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デビュー10周年を記念して、秦 基博初のオールタイム・ベスト・アルバム『All Time Best ハタモトヒロ』が6月14日にリリースされる。デビュー・シングル「シンクロ」や初期の名曲「鱗(うろこ)」「アイ」をはじめ、彼の名を一気にお茶の間にまで広めた映画『STAND BY ME ドラえもん』の主題歌「ひまわりの約束」、さらには最新曲「70億のピース」まで、彼の全シングル・ミニアルバム・EPの表題曲全26曲を2枚組CDに収録。また、その中からえりすぐりの代表曲15曲を詰め込んだ「はじめまして盤」も同時にリリースされるという。すべての人たちが満足できる内容であることは必至だ。

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秦 基博オールタイム・ベスト・アルバム『All Time Best ハタモトヒロ』が6月14日にリリース


【LIVE映像】「ひまわりの約束」ほか、過去のライブパフォーマンス厳選集を一挙に!!>>

【一挙配信】秦 基博 54映像を配信中>>

今回GYAO!では、「はじめまして盤」をセットリストに見立てて各曲のライヴ映像を配信する。さまざまな映像とともに、過去の作品や自分と向き合った秦は、一体どのような感想を持つのだろうか。ドラマ『恋がヘタでも生きてます』の主題歌となった最新シングル「Girl」の制作エピソードとともに訊いた。

【ミュージックビデオ】「70億のピース」>>


■トライアンドエラーを繰り返しながら形にしていくのはすごく楽しかった

――2006年11月にシングル「シンクロ」でデビューした時の心境は?

【ミュージックビデオ】デビューシングル「シンクロ」>>


秦: ようやくミュージシャンとしてのスタートラインに立てたような感覚でした。デビューできてうれしいということ以上に、「ここからが始まりだな」と。これからさらに、自分なりの表現を研ぎ澄ませていくにはどうしたらいいかを考えていましたね。デビューして間もないにもかかわらず、全国のラジオでプッシュしていただきましたが、最初は自分の曲が街中でたくさん流れるっていうことに、実感がなかったんです。そこから全国のラジオ局を回らせてもらって、自分が訪れたこともなかった場所でも、こんな風に流れているんだとか、これだけたくさんの人たちが関わることでやっと曲が流れるのだなとか、そういうことを実感できるようになっていきましたね。

――デビュー以降の活動は、順風満帆だったのでしょうか。

秦: いや、そんなことはないですね。ファーストアルバムは、それまでの自分の音楽性を結実させたものでしたが、それ以降は自分の活動、仕事のサイクルみたいなものが、初めて経験することばかりだったので、その中でどうやってペースをつかんで曲を書いていけばいいのか、最初は戸惑いました。それと、自分自身の音楽性をより深めたり、広げたりするためには何が必要なのか? という模索はずっとしていたと思います。セカンドアルバムは、そういう意味ではいろいろもがいていましたね。

――例えばどんな風にもがいていたのですか?

秦: ファーストは複数のサウンドプロデューサーの方々と作ったのですが、セカンドでは一人の方とじっくり作っていこうとか。自分の表現を突き詰めることに時間を費やして、それをまたサードに反映させていくという感じでした。

――「もがいていた」とおっしゃいましたが、実は楽しかったのでは?

秦: ええ、楽しかったですね(笑)。アルバム13曲を狙って作るのではなく、1曲ずつ自分の中から吐き出し、トライアンドエラーを繰り返しながら形にしていくのはすごく楽しかったし、いまだにやり方としてはそれを踏襲しています。とにかく、内にあるものを吐き出して、そこに自分のモードを見いだし、新たな曲を書き足していくという。そうやって1枚のアルバムを作り上げていくようになったのは、セカンドからなんですよね。

――誰か、他のミュージシャンから刺激を受けたり、「こんな歌詞を書いてみたい」と思うことなどはありましたか?

秦: それが自分の音楽に直接影響しているかどうかは別として、常にいろいろなところから刺激を受けています。例えば、土岐麻子さんの歌詞とか僕はすごく好きですね。

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秦 基博オールタイム・ベスト・アルバム『All Time Best ハタモトヒロ』が6月14日にリリース


――もともと秦さんは、どんなキッカケで音楽にのめり込んでいったのですか?

秦: ギターを始めたのは12歳頃でした。兄が友人から3,000円くらいで譲り受けたギターが家にあって。それを弾き始めたのがキッカケでしたね。コードをいくつか覚えたところで、すぐに曲も作るようになっていて。コピーもたくさんしていました。Mr.Childrenやエレファントカシマシ、ウルフルズ......世代的に90年代のJポップですよね。そこで覚えた新しいコードで曲を作るのが楽しくて。最初は模倣に近い形だったと思うんですけど、作っていくうちに自分の世界観が確立していったのだと思います。18歳からライブハウスに出るようになり、その頃には今の音楽性の原型みたいなものは出来上がっていましたね。

――当時は、地元・横浜の「F.A.D. YOKOHAMA」の橋本勝男オーナーさんの影響がかなり大きかったそうですね。

秦: ええ。20歳そこそこの若者が、20も離れた大人とじっくり話す機会なんて、親以外はほとんどないじゃないですか。音楽のことに限らず、いろいろなことを教えてもらいました。橋本さんから言われたことで印象に残っているのは、「歌は歌った瞬間に、聴いてくれた人のものになる」という言葉。最初ピンとこなかったんです。「自分が楽しくて、表現したくてやっていることが、なぜ他人のものになるんだ?」って。でも、実際には聴いてくれる方がいて、それで自分の音楽が成り立っていることをどんどん実感していく中で、その言葉の重み、意味が自分の中でしっくりき始めて。今では表現する上での、基本中の基本の言葉だと思っています。

■曲の解釈は一つじゃないし、聴く人それぞれの景色があっていい

――今回、GYAO!では「はじめまして盤」に収録されている楽曲のセットリストで、各曲のライヴ映像を配信します。その中で特に印象に残っている曲はありますか?

