【インタビュー】高杉真宙&葉山奨之、ドラマ25『セトウツミ』PRのはずが......思い出し笑い止まらず!
2017/10/26 17:28
ただ"喋るだけ"なのに、クスッと笑えて心温まる青春コメディ漫画『セトウツミ』(別冊少年チャンピオンで連載中)が、今度はテレビ東京で連続ドラマとして10月13日(金)よりスタートした。昨年7月に実写映画が公開されて話題を呼んだが、ドラマ版ならではの魅力とは? 内海役の高杉真宙、瀬戸役の葉山奨之に作品をアピールしてもらった。
ふたりの男子高校生が河原で繰り広げる関西弁トークを描いた物語『セトウツミ』>>
■笑いをこらえるための小技を現場で駆使
同ドラマは、瀬戸と内海の男子高校生コンビが、河原でダラダラ"喋るだけ"の姿を描いた会話劇。シュールな会話と絶妙な関西弁が「ハマる」と大好評だ。
10月27日 (金)深夜に第3話の放送を控えており、現在第2話が映像配信サービス「GYAO!」などで無料配信中。それぞれの回の見どころを質問したところ......。
葉山: 「第3話はねー......ははっ、あははは!」
高杉: 「ふふふ......!」
(2人そろって思い出し笑い)
葉山: 「俺、第3話好きです!『大根とからし』はバレンタインのエピソード(基本は1話につき3エピソード放送される)で、内海は女子に結構モテるけど、じゃあ瀬戸はどうなんだってストーリーなんです。新キャラのハツ美(片山友希)も見どころですよ!」
高杉: 「このドラマには個性的なキャラが出るんですが、キャラという視点でも第3話はすごく濃い回じゃないかな。僕も第3話は好きです」
つまり、第3話は"神回"ということ? では第2話の見どころは一体......。
葉山: 「......ふふふ、第2話も面白い(笑)」
高杉: 「『アメとムチ』、『サンドウィッチとおにぎり』、『樫村一期』。どのエピソードも面白い(笑)。映画版で実写化されたエピソードでもあるので、ぜひ見比べてみてほしいです」
結局どの回も思い出すだけで笑ってしまう様子。ドラマ撮影中も2人とも笑いをこらえるのが大変で、"下を向く"や"目線を外す"など吹き出してしまわないための小技を駆使しているようだ。
葉山: 「金曜深夜っていうお酒を飲みたくなるタイミングでの放送なので、酒のつまみに見て笑ってもらえたら。オムニバス形式なので、どの回から見ても楽しめます。」
高杉: 「何も考えずに見てほしいよね。画面に映っているシュールな展開そのままを受け止めて見てほしい。寝る前に『セトウツミ』を見て、疲れた脳を癒やしてください(笑)」
■会話劇を"漫才にはならない"ように演じる
瀬戸と内海のテンポのいい掛け合いの裏には、2人の青春の悩みが見え隠れする。葉山と高杉は"漫才にはならない"ことを心がけながら演じているそうだ。
葉山: 「『ダウンタウンのごっつええ感じ』のコントのテンポは意識していますし、お笑いは参考にしています。でも参考にはするけど、『セトウツミ』を漫才にはしたくない。だって漫才だったら、別に僕たちじゃなくて芸人さんが演じればいいことですから。僕たちは俳優として、会話の奥のストーリーも見せていく。微妙な調整にはなりますが、芝居と漫才の中間、どっちにも偏らないようにと思いながら演じています」
高杉: 「あくまで瀬戸と内海の2人だけの会話であって、それが第三者が聞いたらたまたま面白いものになっていたという感覚を忘れずにいたいと思っています。2人は誰かを笑わせようと思って話しているわけじゃないですから」
これまで『セトウツミ』は、お笑いコンビ・和牛によるオーディオコミック版、池松壮亮と菅田将暉がW主演した映画版とメディアミックスされてきた。ドラマ版の魅力とはなんだろうか?
