの思いや、木村拓哉という人物の魅力について聞いた。

【予告編映像】主演・木村拓哉、監督・三池崇史 映画『無限の住人』>>


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―― 三池組でのお仕事は初めてですか?

酒井: そうですね。「アイ'ム ホーム」(2015年・テレビ朝日)というドラマで木村さんとご一緒させていただいたのですが、そのときの縁で、今回の映画では木村さんから誘っていただいたんです。

―― 木村さんが演じる万次のヘアメイクを担当されるということで、最初はどんな印象を持ちましたか?

酒井: 率直に楽しみでした。世界観がハードなので、そういうテイストの作品の木村さんを見たことがなかったので、純粋に楽しみで仕方が無かったです。

■ "万次ならではの人間臭さ"をどう形作るか

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主演・木村拓哉、監督・三池崇史 映画『無限の住人』(4月29日公開)


―― どのようなコンセプトで万次を形作っていこうと思ったのでしょうか?

酒井: 不死身の男で、何十年も生き続けている男を、どういった質感で魅せるのかということを考えました。木村さんという素材をどこまでフラットにして、周囲とは違う"万次ならではの人間臭さ"を発することができるかという部分ですね。

―― 木村さんとはどんなお話をされたのでしょうか?

酒井: 最初は特になかったですね。「よろしく」「任せます」みたいな感じで。撮影をしていく中で相談するようになって、「目に赤を入れてみよう」とか「血の涙にしてみよう」とか細かいことを楽しみながらやっていきました。全体の質感についても、最初は普通の人で、途中不死身になってからは、ザラつかせた感じをより強調しました。

―― 木村さんは途中、片目になりますが、あれは大変だったのではないでしょうか?

酒井: そうですね。片目をつぶした状態で、早朝から深夜まで十何時間もあの状態でいるのはとてもシビアだった思います。ただ特殊メイクにかなりの時間を要するので、その部分はしょうがないんです。でも片目で殺陣をやるのは、距離感を含めてすごく大変だと思います。

■ 木村拓哉の魅力とは

―― お仕事されて木村さんの魅力ってどんなところにありますか?

酒井: いっぱいありますが、なにより本人がつらいことでも楽しんでやられているということはすごいですよね。近くで見ていると、こちらもつられて難題でも挑戦しようって思っちゃいますから。あとは周囲のスタッフのことをしっかり理解してくれているので、自然と木村さんの周りに人が集まるんです。彼が真ん中にいくのではなく、みんなが周りに寄っていく感じの人なんです。

―― ビジュアルとしての魅力は?

酒井: 目ですかね。どんなことをしていても最終的に、いきるも死ぬも目だと思うのですが、表情がとてもいいんです。

―― ビジュアルポスターの木村さんがとても生々しいです。

酒井: 今の時代、カメラの技術が半端ないので、隠すことって難しくなってきました。この作品に関しては、木村さんの肌はザラザラ見えると思うのですが、これは汚しではなくて、人間の肌のイメージなんです。厳密にいうと人の肌ってザラザラしていて、ムラのある皮膚感って普通なのですが、映画では通常そうしないんです。この作品ではあえて見せたかった。肌の質感で人間臭さを出したかったんです。

■ 「メイクさん頑張ったな」って感じさせたら負け

―― 漫画原作の実写化でしたが、そのあたりは意識したことはありますか?

酒井: 考え方としては、原作者がそのキャラクターを描いたときに、実在にモデルとなる人がいたらどういう人なのかなっていう思考ですね。漫画家さんは絵に起こしたとき、モデルの人をデフォルメすると思うんです。その逆の発想で作っていきます。漫画のキャラクターをさらに格好良くきれいに見せるのではなく、逆に戻す感じですね。

―― ヘアメイクさんの視点で、本作のどんなところに注目してもらいたいでしょうか?

酒井: 基本的な考え方として、ヘアメイクがいい仕事しているなって見ている人に思われたらダメなんですよね。「メイクさん頑張ったな」って感じさせたら負けですからね。メイクという存在を感じさせないで、表現の幅を見ていただければうれしいです。その意味では、万次の普通のときと、怒りに満ち溢(あふ)れているときの表情の違いなんかをリアルに感じていただければなって思います。

(取材・文・撮影:磯部正和)


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【インタビュー】壮大なアクションシーン満載の『無限の住人』、殺陣担当・辻井啓伺が木村拓哉のすごさを語る
【インタビュー】『無限の住人』キャラクタースーパーバイザー前田勇弥、三池組&木村拓哉の魅力を語る
【インタビュー】『無限の住人』木村拓哉の動きは天性のもの!「蝶のように舞う」感じ――北信康カメラマンが語る
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酒井啓介(さかい・けいすけ)
主な作品は、『たたら侍』(2017)、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017)、テレビ朝日「BORDER」(2014)、テレビ朝日「アイ'ム ホーム」(2015)、wowow「コールドケース」(2016)ほか。


トレンドニュース「視線の先」 ~築く・創る・輝く~
エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。

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