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綾瀬はるか主演の『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ、毎週水曜夜10時)が、初回視聴率11.4%と好発進した。
ワケありの人生をやり直し、人もうらやむちょっとセレブな専業主婦となった主人公(綾瀬はるか)。一見幸せに見える主婦たちが抱えるトラブルに首を突っ込む中で、ご近所の主婦たち(広末涼子・本田翼)との友情や夫(西島秀俊)の存在により、本当の優しさと温かさを知っていく物語のようだ。

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綾瀬はるか/Haruka Ayase, Mar 02, 2016 : 「セイコー ルキア」の2016春夏新CM発表会(写真:MANTAN/アフロ)


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■多面的な顔を持つ綾瀬はるか

広島県出身の綾瀬はるかは、15歳の時にホリプロスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞して芸能界デビューを果たした。
19歳で連ドラ『世界の中心で、愛をさけぶ』のヒロインに抜擢(ばってき)されて以来、『白夜行』、『ホタルノヒカリ』、NHK大河ドラマ『八重の桜』、『きょうは会社休みます。』、NHK大河ファンタジー『精霊の守り人』などで主役あるいはヒロインを演じてきた。薄幸の少女、干物女、高齢処女、戦う女など、演技の幅の広さには定評がある。
特に『精霊の守り人』では、短槍の使い手としてアクションシーンに挑戦した。格闘や殺陣の指導者に、「プロのスタントマンもひるませる天性の才能がある」と絶賛されたくらいの身体能力を見せたのである。

今回の『奥様は、取り扱い注意』でも、最初の5分はアクションシーンで魅せている。
役柄は主婦なのだが、もともとは天涯孤独で某国の特殊工作員だった。その波瀾(らん)万丈の過去を捨てるために、その世界からの脱出を図るのだが、初っ端から拘束され、暴力を振るわれるなど、ハリウッド映画のワンシーンのような衝撃的でインパクトがあるオープニングだ。
天然キャラの綾瀬はるかが、縛られ顔を殴られる場面に、悲鳴を上げたファンもいただろうが、そんなショックをあっさりと拭い去るように、綾瀬はるかはキレの良い空手技で敵をなぎ倒し、脱出に成功する。『精霊の守り人』での殺陣に劣らぬみごとなアクションシーン。
この冒頭5分で視聴者は、一挙に物語に引き込まれてしまう。

■ノリに乗るスタッフ

脚本は、今ノリに乗っている金城一紀。
2000年に自身の生い立ちを元にした半自伝小説『GO』で直木賞を受賞したが、後にテレビドラマの脚本を多く手掛けるようになる。特殊な能力を備え、テロリストと闘うSP(セキュリティポリス)を主人公にした『SP警視庁警備部警護課第四係』シリーズがある。死者と交信する能力を手にした刑事が主人公の『BORDER』シリーズも有名だ。ヒット作を次々と飛ばしているが、今年は『CRISIS』に続き、『奥様は、取り扱い注意』を手掛け、同時に『BORDER』のスペシャルドラマも担当している。勢いは加速の一途で留まるところを知らない。
特に今回の『奥様は、取り扱い注意』は、刑事ドラマから一変して主婦が主人公となった。金城の世界が随所に顔をみせるが、日常の中の問題を解決していく路線が基本となっており、新鮮な切り口だ。

また音楽を手がけるのは、ワンミュージック所属の得田真裕。
"ワンミュージック"といえば、ドラマ音楽の専門事務所といっても良いほど、今クールも数々のドラマに音楽の色付けをしている。同ドラマの他に、『刑事ゆがみ』『新宿セブン』『監獄のお姫様』『明日の約束』『民衆の敵』などが今期のラインアップだ。得田も、『きょうは会社休みます。』『ようこそ、わが家へ』『花咲舞が黙ってない』『家売るオンナ』『カンナさーん!』など、話題作を多く手掛けている。『奥様は、取り扱い注意』での音楽の色付けも、あえて典型的アクション映画の音にせず、作曲家得田の世界と金城のシナリオを融合させ、独特のカラーを発している。シーンの効果的な演出と、音楽としての聞き心地の良さが光っている。

■初回の概要

ドラマは、伊佐山菜美(綾瀬はるか)の語りで始まる。
暗い過去と生い立ちのために、ある国家に雇われた特殊工作員という過去を断ち切り、普通の暮らしに憧れ、日本に無事に帰ってきた。生まれ変わった菜美は、新たに会社の受付の仕事を得て、合コンで一目惚(ぼ)れしたIT企業経営者・伊佐山勇輝(西島秀俊)と結婚し、ハイセンスな豪邸で穏やかな毎日を送っている。
ところが、菜美は料理が大の苦手で、半年で"専業主婦"そのものに飽きてしまう。
ある日、家の両隣の友人、大原優里(広末涼子)と佐藤京子(本田翼)と料理教室に通うことになる。
そこで菜美は、同じ教室に通う水上知花(倉科カナ)が、夫からDVを受けていると気づき知花を助けようとする......
一見幸せそうに見えるセレブな主婦でも、人に言えない悩みを抱えていたり、孤独だったり。そのさまざまな問題を、菜美が解決していく。

■絶妙なバランス

初回の冒頭は、圧倒的なアクションシーンで、一気にテンションを高める。
ところが肩透かしを食らわせるように、専業主婦の生活に転ずるが、なんとズッコケ主婦。しかも友人に、はっきり物言う大原優里(広末涼子)と、涙もろい佐藤京子(本田翼)が登場。怒らせると危険な菜美との3人の組み合わせは絶妙といえよう。

しかもドラマのテーマに、社会問題の"DV"や、多くの主婦に関心の高い"セックスレス"などが出てくる。
また一見女性向けドラマと見せておいて、幅広い層に見てもらうための工夫も随所に出てくる。
例えば、菜美と勇輝の夫婦問題は、"アチラの方"がご無沙汰気味。初回での一番の問題解決で再び綾瀬はるかのアクションを見せた後、最後の最後でセクシーな振る舞いで夫に挑みかかる"夜の女"の一面も見せる。これで男性ファンの心もがっちりキャッチ!
さらに、友人の本田翼宅はマザコン問題が、そして広末涼子宅は母子密着問題をチラ見せし、次回以降に興味を持たせることも忘れない。

こうした絶妙なバランスで、初回は拡大版だったがその長さも忘れるほど、あっという間に見切ってしまった。
役者よし、テーマよし、ストーリーよし、音楽よし、パフォーマンスよし、とこれだけプラス要素がそろっている。その割に初回視聴率11.4%はやや物足りない。今後じわじわ上がってくるのではと期待できるドラマである。

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文責:次世代メディア研究所

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