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いま私たちの知らないところで、小さなお店が全く新しいネットワークで繋がることで、がっちり儲かり始めている。
そのネットワークに入ったことで、町のおそば屋さんが出前の売上げを2割3割アップさせ始めている。電話しなくても届く新型出前ネットワークで、大人気となっている。
人手不足のトラック業界を救うのもネットワーク。空のまま走っていたトラックがお宝の山に大変身。
さらにお医者さんをネットワークする病院紹介サイトも、意外なところでマネタイズしている。

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タッチパネルを操作する日本人女性(写真:アフロ)


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■従来のネットワーク

ネットワーク化するメリットは、個別の活動の稼働率アップ。
例えば倉庫Aと倉庫Bをネットワークすると、倉庫Aで入りきらなかった荷物を倉庫Bに回すことで、倉庫Bの遊んでいるスペースが埋まる。倉庫1つだけでは限界のあった収容量を、複数の倉庫をやりくりすることで格段に増やすことができ、売り上げを伸ばすことができる。

それでも今までのネットワークは、大企業を筆頭に、子会社・孫会社・フランチャイズなど、上下関係のネットワークが中心だった。これだと自社グループ内に留まるので、やりくりで使える施設に限界がある。日本全国という視点でみると、対応できない地域がいくつもできてしまう。
つまりネットワーク化の効果は、縦のネットワークを前提にしていると、大きなメリットにつながりにくい。

■電話しないでも届く新型出前ネットワーク

今は大企業の縦型ではなく、小さな店や会社が横につながるケースが出始めている。これが新しいビジネスのネタになり、個別の店や会社は売り上げ増を図り、元締めにも大きな儲けが出始めている。

東京丸の内の「夢の街創造委員会(株)」。
全国15000店舗以上の飲食店をネットワーク化し、出前とデリバリーに特化したサイト「出前館」を運営している。
利用者は「出前して欲しい場所」の郵便番号を打ち込む。すると「出前可能な店」がずらりと表示される。誰もが知っている大手の店だけじゃなく、個人経営の小さな店も続々出てくる仕組みだ。

電話せずにネットから注文できるのは便利だ。
ヘビーユーザーの実例は、例えばテレビ番組制作に携わるアシスタント・ディレクター。企画会議・編集・試写などの際に、複数のスタッフの食事を取りまとめて注文するが、電話不要でネットで簡単に注文できる。さらに配達までの時間が一覧で出てくるため、仕事の進捗(しんちょく)状況に併せて注文できる点が便利だ。

■年間1700万件の注文・取引高470億円

ネットワークにつながる店にとっては、PCやシステムなど準備が大変でない点が大きい。
例えば5年前に加盟した南池袋の「そば処まつや」。電話が鳴りファックスが流れ始めた。出前館からの注文だ。客の注文を出前館は該当する店にファックスで流す。店は従来通りに料理をし、客に出前する。この間、店はPCもネット回線も使ってない。

注文確認の連絡は、電話の電子音声で済ませる。その際に「60#」など記号で回答すると、出前に要する時間を変更できる。多忙な時に柔軟に対応できる。
かくして「そば処まつや」は、加盟後に3割以上も出前の注文が増えた。広告宣伝をしないでも、これだけの増収を果たしたのである。

通常、チラシを作って配るなどの広告宣伝コストは、売上の10~15%になる。ところが出前館に加盟すると、その広告宣伝費が要らなくなり、しかも注文手続きが一部省略でき、コストも5%に下がる。これで売上が増えるのだから。中小の飲食店にとって大きな展開となる。

■新・儲(もう)かり戦略

同サイトは、新たなビジネス戦略にも着手している。今まで出前していなかった飲食店の出前を代行するサービスだ。
出前の代行ということは、出前のためのバイクと要員を用意しなければならない。同社はこの部分を、新聞販売店と連携して、新たな投資はゼロで新サービスを立ち上げた。
新聞販売店は全国に拠点があり、バイクも配達の要員もたくさんある。さらに彼らは、地域の道路事情や住民の状況に詳しいので、すぐにサービスは高い水準になる。
しかも新聞販売店は、最近売り上げが右肩下がりで、次の新しい事業の柱を作りたいとも考えていた。つまり両者は見事にウィン・ウィンが成立する関係だったのである。
かくして出前ビジネスは、加盟店を増やし、売り上げの単価も押し上げる方向となった。こうして規模が拡大すればするほど、スケールメリットも出るようになる。プラスのスパイラルが働き始めていると言えよう。

■ネットワーク化の応用

ネットワーク化は、人手不足のトラック業界も救い始めている。
足立区西新井のトラボックス(株)は、運送会社1万3000社をネットワークし、空いているトラックと、荷物はあるが自社で運びきれない運送会社をマッチングさせている。
加盟企業から見ると、従来は配車担当者が電話でやりとりしていたが、マッチングの効率は高くなかった。ところが効率が上がり、営業担当もいらなくなった。つまり人件費を節約できるようになったのである。

さらに日本全国の医療機関16万をネットワークした社もある。
自宅や職場から受診可能な医療機関をさがすサイトを運営するエストドックだ。予約もできるようになっており、これも広告宣伝がいらなくなり、患者を3~4倍に増やすなど成功例も出始めている。

事業者や店舗がネットワークにつながることで、お花を世界中に簡単に贈れるようになるシステムもできている。
インターネットは出会いサイトなど、負の部分が言われ勝ちだが、実は知恵を使えば便利でビジネスチャンスを拡大することも可能だ。それが今や、日本全国の中小事業者や店舗が活用し始めている。
『がっちりマンデー!!』が紹介した、思いもよらぬウィン・ウィンのあり方は、きっと多くのビジネスマンの大きなヒントになるはずだ。

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文責・次世代メディア研究所

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