【ミュージックビデオ】「ひまわりの約束」>>


秦: 最近だと、横浜スタジアムで弾き語りをした「ひまわりの約束」。演奏前に、「よかったら歌ってください」と言ったら、ものすごいシンガロング状態になったんです。自分が作った曲を、これだけの人が一斉に歌ってくれた経験って今まであまりなかったように思うんですよ。それこそ自分の音楽が「聴いてくれた人のものになる」という瞬間を目の当たりにして、すごくうれしかったし印象に残っています。

――他にもありますか?

【LIVE映像】「鱗(うろこ)」(Augusta Camp 2007)>>


秦: このセットリストの中で一番歌ったのは「鱗(うろこ)」です。セカンドシングルというのもありますが、デビューの半年くらい前に作った曲で、ライヴではほとんど欠かさず歌ってきました。リリースしたのが2007年だからちょうど10年たつわけですよね。そうすると、歌に対する距離とか自分のスタンスとかがいろいろ変わってくる。その違いというのは、同じ歌を歌い継ぐことで見えてくるというか。そういう意味で、一番古い付き合いの曲になりました。

――今回、初のオールタイムベストということで、この10年間の代表曲を通して聴いてみたことで、改めて思うところはありましたか?

秦:こうやって並べて改めて聞いてみると、その時の感情が蘇(よみがえ)ってきたり、あるいはさらに新しい発見を感じさせてくれたりすることもあるような気がしますね。今まで僕の曲を、ずっと聴いてくれていた方々にとっては「知っている曲」ばかりでも、きっと新しい発見とか、あるいは過去に聴いていたシーンが蘇(よみがえ)ったりすると思うんです。

――それこそ、橋本さんのおっしゃった「歌は歌った瞬間にみんなのものになる」という言葉でも表せますよね。

秦: そういう楽しみ方をしてもらえたら、この10年間をまとめたベスト盤の意味もあるかなあと思います。

――また、最新シングルの「Girl」もGYAO!で配信中です。こちらの曲については?

【ミュージックビデオ】秦 基博 「Girl」(2017 Another Story ver.)>>


秦: もともとはアルバムの収録曲だったのですが、ドラマ『恋がヘタでも生きてます』の主題歌に起用されたことでシングルカットすることができて。そのおかげでまた、ミュージックビデオも新しく作れたんです。ドラマの主題歌になったこともそうですし、今回、前田敦子さんに出演していただいた新バージョンのMVを作ったことで、さらに新しいストーリーが加わって、この楽曲へ入っていくための「別のドア」が開いたような気がしますね。作り手としては、どれだけそのドアが開いているかがその曲の持つ普遍性なのかなと。曲の解釈は一つじゃないし、聴く人それぞれの景色があっていいと思うので。

――秦さんの楽曲が、秦さんの手から離れて「みんなの歌」になっていくことがやはり理想?

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秦 基博オールタイム・ベスト・アルバム『All Time Best ハタモトヒロ』が6月14日にリリース


秦: 「自分の歌」として大切に歌い続けていくことと、「みんなの歌」として誰かの1曲になっていくこと、両方が成立することが理想ですね。聴いてくれる人の心の中に、自分の歌が残っていくというのは、とてもうれしいことだし、自分が歌っている「意味」にもつながっていく気がします。根本的にはもちろん、音楽が好きで、自分が作りたくて作っているんですけど。

――これからの10年は、どんな目標を掲げていますか?

秦: そうですねえ......。今回、ベスト盤をマスタリングの為に聴き返していて思ったのは、その時々の自分を歌にして、1曲1曲に対して必死に臨んできたなということだったので、またその繰り返しなのかなと思います。自分の音楽的な欲求とか、書きたいモードとかも変わっていくだろうし、それがキッチリ形になっていけば、これからも歌っていける気がします。

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秦 基博オールタイム・ベスト・アルバム『All Time Best ハタモトヒロ』が6月14日にリリース


【LIVE映像】「ひまわりの約束」ほか、過去のライブパフォーマンス厳選集を一挙に!!>>

【一挙配信】秦 基博 54映像を配信中>>

◆ 秦 基博(はたもとひろ)
2006年11月にシングル「シンクロ」でデビュー。繊細で透明でありながら力強い歌声が"鋼と硝子でできた声"と評される。世界遺産での野外コンサートや武道館弾き語り公演など多彩なライブ活動を展開し、ライブアーティストとしても揺るぎないポジションを確立。映画「STAND BY ME ドラえもん」主題歌で2014年リリースのシングル「ひまわりの約束」は130万ダウンロードを超す大ヒットとなった。その後も数々の映画主題歌やテレビ・CM音楽を手掛けている。デビュー10周年を迎え、今年5月、記念の横浜スタジアムでのワンマンライブを成功させた。夏にはオフィスオーガスタ所属アーティストによるスペシャルユニット「福耳」5年ぶりのCDリリースが決定、うち1曲を書き下ろした。9月23日には「Augusta Camp 2017」(富士急ハイランド コニファーフォレスト)にも出演する。
座右の銘は、「歌は歌った瞬間に、聴いてくれた人のものになる」

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