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テレビ東京がゴールデンタイム(夜7~10時)で放送する唯一の連続ドラマ「金曜8時のドラマ」。
2013年秋クールから始まって、既に14シリーズが放送されている。

これまでの最高視聴率は、3シリーズ編成された『三匹のおっさん』。
第1シリーズ(平均)10.6%、第2は8.6%、第3が7.1%だった。
これらに対して、『釣りバカ日誌』第1シリーズは7.9%。残念ながら視聴率では『三匹のおっさん』に及ばなかった。ところがデータニュース社「テレビウオッチャー」が調べる満足度では3.94となり、『三匹のおっさん』で最も高かった第二シリーズの3.84を大きく上回った。ドラマの平均は3.6~3.7なので、他の民放ドラマと比べてもかなり高評価だったのである。

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濱田岳, Apr 18, 2017 : ドラマ「釣りバカ日誌Season2 新米社員浜崎伝助」の第1話完成披露試写会(写真:MANTAN/アフロ)


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そもそも『釣りバカ日誌』は、1988年に映画『釣りバカ日誌』1作目が公開され、以降毎年1本を発表。寅さんの『男はつらいよ』に並ぶ国民的映画として愛されてきた。
言うまでもなく、釣りオタクの浜崎伝助"ハマちゃん"と建設会社社長の鈴木一之助"スーさん"の凸凹コンビが、共通の趣味の釣りを通して、日常と人情を描くストーリーだ。

■初回は拡大スペシャル

映画で初回からずっとハマちゃん役を演じてきた西田敏行は、ドラマではスーさん役。そして新米社員バージョンのハマちゃんは濱田岳が演じる。
初回拡大スペシャルのゲストでは、ハマちゃんの大学の先輩・鮫山浩太郎(若林正恭)、鈴木建設のライバル会社、邦栄建設社長・甘粕賢三郎(松平健)がゲスト出演。レギュラーキャストには、伊武雅刀・広瀬アリスと豪華キャストだった。

鈴木建設がライバル会社の邦栄建設を抑えて、大型の新規契約を取り付けることに成功した。これに一役を買ったのが、入社3年の新人浜崎伝助(濱田岳)であった。
休みの日、海の浜で投げ釣りをしていた甘粕賢三郎(松平健)と偶然出会い、ハマちゃんの釣りの腕のすごさに惚(ほ)れ、甘粕はハマちゃんに弟子入りをお願いする。
甘粕は契約を取られた鈴木建設の社員が伝助と知り、「その能力をぜひ!」とヘッドハンティングに走る。

いっぽう鈴木建設では、大きな新規契約の獲得に関わった社員がハマちゃんであることを知った一之助は、プライベートでは釣りの師匠と慕っているが、仕事での成長ぶりをとても喜んでいた。
伝助は一緒に飲みに行った大学の先輩・鮫山浩太郎(若林正恭)に新婚の良さを語られ簡単に感化される。彼女の小林みち子(広瀬アリス)に酔った勢いでプロポーズをするが、給料のほとんどを釣代につぎ込み現実味のない伝助は断られてしまう。
将来を不安に思ったみち子は占い師のところへ行くと「近いうちに運命の人からプロポーズされる」と言われ動揺しているところ、カフェで突然プロポーズをされる。その相手は、大学の准教授藤岡祐一郎(浦井健治)であった。
伝助は甘粕から転職の条件として、"給料3倍、釣り休暇10日"の好条件を提示され気持ちが揺らぐ。果たして伝助はどうする!?

■素直に笑える、どこかあたたかい和みの昭和

西田敏行版ハマちゃんの印象が定着している中、新米のハマちゃんはどうか?
濱田岳版ハマちゃんも、悪くない。いい加減でダメなところも、素直で釣りに情熱を燃やす、あっけらかんとした所も憎めない。まるで濱田岳自身がそうであるかのように見える"自然な演技"もスッと入ってくる。

冒頭の鈴木建設の社食のコンクールで、伝助が彼女のレシピで応募した"イワシの香味ソース"が投票1位を獲得。いっぽう匿名で応募したクソまずい青汁リゾットは実は一之助のレシピだったが1票も得られなかった。この最悪の料理を試食させられる会社役員たちも面白いが、"イワシの香味ソース"の作り方を紹介するのも面白い。主婦の心をつかんでいる。
また一之助と甘粕がパーティで顔を合わせ、表面的にはうまく会話をしているが心内は腹黒く相手をののしっている。バックミュージックには松平健の"暴れん坊将軍"風の音楽で笑いを誘う。
さらに、みち子がみてもらった占い。パロディとしか言えないが「カプチーノ占い」につい笑いがこぼれる。
進行していくストーリーの中に数々の笑いが挟み込まれており、飽きない構成が秀逸だ。

■昭和ポップ×ビッグバンドも懐かしい

音楽を手掛けるのは信田かずお。
さだまさし、松田聖子など、日本のポップス界の先駆者たちを編曲、共演しバックアップしてきたジャズピアニストであり作曲家だ。
ジャズと言っても1900年代前半の初期のジャズやビッグバンドの音楽は、耳なじみがよく老若男女問わず楽しめるジャズと言えるだろう。この初期のジャズを歌謡曲に取り入れ、日本のポップスは前進してきたのである。
だからJ-POPの原点とも言える信田氏のジャズはどこか懐かしさがあり、その優しさは皆が愛する『釣りバカ日誌』にピッタリだ。
ドラマの中でスーさんが社食の試食会で「マズイ」と酷評された時、また妻からの土産がないといじける時にタンゴが流れる。ところがその古典タンゴのメロディが、どこか演歌っぽく響くところも哀愁があって暖かい。
初回スペシャル版に書き下ろされたと思える、松平健のための"暴れん坊将軍"風音楽も見所の一つと言える。

金曜日の夜8時放送、というお茶の間の時間が、家族みんなで観られる、笑えるあたたかい時間になることは間違いない。
新米ハマちゃんとスーさんの掛け合いに期待したい。

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文責・パリ帰りのピアニスト はたじゅんこ
   次世代メディア研究所

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