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数々のコメディ作品を世に送り出してきた福田雄一監督の最新作『銀魂』が7月14日に公開を迎える。「週刊少年ジャンプ」で連載中の空知英秋の原作は、累計5100万部を超える大ヒットコミックであり、実写映画化の際には、大きな話題となった。原作者自ら、実写化するなら......と指名された福田監督と、福田組には欠かせない俳優・佐藤二朗の二人が爆笑トークを繰り広げた。

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左から、佐藤二朗 & 福田雄一監督『銀魂』(7月14日公開)


【予告編映像】映画『銀魂』>>


■福田監督にとって佐藤二朗とムロツヨシは精神安定剤!?

【1分でわかる銀魂】映像>>


――福田監督作品と言えば佐藤さんは欠かせない存在ですが、武市変平太役に抜擢(ばってき)した理由は?

福田: 抜擢じゃないですね。ぜんぜん大した役じゃないですし。信頼する人にお願いする役でもないし。

佐藤: おい、一応信頼しろよ! 嘘でも「信頼してる」と言え。

福田: まあ、ガヤ的な役回りなので。信頼している人には、(堂本)剛くんが演じた(高杉晋助)役みたいなのをやってもらいます。

――とは言いつつも、やっぱり欠かせない存在なんですよね?

福田: まあ、若干ね。この二人(佐藤&ムロツヨシ)がいないと不安な部分もあります。精神安定剤的な......。今回妖刀・紅桜を中心にした話をやることになったとき、武市は二朗さんだなとは思いましたね。

■原作者からの後ろ盾! 自由にやらせてもらった武市変平太役

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佐藤二朗が演じる、武市変平太 『銀魂』(7月14日公開)


――福田監督はそうおっしゃっていますが、武市役はいかがでしたか?

佐藤: 以前、福田に「ものすごく変な人は二朗さんには合わない。変な人なんだけれど、ベースが普通の感じがある人の方が合う」って言われていたのですが、まぁ、そんな感じというか......。

福田: なんかフワフワ話をしているでしょ? これは原作を知らないからです。原作の武市がどういうキャラか分からないんです。いまとても困っているのが手に取るように分かります。

佐藤: そうです、その通りです。でも、それは空知先生が「二朗さんは原作を知らなくていいので、好きにやってください」って直接現場で言っていただいたからなんです。

福田: これ本当の話で、空知先生は、本当に二朗さんのファンなんですよ。先生は『勇者ヨシヒコ』や『アオイホノオ』も、二朗さん目的で見ていたって。そこじゃねぇんだけどなって思いながらもね。現場に遊びに来てくれたときも、小栗(旬)くんや、剛、カンカン(橋本環奈)など結構みんないたのに、空知先生の二朗さんへの食いつき方がハンパなくて......。

佐藤: もうこれ以上の後ろ盾はないわけで。

――ファンもなにも言えませんね?

福田: なにも言えないでしょうね。

佐藤: 空知先生に、そういうお墨付きをもらったことを原作ファンのみなさまに言っているんです。その上で、武市変平太がどんなありさまになろうと「責任はすべて福田にあり」で臨みました(笑)。

■佐藤二朗が語る、福田組でのこだわり!

【特別映像】映画『銀魂』>>


――菜々緒さんが爆笑しているシーンが本編でも使われていますね。

福田: 二朗さんのアドリブの1発目で菜々緒ちゃんは崩壊してしまったのですが、そのシーンを使っているんです。本当に演出家としては申しわけないなと思っているのですが、この人は同じ演技が2度できないという特性があるんです。1発目がすごく面白くて、菜々緒ちゃんが笑っちゃったのは分かっていたのですが、2回目やったらとてつもなくつまらないものになるので、GOしちゃったんです。

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菜々緒が演じる、来島また子 『銀魂』(7月14日公開)


佐藤: 完全に同じことを2回できないって言いましたけれど、それは正しいんです。でも注釈をつけるなら、それは福田組に限りなんです。他の現場では、2回でも3回でもできます。福田組は、ちょっと遊びにきているような感じでもありまして、ボールの行方はボールに聞いてくれという感じなので「その前のテイクの芝居をもう一度」なんて言われても、なにをやったか覚えていないんです。

福田: そうなんです。覚えてないから、僕がまねしてやるわけです。それをまた二朗さんがまねしてやるから、最初の5割減ぐらいのクオリティになるんですよ。

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左から、佐藤二朗 & 福田雄一監督『銀魂』(7月14日公開)


――お互い悪口ばっかり言い合っていても、愛のある本当に息のあったコンビと感じますが、二朗さんからみた福田組の魅力とは?