葉山: 「気持ちテンポが速いと思います。あとは映画版には出てこなかったキャラクターもたくさん出てきます。基本僕たち2人で話が進むんですが、別のキャラクターが加わると、会話の流れも雰囲気も変わって、面白さが倍増するんじゃないかな」
高杉: 「1話につき大体3エピソードとして、全部で30ほどのエピソードが放送されます。それだけのエピソードが実写化されるからこそキャラもたくさん登場するし、あと演出でもいろいろ仕掛けています。モノローグだけで僕たちがほとんど喋(しゃべ)らない回もありますし。誰でも絶対自分の好きな回が見つかると思うんですよね」
■日焼けと"尻の痛み"に苦しむ、河原での撮影
2014年に公開された映画『渇き。』以来の共演となる葉山と高杉(2人とも共演経験があるのをすっかり忘れて、「初めまして」とあいさつし合ったそうだが......)。お互いに対して、明るい瀬戸と、クールな内海、演じる役柄そのままの印象を抱いているとのこと。
葉山: 「僕は、『好きなものは好き、嫌いなものは嫌い』で、感情をストレートに出すタイプ。ポーカーフェイスな高杉君とはまったく違うタイプの人間なので、一緒にいると発見の連続です。僕は瀬戸に近いのではないでしょうか!?」
高杉: 「......イエス!(笑)奨之君は現場を引っ張ってくれる、陰と陽だったら陽の人。喜怒哀楽がはっきりしているよね。僕、奨之君の笑った顔が好きなんです。すてきだな、もっと笑ってほしいなと思う」
(葉山、照れる)
河原の階段に1日中腰かけて演技しているので、日焼けと「尻の痛み」に悩まされながらの撮影らしい。『セトウツミ』という作品のキーワードになっているのは、「この川で暇をつぶすだけの、そんな青春があってもええんちゃう」ということ。高杉と葉山自身はどんな青春時代を過ごしていたのだろうか?
葉山: 「今よりはるかに元気だったと思います」
高杉: 「今よりはるかに!?(驚)」
葉山: 「今よりはるかに! 寝ないでも大丈夫な高校生でした。家にいるより、友達といたいタイプで、無駄にバカ騒ぎしたりして。今から思うと、そんなにつまらないことでよく盛り上がれたなって感じですけど、本当に楽しかったんですよね」
高杉: 「僕の場合は場所がファミレスだっただけで、『セトウツミ』と変わりませんでした。アホな話ばかりして、家に帰って、学校行って、次の日また同じファミレス行って......。でも仕事の息抜きにもなっていたし、そんな青春が僕にとってはすごく大事なものでした。だから内海の気持ちは本当に共感できます」
多くの青春モノからは取りこぼされた、しかし、確実に誰かが共感できる"青春"の形が『セトウツミ』にはある。たわいもないバカ話に笑いながらも、ときおり自分の学生時代を思い出して胸がきゅんっと切なくなる。異色の作風ではあるが、『セトウツミ』だって紛れもない青春ドラマなのだ。
ふたりの男子高校生が河原で繰り広げる関西弁トークを描いた物語『セトウツミ』>>
◆高杉真宙(たかすぎ・まひろ)
1996年7月4日生まれ、福岡県出身。2009年、俳優デビュー。特撮ドラマ「仮面ライダー鎧武/ガイム」仮面ライダー龍玄/呉島光実役で注目を集める。来年初夏、映画『世界でいちばん長い写真』『虹色デイズ』主演。映画「プリンシパル」出演。
座右の銘は、「やるしかない」。
◆葉山奨之(はやま・しょうの)
1995年12月19日生まれ、大阪府出身。2011年、テレビ東京系ドラマ「鈴木先生」で俳優デビュー。NHK連続テレビ小説「まれ」津村一徹役で注目を集める。前クールでは、フジテレビ系「僕たちがやりました」丸山友貴役を好演した。
座右の銘は、「自由」。
(取材・文/原田イチボ@HEW)
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ドラマ『セトウツミ』(テレビ東京)毎週金曜 深夜0:52~
ふたりの男子高校生が河原で繰り広げる関西弁トークを描いた物語『セトウツミ』>>
■笑いをこらえるための小技を現場で駆使
