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テレビ東京の田淵俊彦プロデューサーは、原作・台本・役者の3要素の相乗効果で、『ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~』を制作しているという。

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沢村一樹/Ikki Sawamura, Mar 18, 2012 : 初の絵本「たねぽっくる~パパとママにはないしょのおはなし~」の発売記念イベント(写真:MANTAN/アフロ)


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原作は直木賞作家の荻原浩。広告マンであった頃の経験を基に書いたという小説が元になっている。
脚本は岡田惠和。NHKの朝ドラ『ちゅらさん』『ひよっこ』などで知られるシナリオライターだ。基本良い人ばかりが出て来て、あたたかいドラマを作らせたら右にでる者がいない。
そして主演は沢村一樹。その『ひよっこ』に、主人公・有村架純の父親役で出演していた。どんな役も"中途半端ではない""振り切った"表現をできる才能を持つ。
以上3つの要素が化学反応を起こし、かつての「ホームドラマ」のように、「生きるってことは素晴らしい」「人と交わるって面白い」といった、シンプルなテーマを真っ向から描いたドラマである。

■ドラマの設定

舞台は東京から結構離れた港町。
日本各地で1980年代後半頃から問題が顕著化している、典型的な"シャッター商店街"だ。
主人公の杉山(沢村一樹)は、大手広告代理店「博王堂」で超優秀なクリエーター・コピーライターだった。ところが居丈高で、上から目線で、イケイケという性格が災いして皆に嫌われ、ついに現場からはずされ、退社してしまう。
本人は自らの才能を過信し、どこでも働けると高を括っていたが、実際には中堅広告社も弱小広告社からも再就職をことわられ、しかも妻からも離婚を言い渡される。そんなボロボロの杉山を「ユニバーサル広告社」の社長・石井(三宅裕司)に拾われる。ところがユニバーサル広告社も経営が苦しく、ひなびた街に引っ越してきたところから物語は始まる。

主な登場人物に、沢村一樹・和久井映見・やついいちろうがいて、さらに脚本が岡田惠和と来た。まるで朝ドラ「ひよっこ」のスピンオフのようなドラマで、和久井映見が独身の看板娘となっている喫茶店は、ほとんど「すずふり亭」だ。
縦軸はさびれた港町の商店街を再生する物語なのだろうが、あたたかい空気が流れる中にも人生の悲哀が感じられるドラマになること間違いなしと言った雰囲気だ。

■第一話のあらすじ

ユニバーサル広告社はぼろぼろの建物の2階に入った。家賃は2万5000円。
純喫茶「ジュルビアン」の看板娘・さくら(和久井映見)は、すぐにユニバーサル広告社の人々と親しくなる。主人公の杉山(沢村一樹)は、「ジュルビアン」で街の事情を知ることになる。
両親がやってた本屋をカフェに変え、張り切って町内放送も始めた始(入江甚儀)。ところが客も来ないし話題もなく、彼女に捨てられて今はどん底だ。漁協で働いていた光(やついいちろう)は仕事を辞め、両親がやってた雑貨店の在庫をネットオークションで売って生活をしてる。何ともマイナス指向の人々ばかりだ。

ところが移転した当日、ある取引先からユニバーサル広告社に無理難題が舞い込む。結婚式場からポスターを今日中に作り直してくれというオーダーだ。社長が息子に代わって今までのやり方を全部見直してるとのこと。コンセプトは熟年婚やシニア婚をターゲットとしたポスター。はたして杉山たちはこのピンチを乗り切れるのか。さびれた商店街を舞台に、人々の絆と笑顔を取り戻すために、ユニバーサル広告社はどこまで奮闘できるのか。

■番組のみどころ

出演者は「ひよっこ」組に加え、三宅裕司・片瀬那奈・要潤など、個性豊かなキャスティングがそろう。さまざまなキャラがどう絡み合うのか、ストーリー展開とともに楽しみな作品である。

そして街の雰囲気。
杉山が以前働いていたオフィスは、スタイリッシュだが、現代的で殺伐とした雰囲気がある。それに比べトラックを自ら運転し、コトコト揺られながら引っ越し先へ向かう田舎の景色を見ていると、生き方にはかくも大きな差があるのかと改めて感じさせられる。
行き着いたデッドタウン化した小さな港町の商店街。わざわざ遠い田舎に行かなくても、首都圏にも寂れた小さな商店街はたくさんある。どこへ行っても同じ店舗が入っている大型のショッピングセンターでは感じられない、個性の存在に改めて思いをめぐらす。

音楽は、平沢敦士が手がける。彼が紡いだウクレレの音色は、暖かい風を思わせる優しい出だしで、聞き心地の良い音楽はまさにこの港町の雰囲気にぴったり合う。

そして広告社が舞台なだけに、ドラマで出てくる言葉がすてきだ。
「いいねぇ。仕事の明かりって」と商店街の純喫茶の娘・藤沢さくら(和久井映見)は、目を潤ませながら言う。見ている人の心の中に、静かに光を灯してくれる言葉だ。
「人生の花は、いつ咲いても美しい」......主人公・杉山(沢村一樹)が結婚式場のために書いたコピーライトだ。
そう、人はいつでも輝くことができる。その輝きの色は、自分で決めれば良いのだ。
アットホームで、どこか懐かしいような、心ほっこりなドラマだ。ユニバーサル広告社の仕事や人間ドラマを見ながら、初心に戻れる気がする1作である。

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コラムニスト:はたじゅんこ
監修:次世代メディア研究所

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