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テレビに出ることはあまりないが、さまざまな分野で輝く女性に光を当てる『セブンルール』。ドキュメンタリーだが、スタジオにはYOU・青木崇高・本谷有希子・若林正恭がコメンテーターとして登場。トークもあり、ナビゲートしながら進んで行く、新感覚の番組になっている。今回はアイドルプロデューサー・福嶋麻衣子に密着した。

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でんぱ組.inc/Oct 24, 2015 : 「ガールズアワード2015 AUTUMN/WINTER」に登場(写真:MANTAN/アフロ)


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■福嶋麻衣子とは?

"もふくちゃん"と呼ばれる福嶋は、東京都出身33歳。
クラシックピアノで音楽高校に進み、その後、東京芸術大学音楽学部に進学したが、ピアニストの道は断念する。クラスで一番ピアノがうまい子が、音楽専門のクラスで一番下手になるなど、福嶋自身も挫折を味わっていた。

その後、秋葉原系のアニメやメイド文化に感化され、24歳で友人とライブバーを立ち上げた。そこで働いていた女の子たちを見いだし、結成したのがでんぱ組.inc。25歳で作った初のアイドルユニットで、本人たちも、スタッフも、客も一緒になって夢を見た。「他のアイドルを全員つぶす」勢いで走り出し、6年で日本武道館ライブにまで行きついている。

こうしてプロデューサーとして一躍名をはせた福嶋は、今は若手アイドルグループ・虹のコンキスタドールを指導・全面プロデュースしている。他にPuffyに楽曲を提供したり、CMの制作なども手がけている。

■ネガをポジに変える逆転の発想

若年化した"アイドル"が、文化になりつつある今日。福嶋が発掘し育てているのは、正統派のアイドルではない。"中二病"と言われる"引きこもり"や"不登校"の過去を持ち、社会から外れたティーンエージャーが対象となっている。それまでとは全くスタイルの異なるアイドル・プロデュース業だった。

扱っている楽曲はアキバ系で、ゲーム音楽によくあるタイプ。ところが特徴は歌詞。あえて過去の現実をそのまま歌っている点が他にない。

「いじめられ 部屋に引きこもっていた ゲーセンだけが 私の居場所だった」
「夢破れ やぶれかぶれになってた ふと 気づいたら ここで笑ってた」
「ラジオだけが 友達だった 中二病ひどくて みんなひいてた」

アイドルたちの闇の過去を包み隠さず、しかも実際に経験した本人たちに歌わせてしまう。
欠点を長所に変える。
壁にぶち当たれば立ち止まらずに、別の道を探し続けてきた福嶋自身の生き方が、プロデュースの根底にある。逆転の発想が大きなポジティブパワーを生み出し、新しいアイドル成功の原動力となっているようだ。

■福嶋のセブンルール

福嶋がアイドルプロデューサーとして心がけているのが、以下7つのルール。

「1:水曜日に予定を詰め込む」
月曜から忙しいと気がめいる。金曜だと、「明日早く遊びたい」「今夜早く飲みたい」など、余計なこと考えて集中できない。よって週の真ん中の水曜日を働く日と定めている。

「2:アイドルの卵は骨格で選ぶ」
オーディションで気を付けるのは、骨格を見るということ。メイクとかで顔はどうにでもなる。しかし骨格は変えられない。本人の努力ではどうにもならない部分が、ヒットするための重要な要素というわけである。

「3:仕事の決断は3秒で」
打ち合わせや会議での決定は、3秒と早い。悩んでも仕方ない。仕事をボールに例えると、どんどん判断し、自分でボールを持たずに身軽な状態の方が、いろんなチャンスが来やすいからだという。同時に、単に仕事が嫌いなだけかもしれないと、わが身を振り返ったりもする。

「4:週3回朝サウナに行く」
超多忙な毎日を送っているが、忙しい日ほどわざとサウナに行く。朝いちばんのサウナが仕事のパフォーマンスにかかわるという。忙しすぎて、何をすれば良いのかわからなくなった時に、サウナで瞑想(めいそう)する。いったん何もかも忘れることで、自然と解決策が浮かんできて、難局を乗り切れるという。

他にも、「5:ストレスはたまる前にドライブする」「6:怒った後は同じだけ褒める」「7:くよくよしない」などがある。

一つ一つのルールには、福嶋のスタイルが具体化されている。結果として、女性にありがちな優柔不断もない。愚痴っぽくもない。性格もあっさりとしていて裏表がない。かと言って仕事人間的なドライすぎるわけでもない。アイドルたち一人一人の個性、悩み、心の動きに耳を傾け、商品としてではなく、人間として育て上げていく器の広さを持つ。33歳という若さで、既にこうした境地に達している。

■『セブンルール』の可能性

仕事についてのドキュメンタリー番組では、人気の『情熱大陸』が98年からの放送。そして『プロフェッショナル』は2006年から続く。これらドキュメンタリーの王道を行く番組のように、『セブンルール』はロングヒットになるだろうか。

ジャンルを問わず、第一線で活躍する人に密着する点においては、従来のドキュメンタリーと相違はない。ただし"輝く女性"に絞っている点は、現代的で新しい。
しかも数社の番組スポンサーに頼るのではなく、「花王」一社に限り、花王とソフィーナのクレジットでアナウンスされ、CMもシャンプーや化粧品に特化している。

火曜の23時15分という放送時間も、働く女性が1日の終わりに30分だけ、『セブンルール』を見ることによって、輝く女性の日常をのぞくことができる。彼女らが持つセブンルールの一つでも、自分の生活に取り入れてみようか。「私もきっと輝ける。可能性はいつだってある。」と明日への原動力となることだろう。

初回の放送は菅原小春によって幕を上げ、歴史学者、トラベルフォトライター、ピアニストなど、さまざまな分野で世界各地で活躍する女性が次々と登場して来た。闘う女性の応援歌として、ちょうど良い番組になっている。一度見れば次回も期待したくなる、そんな思いに駆られるバランスの良い番組である。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修:次世代メディア研究所

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