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最愛の夫を"スキャンダル"で失った沙織(木村多江)が、"週刊誌の記者"となってスキャンダルを自由自在に操り、夫を陥れた"ゲス"たちを追い詰めていく『ブラックリベンジ』。
読売テレビが制作する日本テレビ木曜23時台「プラチナイト」枠での『木曜ドラマ』だ。

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YTV『木曜ドラマ』の視聴率推移


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過去5本と比較すると今回は際立った特徴がある。
平均視聴率はいずれも3%台だが、大半は初回が高く物語が進んでも視聴率は乱高下することが多かった。視聴者の都合により、見られたり見られなかったりが多いパターンだった。視聴者への吸引力は"その程度"という側面があったのかもしれない。
ところが『ブラックリベンジ』は、第2話こそ少し数字を下げたが、第3話以降は右肩上がり。しかも5話以降は初回を超えている。「"登場人物、全員ゲス"なジェットコースター復讐劇」が見る人の心を強烈に射止め、視聴者が次第に増えているのである。

■新たな展開に衝撃が走る!!

捏造(ねつぞう)された記事が原因で自殺した寺田圭吾(高橋光臣)の妻・今宮沙織(木村多江)。
夫を陥れたゲスたちに「同じ絶望を与え、地獄の底に叩(たた)き落とす」ために、"週刊星流"の記者になった。そしてスクープを連発し、着々と復讐(しゅう)劇を進めていた。
ターゲットになったのは以下の3人。
1人目、塚本修二郎(神尾佑)は、副大臣になる圭吾への嫉妬を持っていた。
2人目、愛原サユミ(芹那(せりな))は、睡眠薬で眠らされた圭吾とのベッド写真に写る人物。
3人目、南條夕子(横山めぐみ)は、父親の代わりに社長になるために圭吾をだましていた。
沙織は次々と仇(あだ)を討ち、報復は終わりに向かうところだった。

ところがこの第6話で、新たな黒幕が逆に沙織を地獄へ突き落とした。
第4話で南條夕子が沙織に明かしていた話。5年前に圭吾を陥れたスキャンダルの黒幕は、なんと"週刊星流"の編集長・福島(佐藤二朗)だった。沙織を記者として雇ったのも、圭吾の妻だと知った上でのことだった。
さらに福島は、"ベストパートナー"と呼ぶベテラン記者の天満龍二(平山浩行)をも返り討ちにする。彼が告発目的でスクープしようとした「星流記者、内部告発!! 編集長が不倫献金記事の捏造を指示!」を、自分が書いた記事に差し替えてしまっていたのである。

差し替えられた記事は、「圭吾が肉体関係を持ち、不倫関係にあった相手は、沙織の妹!」という衝撃のスクープだった。
発売された週刊誌に載った記事を見た沙織は、「どこまで圭吾を馬鹿にすれば気がすむの!」と福島に詰め寄る。しかし福島は、「ウラは取れてる」と、圭吾が沙織の妹と肉体関係を持ったことを暴露する動画を沙織に突きつける。福島は哀れみの言葉をかけてみせるが、その声は至って冷徹。極悪非道を通り越した、ゲームを楽しむ犯罪者の笑いだったのである。

事実を確かめるため、沙織は圭吾の墓の前で、妹の綾子(中村映里子)と会う。綾子は真実を語り始め、姉妹の関係はもろくも崩れ落ち、次第にやりとりは修羅場に転じていくのであった。
その一部始終を影でのぞいていたのは、姉妹の精神科医・糸賀朱里(鈴木砂羽)だった。

■"骨の髄まで炎上!"の覚悟

はっきり言って、すごい展開だ!
人間を人間として扱わない、卑劣で冷徹極まりない福島の腹黒さ。とにかく真っ黒だ。

ただし疑問も浮かぶ。
なぜ、福島はそこまでして、沙織を地獄へ突き落とすのか。
手を組んだ南條夕子をスクープでつぶしておきながら、「過去は忘れて、一からやり直しなよ」と何食わぬ顔で口にし、ステーキを南條に奢(おご)らせる。
"ベストパートナー"と呼び、一緒に仕事をしてきた記者・天満を簡単に解雇し、あっさりと裏切る。
福島を演じる佐藤二朗さえも、自らツイッターで、"頭に懸念がよぎった"というほどの福島のゲスぶりは、超究極だ。

一方で、沙織が心の拠りどころにしていた妹・綾子は、「ずっとお姉ちゃんを憎んでいた」という。
さらに、唯一沙織が胸の内を打ち明ける精神科医も、ゲスな匂いを醸し出している。出てくる人がことごとくゲスの腐臭をフンプンとさせているのである。

いずれにしても、第6話の展開は本当に劇的だった。このラストスパートの馬力は、さらなるゲスなストーリー展開を予見させ、視聴者を惹(ひ)きつけてやまない。
こんなにドロドロした不健全な憎しみと非道徳的な感情を持つのは、間違いなく人間だけができる仕業。改めてこんなことを痛感させられる凄まじいパワーのドラマだ。

下品な好奇心丸出しのスクープ記事を見て、「いやらしいがオモシロイ」と思わない人間の方が少ないのではないか。逆を言えば、もっとも人間らしい部分である。
ドラマを「オモシロイ!」と感じ、「最終回はどうなるの?」と思っている自分の"イヤらしさ"と"不純な感情"を、「非日常のドラマの中だけなら、身を委ねても良いか!」とも思わせる『ブラックリベンジ』。
もうこのドラマとともに、地獄に落ちる覚悟である。

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文 ・コラムニスト:はたじゅんこ
監修・次世代メディア研究所

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