同ドラマは、瀬戸と内海の男子高校生コンビが、河原でダラダラ"喋るだけ"の姿を描いた会話劇。シュールな会話と絶妙な関西弁が「ハマる」と大好評だ。
10月27日 (金)深夜に第3話の放送を控えており、現在第2話が映像配信サービス「GYAO!」などで無料配信中。それぞれの回の見どころを質問したところ......。

ドラマ『セトウツミ』(テレビ東京)毎週金曜 深夜0:52~
(C)此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会
(C)此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会
葉山: 「第3話はねー......ははっ、あははは!」
高杉: 「ふふふ......!」
(2人そろって思い出し笑い)
葉山: 「俺、第3話好きです!『大根とからし』はバレンタインのエピソード(基本は1話につき3エピソード放送される)で、内海は女子に結構モテるけど、じゃあ瀬戸はどうなんだってストーリーなんです。新キャラのハツ美(片山友希)も見どころですよ!」
高杉: 「このドラマには個性的なキャラが出るんですが、キャラという視点でも第3話はすごく濃い回じゃないかな。僕も第3話は好きです」
つまり、第3話は"神回"ということ? では第2話の見どころは一体......。
葉山: 「......ふふふ、第2話も面白い(笑)」
高杉: 「『アメとムチ』、『サンドウィッチとおにぎり』、『樫村一期』。どのエピソードも面白い(笑)。映画版で実写化されたエピソードでもあるので、ぜひ見比べてみてほしいです」
結局どの回も思い出すだけで笑ってしまう様子。ドラマ撮影中も2人とも笑いをこらえるのが大変で、"下を向く"や"目線を外す"など吹き出してしまわないための小技を駆使しているようだ。
葉山: 「金曜深夜っていうお酒を飲みたくなるタイミングでの放送なので、酒のつまみに見て笑ってもらえたら。オムニバス形式なので、どの回から見ても楽しめます。」
高杉: 「何も考えずに見てほしいよね。画面に映っているシュールな展開そのままを受け止めて見てほしい。寝る前に『セトウツミ』を見て、疲れた脳を癒やしてください(笑)」
■会話劇を"漫才にはならない"ように演じる

ドラマ『セトウツミ』(テレビ東京)毎週金曜 深夜0:52~
(C)此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会
(C)此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会
瀬戸と内海のテンポのいい掛け合いの裏には、2人の青春の悩みが見え隠れする。葉山と高杉は"漫才にはならない"ことを心がけながら演じているそうだ。
葉山: 「『ダウンタウンのごっつええ感じ』のコントのテンポは意識していますし、お笑いは参考にしています。でも参考にはするけど、『セトウツミ』を漫才にはしたくない。だって漫才だったら、別に僕たちじゃなくて芸人さんが演じればいいことですから。僕たちは俳優として、会話の奥のストーリーも見せていく。微妙な調整にはなりますが、芝居と漫才の中間、どっちにも偏らないようにと思いながら演じています」
高杉: 「あくまで瀬戸と内海の2人だけの会話であって、それが第三者が聞いたらたまたま面白いものになっていたという感覚を忘れずにいたいと思っています。2人は誰かを笑わせようと思って話しているわけじゃないですから」

ドラマ『セトウツミ』(テレビ東京)毎週金曜 深夜0:52~
(C)此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会
(C)此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会
これまで『セトウツミ』は、お笑いコンビ・和牛によるオーディオコミック版、池松壮亮と菅田将暉がW主演した映画版とメディアミックスされてきた。ドラマ版の魅力とはなんだろうか?