佐藤: 福田組限定で、決めていることがあるんです。それは素で笑うということというか、素で笑う芝居とでも言いましょうか。普通、俳優って素で笑っちゃ絶対いけないんです。でも人って、笑いを我慢しているのを見るほど面白いことってないんですよね。福田は1ミリでも面白いものを目指そうとしてやっているので、福田組に限っては、いいのかなって思っています。

福田: まあ、それを使う人があまりいないんだよね。

佐藤: そうだね。基本的にはNG扱いだからね。

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菅田将暉が演じる、志村新八 『銀魂』(7月14日公開)


――菅田将暉さんと二朗さんがやりあうシーンも爆笑でした。

福田: あのシーンは編集から数えたら何十回も見ているのですが、毎回笑っちゃうんですよ。なにがツボっていうと、二朗さんが相槌(あいづち)を打っている顔が好きなんです。

佐藤: 将暉とはこれまで何度も共演しているんです。最初に会ったのは、関西テレビのドラマだったのですが、僕が脚本を書いていて将暉が相手役だったんです。ご存じの通り、将暉はすでにいろいろな作品で活躍して、才能を開花させていますが、こういう笑いに関しても非常に柔軟だし、反射神経がいいですよね。

■映画『銀魂』は「腰を抜かすほど面白い」

――出演されている二朗さんからみて『銀魂』の出来はいかがですか?

佐藤: 僕、はじめて「腰を抜かすほど面白かった」って福田にメールしちゃったんです。僕にとって"腰を抜かす"って最上級の修飾語なのです。「笑って泣いて熱くなる」ってキャッチコピーがありましたが、全くその通りでした。僕、普段映画を観ていて、声を上げて笑ったりすることはそんなにないのですが、わりとずっと声を出して笑っていました。

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『銀魂』(7月14日公開)


――福田監督にとって思い入れのあるキャラクターは?

福田: 僕は高杉が好きなんです。今回、その役を剛に委ねられたのは幸せでしたね。子どものころから悪役が大好きで、デスラー総統やシャア・アズナブル、力石徹とか......。『銀魂』でも銀ちゃんはもちろん好きなのですが、やっぱり一筋縄でいかない感じのナイーブな高杉が好きなんです。

佐藤: 中村勘九郎くんもそうだけど、剛が高杉をやったことによって、全体の色気がグッと増したよね。

――新井浩文さんが演じた岡田似蔵は、笑いがない役でしたね。

福田: 新井くんには毎日、耳元で「福田組にきて、笑いが一つもないってどういうことだよ!」ってブーブー文句を言われていました。

――どうやって新井さんのモチベーションを上げていたのですか?

福田: 新井くんには、「次は『斉木楠雄のΨ難』が待っているぞ。あなた、次はモヒカンだぞ、まともなセリフ一切ないから。そこまで我慢して」ってつぶやき続けました(笑)。岡田似蔵をやる役者は、あの年代では新井くん以外、思い浮かばなかったから、すごく早い段階でオファーしました。笑いを我慢してもらった甲斐(かい)があって、本当に格好いい似蔵になりました。

【スペシャル映像】橋本環奈が8秒間じっと...... 一問一答インタビュー>>


(取材・文・写真:磯部正和)
(C)空知英秋/集英社 (C)2017 映画「銀魂」製作委員会

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福田雄一(ふくだゆういち)
1968年7月12日生まれ、栃木県出身。1990年に旗揚げした劇団「ブラボーカンパニー」で座長を務め、舞台の構成や演出を担当する一方で、フリーの放送作家として「笑っていいとも!」や「SMAP×SMAP」など数多くの人気バラエティ番組の構成を手掛ける。ドラマの脚本・演出家としても「33分探偵」(08年)や「勇者ヨシヒコ」シリーズ(11-16年)、「アオイホノオ」(14年)などの人気作品を世に送り出し、映画でも『HK 変態仮面』(13年)や『女子ーズ』(14年)など個性的な作品を手掛けている。座右の銘は「よく寝てよく食べる」

佐藤二朗(さとうじろう)
1969年5月7日生まれ、愛知県出身。1996年に劇団ユニット「ちからわざ」を旗揚げし、全公演で作・出演を務める。その後、個性的な役柄で人気を集め、数々のドラマや映画に出演。福田監督作品では欠かせない俳優として認知されており、数々の作品で爪痕を残している。座右の銘は「芝居は真摯に精神年齢は低く」

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