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毎週金曜夜11時15分より放送の『あいの結婚相談所』(テレビ朝日系列)。
元動物行動学の准教授・ 藍野真伍(山崎育三郎)が所長を務める結婚相談所が舞台だ。「成婚率100%! 理想の相手が必ず見つかる!」がうたい文句で、入会金は200万円と高額ながら、絶対にお望みの相手と間違いなく結婚できるという設定だ。相談所のアシスタント、シスター・エリザベスを演じるのは高梨臨。彼らが突然踊りだすなどミュージカル風でコミカルに描かれる場面が多い同番組は、これまで視聴率はあまり芳しくなかった。
初回こそ5.1%と金曜23時台の放送としてはまずまずだったが、第2話以降3.6%、第3話3.3%、第4話3.3%と右肩下がり。テレビドラマのリアリティとしては少々ついていけないと感じている視聴者も少なくないようだ。しかし結婚相談所の代表を務める筆者から見ると、コミカルな演出とはうらはらに、内容は婚活現場をしっかり取材しており、物語の展開にリアルな部分も多く、非常に興味深いものとなっている。

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中村静香, May 21, 2017 : DVD&ブルーレイディスク(BD)「いけない妄想恋愛」(グレイトワークス)の発売記念イベント(写真:MANTAN/アフロ)


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■現実にも存在する「婚活荒らし」

25日放送の第5話では、次から次へと"恋愛弱者"の男性たちを手玉にとり、金品を巻き上げていく「婚活荒らし」の亜美(中村静香)が登場。若さとかわいさ、また持ち前のスタイルで男を魅了し、ブランド品をねだる姿はまさにドラマらしくわかりやすい演出だったが、実は実際の現場にも婚活荒らしという人種がいる事を皆さんご存じだろうか。
3~4年ほど前になるがニュースとして取り上げられ問題になった"マンション詐欺"はそのひとつだ。事件では、婚活サイトで知り合った男性に勧められるがままに、高額の投資用マンションを購入してしまったという。女性が被害に合う案件は、年々増加傾向にある。明らかになっている数字でこれなので、泣き寝入りしてしまっている人も合わせれば、かなりの数の人が騙(だま)されている事になるのではないだろうか。

業界でよく聞くエピソードとしては、他にもさまざまな手口がある。
「財布を忘れた」と言っては飲食代を払ってもらう、という一時しのぎの手段で、何人もの女性と会い続けている男性の話。「どうしてもお金が必要になった」と多額の金銭を要求するケース。モテない男性を狙って、肉体関係を仕掛け甘いワナ的な行為をする、などだ。

こんな現状を知ると婚活が怖くなる人も出てきそうだが、婚活に限らずどんな出会いにも危険性は潜んでいる。要は「騙されやすい人」になってはいけないということだ。
ドラマでは、藍野(山崎育三郎)が亜美(中村静香)に騙された人々に向かって、「金ヅルになってしまったのは恋愛弱者だからだ」と言い放つがその通りだと思う。本人に"騙されやすい要素"があり、"相手を見抜く力が足りない"のである。猫なで声でおねだりしてくるような相手を"かわいい"と思って、言いなりになっているから貢ぐような羽目になる。
「断ったら嫌われてしまう」「相手をもっともっと喜ばせてあげて好きになってもらいたい」とけなげに考えてしまう。ところが、そんな相手に翻弄(ほんろう)されているようなら、「今すぐにでもけりをつけて他の人を探しましょう」と言いたい。

■結婚相手に必要なのは「条件」か?「内面」か?

これまでのドラマでは毎回、依頼者の希望の条件を聞き、その条件に合う相手を紹介する形で番組が進んで来た。ところが今回は、終盤まで条件が明らかにされなかった。
"何人もの男性に貢がせる"どうしようもない女性ながら、結婚を決意するには何らかの理由があるはずだ。実際に"衝撃的な結末"となったその条件には、「なるほど」と納得してしまう。
結局のところ打算的な結婚ではあるものの、とにかく依頼者の願いが叶(かな)っている訳なので、この場合は良い縁と考えてよいであろう。実際に結婚相談業を営む側から見ても、よくぞ考えたという展開だった。

結婚相談所を訪れる方には、人それぞれ希望の条件がある。中にはお金持ちに嫁ぎたいという希望を持ち全国の高額所得者に申し込みをし続ける女性や、高学歴にこだわる人、ドクターじゃないとイヤと言う方など、相手の職業を限定したり地域を限定したりというケースは珍しくない。基本的に相談所は、そうした依頼になるべく沿っていくのが仕事だ。
ところが実際には、「お金持ちの人と結婚したら必ず幸せになれるのか」「高学歴の人を夫に持てば幸せなのか?」。残念ながら答えは、「そうとは言い切れない」だ。
藍野がいつも言っているように、私たちに幸せを保証する力はない。だが、自分で決めた条件が叶った相手と結婚を決めたなら、その人を運命の人と信じて、ぶれずに幸せを築いてほしい。
ただ個人的には、高い条件を設定し、その条件に合った方を選び続けるのではなく、もっと内面に目を向けるべきだと思う。条件ばかりに目が行って、大切な事を見落とさないようにしてほしいものだ。

「あいの結婚相談所」は次回の第6話で早くも最終回となる。コミカルな演出が目立つドラマだったが、表面的な滑稽さとは別に、物語の奥は意外と深い。番組を通して、自分にとって本当に大切なものは何か、自然に考えてしまうような内容になっているからである。
特に婚活中の方はぜひ一度ご覧になっていただきたい、絶対お勧めのドラマである。

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文責:ユイ・ウェディング 代表 木村美智代
監修:次世代メディア研究所

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