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今期全ドラマの中で視聴率1位の『緊急取調室』。
データニュース社「テレビウオッチャー」が調べる満足度や次回見たい率でも、視聴率2位『小さな巨人』、3位『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』とデッドヒートを展開している。満足度では3.8から3.9でしのぎを削り、次回見たい率では91%前後の視聴者が次回も見たいと答える高いレベルでの競争だ。
その中にあり『キントリ』第7話は、男と女の評価が大きく割れるという珍しい現象が起きた。

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『キントリ』男女の満足度


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■女の園が舞台の第7話

舞台は通販会社。
ある朝、社内で辣腕(らつわん)課長の遺体が発見された。まもなく近くの公園で被害者のバッグも発見された。強盗の線も浮上したが、社内の防犯カメラには侵入者が映っていない。"内部の犯行"が疑われた。
さっそく課長の部署のパート従業員3人の事情聴取が始まるが、3人は互いの悪口をぶちまけるも、被害者についてはそろって称賛。事情聴取を終えた有希子(天海祐希)は女性心理の観点から、被害者のことをそこまで褒める3人に対し、逆に疑念を覚える。

一方、キントリの管理官(田中哲司)は、不確定要素の多い"被害者の課長と部長の望ましくないうわさ"に対し、3人がほぼ同じ見方をしていたことに着目。3人にはアリバイがあったが、キントリの面々は口裏を合わせている可能性を視野に入れて捜査を進める。だが、捜査一課の刑事・渡辺鉄次(速水もこみち)らはこの方針に反感を抱く。というのも、彼らは死亡推定時刻に居酒屋でケンカする3人を目撃し、仲裁に入った張本人だったからだ。

やがて、被害者にまつわる新事実が次々と発覚する。だが、実行犯も殺害方法も犯行動機も、肝心な事実は謎に包まれたまま......。そんな中、新たな事件が起こってしまい......

■評価は男女で真っ二つ

事件については、パート従業員の3人が口裏を合わせ、アリバイ工作をしていた。
しかしうそをつくことへの耐性の差で、3人の間で軋(きし)みが生じ、新たな展開が起こってしまう。しかも事件の真相は、突き飛ばしたことで死んでしまったという勘違いと、馘首(かくしゅ)になることを許容できない女のプライドが、事件を複雑なものにしていた。
虚々実々の女の園での、それぞれの女の心の襞(ひだ)に迫った力作が第7話だったが、実は男と女の間でも、番組に対する満足度に大きな差が生じていた。

同ドラマの初回から第6話までの満足度は、女が3.86で男が3.79。途中経過で言えば、男の評価が高いこともあれば、女の満足度が上回ることもある。いずれにしてもラマの平均値は3.6~3.7なので、男女ともに高い評価をしているドラマであることがわかる。
ところが第8話に限っては、女は3.83といつも通り高い満足度だが、男は3.50とドラマの平均値を大きく下回るほど低くなっていた。中にはM2(男35~49歳)が3.33だったように、極端に低い評価とした男性たちもいた。逆にF1(女20~34歳)は、4.00と大いに面白がったようだ。
なぜかくも大差となってしまったのか。視聴者の声に耳を傾けると、まず女性視聴者は、女たちの心理の裏に強く反応していたことが分かる。

「今回は女性同士特有な内容で、いつも以上に人間模様も深かったように感じる」女44歳(満足度5)
「女心の内側が良く出ていて良かった」女34歳(満足度5)
「3人の女性の嘘を暴くことは、なかなか難しかった」女62歳(満足度5)
「女性たちの隠していることを、丁寧に暴いていく様子は迫力がありました」女64歳(満足度5)

いっぽう男性視聴者は、理解できない・共感できない・面白くないと感じていたようだ。

「今回の話は、イマイチ」男55歳(満足度3)
「ひねくり過ぎていて、今一つだった」男69歳(満足度3)
「女の嘘を見破るのは、男には出来ないよね!」男68歳(満足度3)

■第8話も難物!

第8話で、いよいよドラマはクライマックスを迎える。
夜間警備をしていた警察官が、喪服を着た2人組に襲われ、拳銃を奪われてしまった。1人は現行犯逮捕されたが、氏名も年齢も分からない。もう1人は拳銃を持って逃走してしまった。もし拳銃が使われれば、警視庁の威信は地に落ちてしまう。
さっそくキントリ班は、逃げた共犯者の居場所を突き止めるべく、捕まえた男の取り調べを始めた。ところが男は完全黙秘をしたまま。ずば抜けて冷静なベテラン刑事も全く歯が立たない。
そんな中、逃走中の共犯者のモンタージュが完成した。その顔を見た有希子(天海祐希)はハッと息をのむ。その矢先、新たな事件が起きる。盗まれた拳銃で、弁護士の滝沢史子が脚を撃たれてしまったのだ。

同ドラマは、刑事ドラマによく見られる「刑事の疾走」「聞き込み」「銃撃戦」「犯人との格闘」など、視聴者の目を引く派手なシーンはあまり出てこない。あえて"禁じ手"を作り、取調室という密室の会話劇を柱にストーリーを展開させることで、今までのドラマとは違う見応えを創り出そうとして来た。

ところが第9話は、いよいよ最後の事件で、しかも過去に片付いたはずの事件が再び動き出す。これまでと異なるパターン・演出・演技が噴出して来る予感がある。ドラマの展開と同様に、視聴者の見方がどう変化するか、楽しみにしたい。

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文責・次世代メディア研究所 鈴木祐司

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