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インスタフォロワー数日本一の渡辺直美が主演する『カンナさーん!』(火曜22:00~22:54・TBS系)。
バラエティ・ドラマ・アニメや映画の吹き替え・歌手など何でもこなす渡辺直美が、子育て、仕事、プライベートにさまざまな問題を抱え、奮闘しながら、前へ突き進んでゆくドラマだ。

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渡辺直美 May 11, 2016 : 「スミノフ ワールドフュージョン」の記者発表会(写真:MANTAN/アフロ)


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■初回の概要

人気漫画家・深谷かほるが原作。
家事・育児・仕事をこなし、夫の浮気による離婚に振り回されながらも、ハッピーに生きるシングルマザーを描いている。
超ポジティブなスーパーママ・鈴木カンナ(渡辺直美)は、イケメンのゲス夫・礼(要潤)と甘えん坊で手のかかる息子・麗音(川原瑛都)と3人で暮らしていた。

アパレル会社に勤め、「いつか自分のブランドを立ち上げ、世界中の女性をいい女にしたい!」と夢を持っているカンナ。
ある日、夫・礼のラインを偶然見てしまう。
「週末が待ち遠しい」「さっきまで会ってたのに、もう会いたい」......礼は浮気をしていた!
激怒したカンナは、礼を家から追い出し、謝ってくれるなら許そうと思っていたが、礼の浮気は"浮気じゃなくホンキ"だった。

そして、保育園のパパたちが企画した"パパフェス"。礼が来ないために「パパの代わりをビシッと務めてくるから!」とパパ対抗ドッジボールに参加し大活躍してしまう。
「逃げてばかりじゃなく、真正面から受け止めて、思い切り投げ返す」覚悟ができた瞬間だ。
浮気相手とカンナの間でふらふらする礼を、カンナはこうして振り切った。

■2話の概要

第2話では、同僚が出荷予定の服6000枚の値札の値段を間違え、翌朝までに全て付け替える羽目に陥る。
自分のミスということにし、社員みんなに頭を下げて協力を仰いだ。
ところが息子の世話があり、いったん帰宅するカンナ。激怒するみんな。実はミスしたのは同僚の方だったことが判明し、結局みんなで作業に取り掛かる。
この間に、カンナのものの考え方がいくつか披露される。
「つらい時ほど、後で笑い話にしてやると燃える」
「こんな地味な作業があるからこそ、お客さんがおしゃれをすることができる」

しかし6000枚の値札付け替え作業はとても間に合わない。
ところがカンナのインスタのフォロワーたちが手伝ってくれ、何とか朝までに作業は完了した。
何とか皆で乗り切ったが、礼の浮気(本気?)相手とカンナが鉢合わせしてしまう。一波乱の予感の中で第2話はエンディングを迎えた。

■渡辺直美のカリスマ性

このドラマの魅力は、何より渡辺直美の存在感。パフォーマーとしてのカリスマ性に尽きる! と言っても過言ではない。
カンナはデザイナーという設定もあり、自ら衣装のチョイスに関わっているというが、原作のイメージを壊さずに彼女にしかはまらない着こなしは、強烈だが見ていてとても楽しい。
保育園の朝の体操に何気なく混じって、一緒にダンスをしたり、家でヘッドホンを聞きながらのひとりダンスも、アドリブなのか台本なのか、どちらにしろリズム感抜群の渡辺直美を十分に楽しめる。
疲れてベッドに倒れこんでも、バウンドするほどの弾みの良さだ。

つらい壁にぶち当たっても、「逃げちゃダメ。真正面で受け止めて、本気で投げ返す!」や「2時間後には笑い話にしてやる!」「あの山、みんなで越えましょう」など、強く立ち向かう姿に共感を覚え、頑張る女性だけでなく、見る者すべてに勇気を与える。

■ドラマの魅力

要潤が演じる、礼のダメなゲス夫ぶりも、すごい。
優柔不断で、マザコン、誠実さゼロ。でもイケメン。
前々クールの『下克上受験』では、エリート社長で優等生の父親役を見事に演じ好感度大だったが、このドラマのゲス男役で、全く違う父親役を見ていてイライラするほど、本当によく役を演じきっている。
そして、礼の母親・鈴木柳子(斉藤由貴)の過保護で過干渉な"毒親"役も、前々クールの『お母さん、娘をやめていいですか?』の母役に引き続き、板についてきた。

パンチの効いたストーリー展開も、原作の漫画が人気の理由の一つだろう。
"夫の浮気"から始まり、"パパフェス"での前向きな頑張り、"自転車事故での大ケガ"など、本当に肝を据えて真正面から受け止めないと打ちのめされてしまいそうな出来事が続く。
仕事上の大ピンチも、前向きなカンナのインスタフォロワーが助けてくれるなど、想定外の展開がすごい。

ドラマ音楽も魅力的だ。
音楽は、控えめな脇役に徹している。それもそのはず。ストーリー、俳優のキャラクターがここまではっきりしていて、キョーレツだと音楽をつけずに舞台化してもイケるのではないか、と思えるほどだからだ。
音楽まで存在感をアピールしたら、うるさすぎて一度見たら、もうおなかいっぱいだ。
ただ、控えめと言っても、ポイントは抑えた聴き心地の良い音楽だ。カンナが自転車に乗って麗音と保育園に向かう時、オフィスでのスタイリッシュなイメージには、アップテンポのファンク系を合わせたり、カンナの傷ついた心の声に寄り添う、『ピアノ×オケ』の定番の使いこなしなど、さりげなく着こなすファッションに似ている。

■第3話の肝

第3話では、麗音(川原瑛都)にせがまれ、カンナは夫・礼、浮気相手・真理(シシドカフカ)、義母・柳子(斉藤由貴)、義父・徹三(遠山俊也)と、皆で海に行く羽目になる。
元妻と浮気相手の間には、当然火花がバチバチに散ることになるが、それでもカンナのすごところは器の大きさ。どんなに嫌な相手でも、きちんと話を聞く。嫌な相手が作ってきたお弁当でも、おいしいものはおいしいと褒める。相手の気持ちを汲(く)み、潔く次の展開へと気持ちを切り替える。

こうした対応が、結局まわりの人々の姿勢を変えていき、正しい判断を促し、事態は自然と前進し始める。
いわば押すだけでなく、引くべきところは引くという対応が、攻めるだけより効果的だということを示唆している。その意味で第3話は、人間関係の深淵(えん)をのぞかせた神回といえよう。

『逃げ恥』『カルテット』『あなたのことはそれほど』と話題作が続く「TBS火曜10時枠」。今やオトナのゴールデンタイムと言っても過言でないくらい面白い。
『カンナさーん!』が、どこまで見る側の心を洗ってくれるのか、最後まで目が離せない。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修:次世代メディア研究所

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