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全ドラマが最終回を迎えた今クール。GP帯(夜7~11時)では刑事ドラマが5本と目立った。特にテレビ朝日は、3ドラマすべてを刑事ものとする力の入れようだった。

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刑事5ドラマの視聴率と満足度


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これら刑事5ドラマの視聴率と満足度を比較すると(注)、テレ朝の3本が満足度の割に視聴率が高い事実に気付く。特に『警視庁・捜査一課長』は、満足度がドラマの平均程度なのに、視聴率では今期全ドラマの中で3位に入った。もっとも効率よく視聴率を稼いだドラマだったと言えよう。

(注):視聴率はビデオリサーチ社関東900世帯調査から。満足度や視聴者の声などはデータニュース社「テレビウオッチャー」関東2400人調査から。

■視聴率と満足度の関係

今期視聴率1位は、平均14.1%の『緊急取調室』。初回から17.9%と、1話として今期最高を出し、以後も12%台以上をコンスタントに出し続けた。満足度も初回が5段階評価で3.88のあと、3.7~3.9台と高い数字を獲り続け、視聴率と満足度のバランスの良いドラマだった。

2位は13.6%の『小さな巨人』。視聴率は10話中7話が13%台。しかも最終回が16.4%と上昇し、今期もっとも力の入ったドラマらしく、圧巻の視聴率だった。満足度も初回こそ3.72と平均的だったが、2話以降は4.0前後を出し続け、10話平均3.92と力作ならではの軌跡となった。ただし『緊急取調室』と比べると、満足度の割に視聴率が伸びていないという見方もできる。

この視点で言えば、視聴率5位の『CRISIS』は最も満足度効率が良くない。満足度は3.91と、『小さな巨人』に肉薄した。規格外のアクションと壮大なストーリーの効果は大きかったようだ。ところが視聴率は10.6%と刑事5ドラマの中で最下位に留まった。力作の割に、視聴率が伸びなかったと言わざるを得ない。

これらドラマとは逆なのが『警視庁・捜査一課長 Season2』。満足度はドラマの平均3.6~3.7よりさほど高くないのに、視聴率が12.4%で『緊急取調室』『小さな巨人』に次いで3位となった。全10話の各回満足度は、一度だけ3.88と高い数字があったが、あとは3.6台を中心に平凡な数字に終始した。それでも高い数字を獲るのには、何か秘密がありそうだ。

■強さの秘訣(ひけつ)は突出していないこと!

今期の刑事ドラマには、捜査一課長がたくさん出てきた。
まず視聴率1位『緊急取調室』の捜査一課長(三上市朗)は存在感があまりなかった。
ところが視聴率2位『小さな巨人』の捜査一課長(香川照之)は、歌舞伎の大見得のようなド派手な顔芸が強烈。位置づけも警察組織の巨悪を体現しつつ、17年前からの正義を持ち続けるという重層的で重要な存在だった。

ところが『警視庁・捜査一課長 Season2』の主人公(内藤剛志)は、極めてマッスグで、誠実・善良を絵にかいたような人物だ。視聴者の声にも、そんな一課長の魅力を認めるものが多い。

「内藤剛志さんの当たり役のようです」女77歳(満足度5)
「課長の冷静沈着な態度と部下に対する信頼が感じられ、良いドラマ」女63歳(満足度4)
「色々ある刑事ドラマの中でも派手なアクションがあるわけでもない人情派の捜査課長が見ていて安心できて楽しい」女44歳(満足度4)
「こんな上司が欲しいと感じた」女22歳(満足度3)

他にも、作り全体の穏やかさや優しさを評価する声もある。

「これらの番組には嫌なキャラクターが出て来るものだが、この番組には出てこないので、見ていて気持ちが良い」女65歳(満足度2)
「子供が怖がらずに見られる」女41歳(満足度4)
「ネコのびびちゃんが可愛くて、癒しになっています」女61歳(満足度3)
「一課長の誠実さと、それを支える奥さんの笑顔と飼い猫に、本当に安らぎを感じた」女53歳(満足度5)

■最終回を惜しむ声

突出しないことで高視聴率をとってきた『警視庁・捜査一課長 Season2』も、6月22日の放送が最終回となった。
ウエディングドレス姿の女性の刺殺事件が、30年前の因縁の強盗殺人事件と重なって行く展開だ。鋭い勘が売りの平井真琴(斉藤由貴)の勘が外れたり、運転担当の刑部公平(田中圭)がダイフクを庇(かば)って刺されたりと、最終回だけに普段と異なる要素がふんだんに盛り込まれた。

「田中圭の殉職が予感されただけに、刺された時は絶望的な気持ちになったが、最終的に命をとりとめてマジで嬉し涙が出た」男51歳(満足度5)
「平井の勘が外れたり謹慎になったりする展開が面白かった」女37歳(満足度4)
「運転手が頼もしく成長したと思った」女22歳(満足度2)
「最終回2時間スペシャルで見応えがあった。次回作が待ち遠しい」女64歳(満足度4)

このようにポジティブな声が多い最終回。満足度は3.68と平均値の範囲内に留まった。ただし視聴率は13.5%と初回14.5%に次ぐ高さとなった。最後まで満足度効率の良さを見せつけたのである。

誠実と善良とちょっぴり癒やしをまぶした"良い人"力全開の同ドラマ。"安心安全"放送として、多くの人に根強く支持された稀有(けう)な存在と言えよう。次のシリーズを期待したい。

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文責・次世代メディア研究所

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