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ピン芸コンテスト「R-1ぐらんぷり2017」で史上最多4人の女芸人が決勝進出を果たした中、知名度的には劣る存在だった石出奈々子が、スタジオジブリものまねを披露して3位の座に輝いた。「R-1ぐらんぷり2017」のシンデレラとなった石出の、知られざるネタへのこだわり、そして元ADという異色の経歴とは?

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 芸人・石出奈々子)


■ジブリものまね、衣装にも仕掛けあり!

ジブリのヒロインっぽいコンビニ店員>>


実際のところ、石出のジブリものまねを"ものまね"と呼んでいいのかわからない。ネタ中一番のキメセリフ「不思議~」といって倒れるシーンだって、実はジブリ作品には登場しないのだ。

石出: 「ジブリ"っぽい"というのを大事にしています。だからトトロとかバルスとか、直接的なワードは使わないようにしているんです。そうすると、ただのジブリヒロインのものまねになってしまうんで。衣装も特定のヒロインに近づけないようにしています。他には衣装のこだわりとして、腕まくりしやすいように五分袖でゴムを入れて、スカートの中もかぼちゃパンツを穿(は)いています」

話題のジブリモノマネの意外なルーツとは>>


ジブリ独特の声の抑揚も研究した。対象そのものではなく、その物の"イメージ"をものまねするというのは、なかなか新しいネタではないだろうか。マキタスポーツの音楽ネタに通じるものを感じる。「R-1ぐらんぷり2017」では、「不思議~」のときにカメラアングルが急に上からに変わったのも笑いを誘った。しかし、実は石出はその演出を知らなかったらしい。

石出: 「リハーサルを見て、あのアングルで撮ることをカメラマンさんが決めてくれたみたいで、そういう助けは本当にありがたいです。ただ私、あんな上から世界遺産みたいに撮られるって知らなかったんですよ。だから結構気を抜いた顔をしてたんじゃないかなと(笑)」

誰でも簡単にモノマネできるタレント>>


ファイナルでは本番で小道具が見つからないというハプニングもあったそうだが、見事3位にランクイン。交流のある声優・田中真弓を通じて、漫画『ONE PIECE』の作者・尾田栄一郎氏から「面白い! 俺の中では優勝!」と絶賛のコメントを受け取ったことも明かしてくれた。

■「R-1ぐらんぷり」闘った女芸人たちと共演希望

「R-1ぐらんぷり2017」は、横澤夏子とブルゾンちえみ、ゆりやんレトリィバァ、そして石出と史上最多4人の女芸人が決勝進出したことでも話題を呼んだ。

石出: 「他の3名の方はすでに売れているんで、ニュースとかでも私は『横澤、ブルゾン、ゆりやん"ら"』ってまとめられがちだったんですよ(笑)。一文字しか変わらないから、あと"石出"って書いてくれてもいいでしょと思いましたけど、まぁ仕方ないですよね。でも女芸人の躍進っていう波に乗れたことで、私はメリットがあったと思います。他に女芸人さんがいない状態だったら、私なんてメディアからスルーされていたと思うので。お三方の人気に感謝です!」

他3人のお笑い芸人とは、「ぶつかりたくない」というのが本音だった。

石出: 「ネタを見せるときに女芸人っていうおいしさが減るのもあるし、あと単純に女芸人同士でつぶし合いはしたくないなという思いもありました。大会の雰囲気的にそんなバチバチな感じではなかったんです。皆ピンで活動しているから、『おたくも大変ですね』みたいな気持ちでつながっているというか......。だから、横澤さん、ゆりやんさん、ブルゾンちゃんとは打ち上げなんかでも普通に話していましたよ。闘うとかじゃなくて、どこかでゆっくり共演できたらと思っています」

ブサイクといじられる芸人の本音は?>>


■AD時代のスタッフたちと芸人として再会

元テレビ番組ADがお笑いを始めた理由>>


石出は、制作会社のADから転身してお笑い芸人になったという異色の経歴の持ち主でもある。

石出: 「めちゃくちゃ大変で、マックス忙しいときは、1カ月に3回しかお風呂入ってなくて、2日に1回3時間寝るだけの生活。その中でやっぱりテレビに"出る側"になりたい気持ちが強くなっていって、3月に会社に『普通の女の子に戻りたい』と伝えて、4月に養成所に入って(笑)。そのときのディレクターさんが、たまたま私が出ていた『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』を見て、わざわざ連絡して応援してくれたんです。元職場とも仕事しましたよ! かつて通勤していたオフィスに芸人として打ち合わせしに行って、皆に『面白くしてくれよ!』って拍手してもらって、収録で結構スベッたという(笑)」

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 芸人・石出奈々子)


昔からテレビっ子。子供の頃からお調子者ポジションだった。

石出: 「目立つのが好きで、世の中で一番目立てるのはテレビだろうって思ったんですよね。みっつ影響を受けた番組があって、『家なき子』と『欽ちゃんの仮装大賞』と『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』。仮装大賞は小学校のときに自分も出たし、ポケットビスケッツさんの署名運動に参加したり、考えてみればテレビ大好き人間の半生ですよ。好きを貫けばこういうふうになれるよっていうのは、伝えていきたいです。ウッチャンナンチャンさんと共演するのと、今は芸人とはいえ子供の頃の夢なので、女優として何か仕事をするのは、夢です」

もちろん、スタジオジブリ関係でも夢がある。

石出: 「いつか公認をもらいたいです! あと宮崎駿監督がまた長編新作をとるっていう発表もあって、うんとかすんとか、ワーとかだけでもいいので、どうにか声の出演がしたい! 『R-1』で優勝していたら、賞金は制作費として全額寄付しようと思っていました。それは叶(かな)いませんでしたが、ジブリの方にも広い心で私のネタを楽しんでいただけて、遊び心で何か関わらせてもらえたらうれしいな。使ってもらえなくても、ジブリはずっと応援していくので! 本当に今、"好き"が仕事になっていく楽しさを感じています」

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(GYAO! トークバラエティ「ぶるぺん」出演 芸人・石出奈々子)


◆石出奈々子(いしで・ななこ)
1984年9月30日生まれ、千葉県出身。大学卒業後、バラエティ番組のADを経てお笑い芸人になる。ものまねレパートリーは、スタジオジブリのヒロインの他、『名探偵コナン』江戸川コナンと灰原哀、『ONE PIECE』モンキー・D・ルフィ、aiko、天海祐希、沸騰するヤカンの音など多岐にわたる。
座右の銘は、「おちこんだりもしたけれど、テレビが好き」。

その他の出演番組>>

・そこそこ可愛い女芸人のR-1決勝裏話
・家族全員が号泣した女芸人のネタとは
・尾田栄一郎がR-1で一番笑った芸人
・女芸人の検索ワードが足・尻・巨乳な訳
・中学生女子からの驚愕のファンレター

(取材・文/原田美紗@HEW

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