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"究極のKY刑事"と"ベテラン女刑事"の凸凹迷コンビが帰って来た。『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~』第2シーズンである。

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警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SECOND SEASON(金曜20:00~20:54・テレビ東京系)


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警視庁杉並中央署「生活安全課なんでも相談室」は、"問題児""役立たず"を集めた部署だ。"ゼロはいくつ掛けてもゼロ"。すなわち何人いても使えない部署で、"0係"と揶揄(やゆ)されている。
主な仕事は、他の部署が対応するには煩わしい、些細(ささい)な通報・苦情・もめごとなどへの対応。つまり雑用係だ。そこで警察庁科警研出身のエリートキャリアで世間知らずな"究極のKY"刑事・小早川冬彦(小泉孝太郎)がバディを組むのが、有能なのに問題ばかり起こして刑事課から飛ばされたベテラン女性刑事・寺田寅三(松下由樹)。噛(か)み合わない2人と、ゼロ係の"役立たず"達が、強烈な個性を発揮しながらさまざまな事件・雑用に挑む物語である。

■初回の概要

ある日、冬彦(小泉孝太郎)は、オリンピック競技場建設予定地で、3つのボタンの仕掛けが施された首吊(つ)り遺体の第一発見者となる。相変わらず空気の読めない冬彦は捜査に立ち合おうとするが、同期の捜査一課の警視・伊達春馬(駿河太郎)に追い出されてしまう。捜査の結果、遺体は不動産会社勤務の富田信二(遠山俊也)で、3つのボタンはどれを選んでも必ず吊(つ)るされるようになっていたことが判明した。
実はこの方法は、ミステリー小説家・風間輝樹(村杉蝉之介・むらすぎせみのすけ)が書く『真夏の生贄』の模倣犯による犯行だと、冬彦は推理して捜査を進める。
さらに冬彦と寅三(松下由樹)が捜査を進める中、風間輝樹が同じ方法で何者かによって殺害され、冬彦と寅三は殺害現場の第一発見者となった。
小説の模倣犯だとすれば、3人目の新たな被害者が出るはずだが、それを決定づける事件の詳細が合わず、冬彦は疑問を抱き始める。
冬彦が所属する"ゼロ課・なんでも相談室"は、"問題児""役立たず"の寄せ集め部署。「ゼロは何をかけてもゼロ」が口癖の本条靖子(安達祐実)、"カレー好き"のムードメーカー・桜庭勇作(木下隆行)などを束ねる係長・亀山良夫(大杉漣)。そして新しく就任した副署長・氷川小百合(若村麻由美)など、個性豊かな人物がそろう。
冬彦が「犯人は模倣犯だ」と警視庁の捜査を振り回したため、副署長の氷川から「捜査一課よりも先に、事件を解決できなければ、なんでも相談室ごと消えてもらう」と警告をされてしまう。果たして冬彦は、事件を解決できるのか。なんでも相談室は存続できるのか......。

■異なるテイスト

最近のドラマは刑事ものが花盛りだ。
前クールでは、『CRISIS』『警視庁捜査一課9係』『警視庁・捜査一課長』『緊急取調室』『犯罪症候群』『小さな巨人』と6本もあった。今クールはちょっと減ったが、それでも4本。『警視庁ゼロ係』の他に、『刑事7人』『遺留捜査』『警視庁いきもの係』などが並ぶ。
そんな中にあり、『警視庁ゼロ係』はかなりユニークだ。"究極のKY"小早川冬彦が面白いキャラクターだからだ。

最近のヒットでは、『警視庁・捜査一課長』の大岩純一(内藤剛志)や、『小さな巨人』の小野田義信(香川照之)も強烈だったし、香坂真一郎(長谷川博己)も揺るぎない個性を放っていた。
今回の小早川冬彦も、全く異なるキャラクター。KYで軽はずみな発言をするが、頭のキレは抜群。捜査の着眼点や推理に鋭い刑事で、キャリア組刑事の中でも異才を放っている。
ここまで刑事モノのはやりが続くなら、せっかくだから、この波に乗って、見比べするのも面白い。
ワインのテイスティングに例えれば、『警視庁・捜査一課長』が、ミディアムボディのブルゴーニュ。『小さな巨人』は、フルボディのボルドー。そして『警視庁ゼロ係』は、南仏のロゼというところだろうか。
軽やかで飲みやすく、後味スッキリ。夏のディナーの始まりにピッタリだ。
夜8時の放送時間も、ジャストなタイミングで、やはり10時から始まる重めのドラマとは、テイストが異なる。

音楽を手掛ける田渕夏海氏の音楽チョイスもマッチしている。
このドラマのキャラクターをよく理解し、刑事系のドラマ音楽の基本、迫力、スリル、威圧感などを極限にそぎ落とし、それでいてシーンに合った演出をしている。

■視聴者の反応

コメディには欠かせない存在となった松下由樹の思いきりの良い演技で、冬彦役の小泉孝太郎と凸凹コンビの掛け合いも、このドラマのメインとなっている。

初回の視聴率は7.1%。去年1月クールに放送された第1シーズンの初回は7.0%だったので、まずまずの船出といえよう。
実際にドラマを見た人の満足度を調べるデータニュース社「テレビウォッチャー」によれば、初回の満足度は3.40で、第1シーズン初回よりやや落ちている。それでも視聴者の声を拾うと、凸凹コンビへの評価はかなり高い。

「寅三のキャラがとても面白い。松下由樹が出ているだけでドラマが楽しくなる」女37歳(満足度3)
「小泉孝太郎がいつもと違うような面白い味を出していた」男69歳(満足度5)
「変人刑事の思考がすごいですね!来週も楽しみになりました」女57歳(満足度5)

シリーズ2作目となる今回は、どんな展開になるのか。敏腕刑事が活躍する迫力のドラマが多い中、風変わりな刑事のちょっと肩の力が抜けた物語に視聴者はどんな評価を下すのか。この夏の楽しみが、また一つ増えそうだ。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修:次世代メディア研究所

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