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6~7話前後まで来、今クールのドラマ。
目下のところ、視聴率2位・録画数3位・満足度2位・見たい率1位で、『小さな巨人』が総合トップだ(注)。量的評価・質的評価ともにベスト3に食い込むほど、安定感は抜群。オリジナルドラマの強みが発揮され、初回からストーリーが進んでも一貫した強さを維持している点が特徴だ。特に見たい率では、2話以降7話まで絶えず90%台を維持している。つまり途中で見るのを辞める人が極端に少ない。これが高い視聴率維持の前提になっている。

注:視聴率はビデオリサーチ社関東900世帯、録画数・満足度・見たい率はデータニュース社「テレビウオッチャー」2400人調査から。


サムネイル

『小さな巨人』の各評価指標


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■総合トップの理由

例えば質的調査を直近の回だけ見ると、『リバース』が断トツだ。満足度は4.27対3.86と、『小さな巨人』は大きく水をあけられている。見たい率(「絶対見る」「なるべく見る」と答えた人の比率)では、96.5%対94.1%とやはり届いていない。それでも視聴率7.3%対12.1%、録画数128対130と、量的調査では『小さな巨人』が上を行っている。

『リバース』は湊かなえが結末から順に冒頭に向かって書いた作品だ。ラストに向け視聴者が最も驚く内容になる仕掛けだが、その分初回がやや苦しかった。満足度3.52・見たい率84.6%で、初回から2話で10.3%から6.3%へと視聴率を大きく落としてしまった。その後も思うように挽回できず、結果的には平均視聴率が一桁という点が苦しい。

一方『小さな巨人』は、オリジナルドラマの強みが遺憾なく発揮されている。
『半沢直樹』『下町ロケット』『ルーズヴェルトゲーム』とスタッフが同じで、TBS日曜劇場がこれまで何度も放送してきた組織と個人をテーマにした。加えて長谷川博己・岡田将生・香川照之・安田顕など配役の妙で、初回視聴率13.7%と高い水準を確保した。

そして「敵は味方のふりをする」というキャッチフレーズ、どんでん返し・紆余曲折(うよきょくせつ)満載のストーリー、タイムリーな時事トピックスの投入など、さまざまな工夫で見続けてもらうことに成功している。
かくして『小さな巨人』ワールドにハマった人々は、視聴習慣を身に着けてしまったようだ。
例えば満足度が過去5回の3.9台から、第7話は3.86に少し落ちてしまった。ところが次回見たい率は、94.1%と今期最高を記録した。いかに見続けることが前提になっているかがわかる。

■組織内の悪に迫る第7話

豊洲署編になり主人公・香坂(長谷川博己)は、いよいよ刑事一課長・小野田(香川照之)に迫って行くことになる。しかも舞台は豊洲であり、学園の組織犯罪という時事ネタを投入してきた。配役にも梅沢富美男・和田アキ子というアクの強いタレントが登場した。そして事件は、のちに日本警察を大きく揺るがす大事件へと発展する学園事務局の経理課長・横沢裕一(井上芳雄)の失踪事件で幕を開けた。

第7話では、金崎理事長(和田アキ子)と富永専務(梅沢富美男)が経営する早明学園の不正を暴くため、内偵捜査をしていた元捜査二課の刑事・江口(ユースケ・サンタマリア)が殺害されてしまう。そして、その現場から走り去った山田(岡田将生)が、容疑者として捜査一課の藤倉(駿河太郎)らに拘束されてしまう。
一方、山田から詳細を報告されていた香坂(長谷川博己)は、祐里(芳根京子)らと独自に捜査を始め、ある有力な情報を手に入れる。
しかし、小野田一課長(香川照之)から忠告された渡部(安田顕)に妨害される。
元一課長だった富永(梅沢富美男)が現職時代に学園と癒着し、その事実を隠蔽(いんぺい)するために殺したと睨(にら)む香坂。

だが、一課長の小野田が立ちはだかる。
「警察組織の中には、皆が知っていて、知らないふりをしていることがたくさんある。だから、組織が成り立っている。絶対に触れてはならんものがここにはあるんだ。しかし、殺人は別だ。殺人だけは、どんな言い訳も通用しない。だからこそ、慎重に進めなければならない。相手が元捜査一課長ならなおさらだ」「100%の証拠でも足りない。200%の覚悟が必要だ! おまえに200%の覚悟ない限り、私は動くつもりはない」
この言葉を受けて、香坂は富永のアリバイを崩し、任意同行を小野田に認めさせる。ところが小野田は、証拠不十分で早々に富永を釈放してしまう。小野田と富永がつながっていることが徐々に浮かび上がって来る......。

■第8話も複雑骨折!

小野田と富永がつながりを確認する香坂に対して、小野田は「ああ、そうだよ!」と認める。
捜査一課の藤倉(駿河太郎)らは、現場に残された証拠からも横沢(井上芳雄)が犯人だとして捜査を再開する。香坂ら所轄も捜査に加わることになる。
犯人と疑われている横沢が、妻・亜美(中村アン)に接触する可能性が高いため、亜美に信頼されている祐里(芳根京子)が見張り役となった。そんな中、横沢から亜美に連絡があり......。
実は小野田現一課長は、富永元一課長に逆らえない過去があるようだ。
しかも富永は、香坂の父の失脚にも関わっているようだ。横沢を逮捕すれば、隠蔽(いんぺい)されていた過去のいろいろな問題が表沙汰になる可能性が......。

いよいよ香坂と小野田の対決は、クライマックスに向けて動き出す。"どんでん返し""紆余曲折(うよきょくせつ)"のストーリーは、ますます複雑骨折の度合いを高めて行く。これらの伏線を、ドラマは最終的にどう回収するのか。オリジナルならではの大胆な展開と、その決着の納得性と華麗な手さばきにぜひ期待したい。

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文責・次世代メディア研究所

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