葉山: 「気持ちテンポが速いと思います。あとは映画版には出てこなかったキャラクターもたくさん出てきます。基本僕たち2人で話が進むんですが、別のキャラクターが加わると、会話の流れも雰囲気も変わって、面白さが倍増するんじゃないかな」
高杉: 「1話につき大体3エピソードとして、全部で30ほどのエピソードが放送されます。それだけのエピソードが実写化されるからこそキャラもたくさん登場するし、あと演出でもいろいろ仕掛けています。モノローグだけで僕たちがほとんど喋(しゃべ)らない回もありますし。誰でも絶対自分の好きな回が見つかると思うんですよね」
■日焼けと"尻の痛み"に苦しむ、河原での撮影

ドラマ『セトウツミ』(テレビ東京)毎週金曜 深夜0:52~
2014年に公開された映画『渇き。』以来の共演となる葉山と高杉(2人とも共演経験があるのをすっかり忘れて、「初めまして」とあいさつし合ったそうだが......)。お互いに対して、明るい瀬戸と、クールな内海、演じる役柄そのままの印象を抱いているとのこと。
葉山: 「僕は、『好きなものは好き、嫌いなものは嫌い』で、感情をストレートに出すタイプ。ポーカーフェイスな高杉君とはまったく違うタイプの人間なので、一緒にいると発見の連続です。僕は瀬戸に近いのではないでしょうか!?」
高杉: 「......イエス!(笑)奨之君は現場を引っ張ってくれる、陰と陽だったら陽の人。喜怒哀楽がはっきりしているよね。僕、奨之君の笑った顔が好きなんです。すてきだな、もっと笑ってほしいなと思う」
(葉山、照れる)
河原の階段に1日中腰かけて演技しているので、日焼けと「尻の痛み」に悩まされながらの撮影らしい。『セトウツミ』という作品のキーワードになっているのは、「この川で暇をつぶすだけの、そんな青春があってもええんちゃう」ということ。高杉と葉山自身はどんな青春時代を過ごしていたのだろうか?
葉山: 「今よりはるかに元気だったと思います」
高杉: 「今よりはるかに!?(驚)」
葉山: 「今よりはるかに! 寝ないでも大丈夫な高校生でした。家にいるより、友達といたいタイプで、無駄にバカ騒ぎしたりして。今から思うと、そんなにつまらないことでよく盛り上がれたなって感じですけど、本当に楽しかったんですよね」
高杉: 「僕の場合は場所がファミレスだっただけで、『セトウツミ』と変わりませんでした。アホな話ばかりして、家に帰って、学校行って、次の日また同じファミレス行って......。でも仕事の息抜きにもなっていたし、そんな青春が僕にとってはすごく大事なものでした。だから内海の気持ちは本当に共感できます」

ドラマ『セトウツミ』(テレビ東京)毎週金曜 深夜0:52~
多くの青春モノからは取りこぼされた、しかし、確実に誰かが共感できる"青春"の形が『セトウツミ』にはある。たわいもないバカ話に笑いながらも、ときおり自分の学生時代を思い出して胸がきゅんっと切なくなる。異色の作風ではあるが、『セトウツミ』だって紛れもない青春ドラマなのだ。

ドラマ『セトウツミ』(テレビ東京)毎週金曜 深夜0:52~
(C)此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会
(C)此元和津也(秋田書店)/「セトウツミ」製作委員会
ふたりの男子高校生が河原で繰り広げる関西弁トークを描いた物語『セトウツミ』>>
◆高杉真宙(たかすぎ・まひろ)
1996年7月4日生まれ、福岡県出身。2009年、俳優デビュー。特撮ドラマ「仮面ライダー鎧武/ガイム」仮面ライダー龍玄/呉島光実役で注目を集める。来年初夏、映画『世界でいちばん長い写真』『虹色デイズ』主演。映画「プリンシパル」出演。
座右の銘は、「やるしかない」。
◆葉山奨之(はやま・しょうの)
1995年12月19日生まれ、大阪府出身。2011年、テレビ東京系ドラマ「鈴木先生」で俳優デビュー。NHK連続テレビ小説「まれ」津村一徹役で注目を集める。前クールでは、フジテレビ系「僕たちがやりました」丸山友貴役を好演した。
座右の銘は、「自由」。
(取材・文/原田イチボ@HEW)
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エンタメ業界を担う人が見ている「視線の先」には何が映るのか。
作品には、関わる人の想いや意志が必ず存在する。表舞台を飾る「演者・アーティスト」、裏を支える「クリエイター、製作者」、これから輝く「未来のエンタメ人」。それぞれの立場にスポットをあてたコーナー<視線の先>を展開。インタビューを通してエンタメ表現者たちの作品に対する想いや自身の生き方、業界を見据えた考えを読者にお届けします。